書記が物理やるだけ#330 pn接合
半導体素子の基本であるpn接合について。
問題
説明
pn接合とは,n型半導体とp型半導体が接している部分である。以下に接合したときに起こる現象を整理していく:
pn接合を形成すると,正孔はpからnに,電子はnからpに拡散することで拡散電流が流れる。
→接合面で正孔と電子が再結合してキャリアが消滅し,空乏層が形成される。
→p型領域では正孔が減少することで負に帯電し,n型領域では電子が減少することで正に帯電することで,拡散電位が生じる。
→内部電場は電子と正孔をそれぞれn型・p型領域へ引き戻そうとする(ドリフト)ことで,ドリフト電流が生じる。
→拡散電流=ドリフト電流となったとき,熱平衡状態となる。
pn接合は,電流が順方向には流れやすく,逆方向には流れにくいといった性質がある。
解答
まず拡散電位について式を示し,空乏層幅についてのポアソン方程式を解いていく。
電圧ー電流特性について実際に計算すると,順方向では指数関数的な増加が見られ,逆方向では無視できるほどに小さい値となる。
逆方向に大きな電圧をかけると降伏現象が生じる。その代表例として,アバランシェ降伏(なだれ降伏)とツェナー降伏が挙げられる。
本記事のもくじはこちら:
学習に必要な本を買います。一覧→ https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/1XI8RCAQIKR94?ref_=wl_share