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書記が物理やるだけ#338 増幅回路の周波数特性

増幅回路の周波数特性について,この辺は制御工学とも絡んでくる分野である。


問題


説明

周波数特性について復習:



電子回路を構築することで,様々な周波数特性を実現することができる。


低域を通過させるのがローパスフィルタ,高域を通過させるのがハイパスフィルタ,これを組み合わせることでバンドパスフィルタを構成できる。



解答

図1はローパスフィルタ,図2はハイパスフィルタであり,それぞれの周波数特性は以下に示す通りである。


LTSpiceでの実装も示しておく。



ミラー効果とは,利得 Aの反転増幅回路の入出力端子間に何らかの静電容量 C が存在する場合に,入力端子には (1+A) C の容量が接続されているように見える現象である。


図3はBJTを用いた電流帰還型のエミッタ接地増幅回路である。これを一般化したものについて,高周波等価回路は以下の通りである。ここで,下行でミラー効果により近似している。


電圧利得を計算していく。


最終的に2次遅れ系であることが示せた。


図3の回路は,実際にはバンドパスフィルタである。


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