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書記が物理やるだけ#331 バイポーラトランジスタの性質
バイポーラトランジスタの性質について見ていく。
問題
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説明
トランジスタとは,電子回路において信号を増幅またはスイッチングすることができる半導体素子であり,バイポーラトランジスタや電界効果トランジスタ(FET)などが挙げられる。
バイポーラトランジスタとは,N型とP型の半導体がP-N-PまたはN-P-Nの接合構造を持つ3端子の半導体素子であり,3つある端子はそれぞれエミッタ (E) ・ベース (B) ・コレクタ (C) と呼ばれる。ここではNPN接合について機構を示していく:
まず,エミッタとコレクタはN型半導体であるため電子を多く含み,ベースはP型半導体であるため正孔を多く含む。
1.エミッタ - コレクタ間にエミッタ側を (-) として電圧をかけた場合,PN接合においては接合面でキャリアが相互に侵出し電荷を打ち消し合っている(空乏層)ため,電子は空乏層に阻まれ電流は流れない。
2.エミッタ - ベース間に、エミッタ側を (-)として電圧をかけた場合,以下の過程でエミッタ - コレクタ間に電流が流れる:
・ベース端子から電子が流れ出し,ベースに正孔が発生する(空乏層が薄くなる)。
・エミッタに存在する電子がベースに向かい移動し,ベースに供給された正孔を利用し電子がベースを通過する。
・エミッタ - コレクタ間の電流はエミッタ - ベース間の電流に従って変化する(増幅)。
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解答
コレクタ電流とベース電流の定量的な計算を以下に示す。ここで,コレクタ電流がベース電流の何倍になるかを示す値を直流電流増幅率といい,数十から数百までの値を示す。
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増幅作用は,上で示したように小さなベース電流を大きなコレクタ電流に変換することである。また,スイッチング作用は,ベース電流のON/OFFに応じてコレクタ電流もON/OFFと変化することである。この作用により,トランジスタを用いたデジタル回路が実現できる。
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