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2023年10月

◍ 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためできていなかった島の各地の秋祭りが数年ぶりに開催!お祭り本番だけでなく、準備から片づけまで、多くの人がかかわることで、地域のつながりが深まる機会になりました。文化としての維持も大切ですが、人と人の結びつきを深める社会性の観点からも守っていかなければいけない行事だと感じます。

◍ この秋に初めて出産した茶黒のお母さんの子どもたちは11匹。1匹だけ他の子ブタよりひと回り小さな子がいます。他の子ブタが肉も付き始め丸々した体形なのに、その子はガリガリで、気になってしまうのですが、餌をねだる声は群れで一番大きいし、水を運んだら、水を注いだコンテナに飛び込んで飲む!餌もガツガツ食べています。これから寒くなっていくので、子ブタたちが体調を崩さないか見守っていきたいと思います。

◍ 昨年、お母さんブタを熱中症で1頭、寒い季節には別のお母さんブタ1頭も体調を崩し、年齢も考えて屠畜しました。今、未来のお母さんを肥育ブタの群れのなかで育てています。他のブタたちと育てることで、足腰の強いブタに育ちます。

親ブタが少ない状況なので、生まれる子ブタも少なく、県畜産試験場から子ブタを22匹分けてもらいました。寒くなっていく秋に、過保護に生まれ育った子ブタを我が家に迎え入れたのは初めてではありませんが、過去には、放牧場に存在するブタの寄生虫が原因で下痢が続き、血便・おう吐・食欲不振・・・寒さで免疫力も低下し体力がなくなり何匹もの子ブタを死なせてしまいました。群れのほとんどを失ったこともあります。

今では、寄生虫に感染し調子を崩し、食欲や体力が落ちた子ブタには、駆虫薬を注射しています。(我が家で生まれた子ブタたちは、2・3ヵ月までお母さんブタと一緒に成長することで寄生虫に負けない体力や免疫力を獲得します。)

前回、県畜産試験場から初夏に分けてもらった子ブタたち12匹は、寄生虫が悪さをし始める前にできるだけブタを大きくする作戦(餌とタンパク質の多い魚のアラを多めに与える)の効果があったのか、ただ、温かく雨の少ない環境のおかげなのか1匹調子を崩し駆虫薬を1回打っただけで済んでいます。

ほとんど薬のお世話にならない放牧場のブタたちですが、年に1・2頭、熱があるのか食欲がなくなるブタがいます。印を付けておき、草や水を与えながら快復するか様子を見守ります。悪化しているようなら肺炎が疑われ、抗生剤を注射するのですが、かなり悪くならないと、注射器を持って近寄ることができません。なので、注射できるブタというのは、自力での快復が難しいくらい体力が落ちた状態と言えます。

◍ 夏は肉食の昆虫たちがブタたちを悩ませます。子ブタはいつも動き回っているからなのか、アブに背中に穴をあけられることはないのですが、体重100㌔くらいになった大きなブタたちは泥浴びをしても、ちょうど背骨のあたりは泥がかかりにくく、草のなかに潜り込んで、アブからの攻撃をやり過ごしていました。

今年は秋のはずなのに、なかなか気温が下がらず、アブたちがしぶとくブタたちを悩ませました。アブに食べられた傷が治らないうちに、渡りカラスたちがやってくるミカンの色づき始める季節になり、傷の残っていたオスの種ブタは、カラスに突かれ、握りこぶしの大きさの穴があいてしまいました。

そのため、カラスが大勢では入って来れない産室のある放牧場に避難させましたが、穴に雨水が溜まり化のう・発熱で食欲もなくなったので、抗生剤のお世話になりました。カラスに突かれても追い払わないくせに、人間には簡単に注射を打たしてはくれず、餌をやっても私たちが帰るまで餌にも近づかない警戒ぶり。そのため、夜の帳に身を隠して、ブタが気づかずに寄ってきたときを狙いました。抗生剤の効果はてきめんで、今は傷も治りつつあります。

抗生剤は、感染症を引き起こす細菌に対してとても効果のある医薬品ですが、腸内細菌にも影響が大きく、いい菌も悪い菌も殺してしまいます。人間の家族にも、ブタたちにも使わずにやり過ごせるのなら、使わないに越したことはありません。日々、ブタの様子を見て、自己回復できるか否かのギリギリを見分けるよう勘をチューニングしています。最終的にはブタが逃げるかどうかで教えてくれますが(笑)

写真は、息子5歳が廃材でパパと作った車。動くけど乗れない~