「おまかせ」、ありがたいです

せっかくのブタのお肉、いのち。美味しく食べ てもらった方が嬉しいので、できるだけ部位の ご希望に添えるように努めています。その想い と同じ強さで、お肉になったブタのいのちを無 駄にしたくない。残さずに分かち合いたいと強 く思っているので、放牧場にいるブタを見て、 体重や取れるお肉の量を予測しながら、ご注文 を受けています。予測よりもたくさんのお肉が 屠畜場から戻ってくる時もあれば、少ない時も あったり、ご注文の多い部位と少ない部位があ ったりの偏りなどは、「おまかせ」で定期購入く ださる方たちにお届けするお肉で調整させてい ただいています。また、最初からモモやウデな どを中心にご注文くださる方たちもいらっしゃ り、そんな皆さんのおかげで、 1 頭のブタのお肉 を無駄なく分かち合うことができています。「お まかせ」な方以外にも、こうして我が家で育っ たブタのお肉を買って召し上がってくださる方 がいらっしゃるおかげで、地域からでる・・・ 人間が食べなかったり、硬くて食べられない部 分、多くできすぎたり、市場で販売できない規 格外のものなど・・・残飯、野菜や果物、米、 素麺、オカラを餌としてブタを育てることがで きています。
同じ 1 頭のお肉なのですが、ロースやバラはス ーパーなどでなじみ深く、どうやって料理した らいいのか分かっているからなのか、ご注文が 埋まっていきます。それだったら、ロースやバ ラがたくさん取れる品種のブタを育てたらいい じゃない・・・と、胴長(L:ランドレース種) &大きくなる(W:大ヨークシャー種)のお母さ んと、赤身(D:デュロック種)のお父さんのミ ックス「三元豚(LWD)」が一般に育てられてい ます。我が家にご縁があってやってきた LW 種。 本当に胴が長いのです。まだ筋肉が少なく成長 の著しい子ブタのときは、長い胴を支えきれな くて、ときどきぐにゃりと脱力する姿を見るこ とができるくらい。人間が都合のよいように改 良してきたブタという家畜。効率だけを求めて、 ブタの種類を決めていいのかと、ぐにゃりを見 るたびに自分に問います。
ウデは煮込としっかりした味とホロホロとした 歯ごたえに。モモは焼き豚やローストポークに しておいて、サンドウィッチにはさんだり、サ ラダのトッピングやおつまみに・・・と大活躍。 ただ、火加減や加熱時間で固く締まってしまっ たり、パサパサになることもあるので、お持ち のオーブンで研究する必要があるかもしれませ ん。上手くできたときの満足感は格別ですよ!! 

2018年6月