”高橋留美子先生 米アイズナー賞受賞”を新潟日報だけが報道した件
アメリカでコミックのアカデミー賞といわれるザ・ウィル・アイズナー・コミック・インダストリー・アワードというのがあるんですが、今年は高橋留美子先生が殿堂入りされたとのことで、大変おめでとうございます。
アカデミー賞でいえば、宮崎駿監督がアカデミー賞名誉賞を受賞(2014)したみたいな話で、大変な名誉だと思うんです。ところが、私が検索した限りでは、国内でちゃんと報道したのは新潟日報(8/8)のみ。
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20180808411250.html
「新潟市出身の漫画家」の活躍を伝える県内ニュースですね。まあ、「日本作家の殿堂入りは手塚治虫さんらに続き6人目で、日本の女性作家としては初めて」っていう切り口での報道になってますが…
なんでこんなことになっちゃったのか、検索できる限りで経緯を整理してみました。発表になったのがサンディエゴ・コミコンの最中の7月21日。
高橋留美子先生の事務所はホームページもないのでプレスリリースはなし。7/25になって、米国で高橋先生の作品を販売しているVIZ MEDIAが、Twitter他で受賞を紹介しているけれど、プレスリリースはなかったっぽい。
…ということで、エンタテインメント関係のニュースは、プレスリリース/記者会見以外は不倫/スキャンダル報道が中心の日本のマスコミは誰もこのニュースに気づかなかった。漫画関連は普通に記事にする新聞の文化欄関係の担当者も、サンディエゴ・コミコンは守備範囲だと思っていなかった。いずれにせよ、仮に気づいていても、報道する価値がないと判断した。
で、8月8日に単行本2億部発行とアイズナー賞受賞記念のお祝いがあった(下記)らしく、おそらくですが、お祝い会の情報を事前にひろった新潟日報がこの「県内ニュース」を8/8に報道したものと思われます。
関係ないけど、今年「モンストレス」で5部門受賞のタケダ・サナ先生(元セガ)も新潟県出身。どうせならこっちも報道すればいいのに、新潟日報。
結論としては、プレスリリースって大事ですねぇということですけれども。