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「酒は辛口」に対するTsuchida(ツチダ) の挑戦~『研究醸造 Data.16』入荷です~

「辛口の酒ちょうだい!」

酒場ではド定番なフレーズですよね。当店でも”辛口”と表記されているお酒はよく売れてます。

日本酒ファンの中には”辛口”という単語を嫌う方もいらっしゃる方もいらっしゃいますし、「辛口」にこだわりすぎない方がお酒を楽しめる、と私も思います。

ただ、”辛口”は日本酒では売れるキャッチコピーのひとつであることは間違いない。


さて、今回の主役『Tsuchida(ツチダ) 』というブランドは、”辛口”のイメージからは程遠い、乳酸を活かしたモダンな味わいのお酒が多いです。また「麹割合99%」や「中長粒の香り米」での酒造りなど、他の酒蔵があまりやらないチャレンジもやっちゃう前衛的な面もある酒蔵です。

どちらかといえば辛口のお酒を造りそうにない『Tsuchida(ツチダ) 』が日本酒の売れ線『辛口のお酒』を造ったら?これはある意味、とても挑戦的なお酒なのです。

■「良い酒は辛口」って?

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その前に、何故「良い酒は辛口」って言われるようになったのか。

戦中~戦後~高度成長期までの頃。
日本酒(清酒)といえば、米と米麹から造った清酒にたっぷりの醸造アルコールと調味液を加えた、悪名高き「三増酒」が主流でした。

2021年現在では、日本酒といえば地酒蔵が造る純米酒が話題の中心なのでいまいちピンときませんが、当時はそのような状況だったようです。

あ、「悪名高き」と書きましたけど私個人は三増酒は悪だとは思ってませんよ。戦前生まれの祖父が、農作業の後にパックの三増酒を美味しそうに吞んでた姿を見ているので、むしろハッピーなイメージです。

話が脱線しましたね。
三増酒=糖類や酸味料を加えたベタっと甘い清酒が主流だった時代に、そういったものとは一線を画した”本格派の清酒=良い酒は辛口”の構図が出来上がったそうです。

その後、時代の流れとともに三増酒は廃れていきましたが、「良い酒は辛口」の言葉だけが残っている状況、という一面があります。

(あくまで一面ですのでそれが全てではありませんし、現代に至るまでをめっちゃ端折ってます)

■研究醸造 Data.15を振り返る

次に、今回の『Data.16』の商品説明の前に、このお酒の元になった『Data.15』についておさらいします。

『Data.15』は旨み成分である”アミノ酸”にフォーカスしました。

元来「雑味に繋がるので低い方が良し」とされているアミノ酸を効果的に使い、雑味は少なく、複雑性を持たせた味わいを生み出しました。挑戦的だなぁ~。

この『Data.15』で行ったアミノ酸の研究を応用して、『Data.16』では新時代の辛口酒を目指したそうです。

■『研究醸造 Data.16』のココが面白い!

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日本酒度 +9/ グルコース 0.4/ 酸度 2.3/ アミノ酸度 2.3

この数値だけ言われてもわかりませんよね?…私もわかりません。

要はアルコール発酵に糖分がしっかりと使われて甘みが非常に少ない。そして旨みやコクはたっぷり、ということです。

でもこのお酒の面白いところは、呑んでみると辛口なのに口当たりには甘みも感じる点。これは豊かなアミノ酸がもたらす影響だそうです。

よくあるスッキリ辛口ではない、ただの芳醇辛口とも違う、土田酒造流の辛口酒。

http://shop-suzukishuhan.com/products/detail5123.html

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