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奪われた光

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#小説

奪われた光 #9

俺は三上。ひょんなことから鳥取に来ることになった。そして、みんなと逸れて迷子になってしま…

奪われた光 #7

次の日ぼくたちは、昼ごはんの長い休み時間で、4つの机を向かい合わせにして会議を行った。 「…

奪われた光#6

『なぁ、鈴木!鳥取に、白兎神社っていう神社があるの知ってるか?砂丘だけじゃないんだぜ、鳥…

奪われた光 #5

鳥取に行くことが決定した日、いつものように家に帰ると母ちゃんが唐揚げを作っていた。 母ち…

奪われた光#4

ぼく、足洗、中野、三上。 今年、鳥取を制覇する4人組だ。ぼくらは、小学3年の時にクラスが…

奪われた光 #3

新学期を迎え、新しいクラスメイトの顔にも見慣れてきた頃、ぼくは夏の一大イベントに胸を躍ら…

奪われた光 #2

光を奪われたことを理解するのに、少し時間を要した。 どれくらい経ったかはわからない。ただひたすら、ぼくは一点を見つめていたのだろう。ジリジリ、朝聞こえてきた蝉の鳴き声とまた違った、蝉の鳴き声が頭の中をいっぱいにする。 そして、この感覚。 なんだろう、経験したことがある気もする。何かが僕の中から消えた感覚。はっきりとは思い出せないが、胸が締め付けられる。 汗が止まらない。 思い出せ自分。大切な何かが抜けている。胸はざわざわするし、頭はジリジリうるさい。さっきまで、シー

奪われた光 #1

今日ぼくは、光を奪われた。 梅雨が明けて蝉の鳴き声が頭を揺らす7月の中旬に、いつも見てい…