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麹に含まれる機能性成分

日本酒の生産など使われる麹で、人の健康になる可能性のある成分をまとめさせてもらいます!

グルコシルセラミド

スフィンゴ脂質とは、”スフィンゴ塩基”を基本骨格にもつ脂質の総称で、セラミドはスフィンゴ脂質の一つ。セラミドは角層の細胞同士のすき間を埋める成分で、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐことでうるおいを保つ働きをもつ。うるおいを保つことで肌のバリア機能が改善し、シワやたるみの改善にもつながる。
米や米麹に含まれる「グルコシルセラミド」は、セラミドと糖が結合した物質で、セラミドのもととなる。
参考:https://haccotogo.com/glucocerebroside_sphingolipid/

アグマチン

ポリアミン(分娩直後の母乳に多く含まれ、細胞の成長や増殖に関わる成分。年を取るにつれ減少する。)合成の中間体。血管を拡張させ 血流量を増やす神経伝達物質。米国では筋トレの際の補助食品として流通している。また、老化や脳機能に関連する知見が多く出され、それらの効果についても世界中で研究が進んでいる。
清酒にはワインやビールなど他の酒より多くのアグマチンが含まれるため、酒粕にも多く残るものとなる。
醸造工程中の米麹、酵母、細菌によって生成されるが、特に清酒の醸造に用いる黄麹(ニホンコウジカビ)がアルギニンを基質としたアグマチン産生能を持つとされている。
参考:https://haccotogo.com/agmatine/

デフェリフェリクリシン(Dfcy)

Dfcyは、麹菌が生産するペプチドで、アミノ酸が6つ環状に繋がった構造をしています。日本酒醸造で用いる米麹はもちろん、日本酒、酒粕、甘酒にも含まれています。Dfcyは鉄と結合して赤褐色の着色成分「フェリクリシン」(以下Fcy)となるため、無色透明であることが求められる日本酒にとっては不要な物質でした。業界では着色原因となるFcyとDfcyを減少させる研究が進められ、現在では、それらの物質を作らせない技術が確立されています。月桂冠では、逆転の発想によりFcyとDfcyの有効活用を検討するために、大量生産技術に関する研究を進めるとともに、これまでに、鉄分吸収促進や抗酸化作用、尿酸値低減、抗炎症作用、美白作用、皮膚バリア機能といった機能性を解明してきました。また、植物への鉄分補給による生育促進作用も確認しています。

参考:https://kyodonewsprwire.jp/release/202203088323

他にも含まれているものとしては、フェルラ酸、フィチン酸、 γ-オリザノール、エルゴチオネイン、 エルゴステロール、アシル化ステロール配糖体、コウジ酸、グルコシルセラミド、脂肪酸ヒドロキシ化脂肪酸、ポリアミンなどの報告例があります。

あとは、酒粕に含まれている成分で
レジスタントプロテインなどもあります。

酒粕に含まれるレジスタントプロテインや食物繊維は、コレステロールから作られる胆汁酸を吸着し、体外への排出を促す成分です。にごり酒や酒粕を使用した甘酒も、胆汁酸を吸着することが分かりました。にごり酒や酒粕甘酒により、酒粕の有効成分をおいしく手軽に摂取することができます。

https://www.gekkeikan.co.jp/RD/sake/sake13/

麹には物質生産という観点でもいろいろなものが入っていて、今後の引き続きの研究も期待されます!

以上です

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