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【物欲0のインキャがアーティストに1万円渡した話#1-1】

アートとお金に関するタイトルは賛否両論ありそうだなぁ〜と出だしからビビっています。コロナ自粛で腐れ果てたインキャが入浴中にパッと企画しました。ところどころ過激な表現がありますがありのままをお伝えします。目を瞑ってクダサイネ…。

スズキ・ド・インキャ(suzuki_de_inkya)です。経歴を少し紹介させていただきます。19歳で起業するもコテンパンにされ、1年後事業譲渡。20歳で美大生による展示会を主催しました。最大月収150万。現在月収5万。社会に飲まれ朽ち果てた珍しいタイプの意識高い系。新宿・G街に出没。現在、アートに注力。

【目次】

▶企画趣旨

▶取材させていただく作家さん

▶1万円の内訳

▶Q&A(原体験や代表作品など)

▶今後について

■企画趣旨

スズキが¥10000を若手アーティストにお渡しします。
新しい作品が生まれ続ける1ヶ月間を追いかける企画です。その後は不定期で展示・販売まで追っかけマス。

・アート作品とお金
・作品の背景や原体験
・アート業界に対する不満

このnoteでは、上記3点について若手アーティストのリアルな現状をQ&Aと取材で掘り下げていきます。

■取材させていただく作家さん

山田まな
Twitter: @ebisuyoshikazoo
Instagram:山田まな
note:山田まな
tumblr:山田まな(取材中に引用する作品はInstagramやtumblrにてご覧頂けます。)

■¥10000の内訳

マスク制作
-¥1000
映像制作
-¥2000
ドローイング制作
-¥2000
絵画制作
-¥5000

■Q&A

Q:経歴と創作活動のきっかけは?

A:現在、東京造形大学絵画科に在学中の4年生です。厳しい家庭で育てられ、中学生のときに親からの学力に対する期待から精神が不安定になりました。授業にもまともに出られなくなり病院に通う中で、幼少期から絵を描いていたことが自分の支えだと気付きました。そこで「これをやるしかない」と決心し、美大を志望しました。高3で予備校のデザイン科に通い始めましたが、そこでも馴染めず、途中で油絵の具の匂いにハマったことがきっかけの1つになり、油絵科に進路を変更しました。当時は絵の具を家に持ち帰ってずっと匂いを嗅いでいました。その後、1年の浪人期間を経て現在の大学に入りました。


Q:現在の主な活動は?

A:絵画とインスタレーションを中心に制作しています。11月に展示(新宿)を控えていて、今後は、中国で注目されている作家が取り扱っていることや、評価されやすく身近なイメージがある(TikTokの流行)ことから映像作品も制作していきます。トレンドを追って、社会の中での自分の立ち位置を意識しながら作品を作っています。マインドはめっちゃギャルです。


Q:作品に対するポリシーは?

A:オナニーにならないこと。大きなテーマとして”存在の再認識”を掲げ、作品を野放しにせず、他人に鑑賞されることを前提に作品を制作しています。宇宙や想像の世界のものではなく、日常や社会の中に存在するリアルなものを、否定も肯定もせず”無意味であることの価値”として着目し、それを表現しています。今後は、戦争の遺物として残った文化(無意味なもの)に対する評価のような、各世代によって解釈が分かれる作品を制作したいと思っています。


Q:代表作品を教えてください。

A:

作品名:左から
「Louis Vuitton 1」
「Louis Vuitton 2」
「Louis Vuitton 3」
素材:キャンバス(木枠)、油絵具、LOUIS VUITTON バッグ (ソミュール 30 モノグラム レディース ブランド M42256 )
サイズ:各F0号(140mm×180mm)
テーマ:ブランド品に対する新しい自己表現
背景:世界的に有名なハイブランドのLouis Vuittonは、日本ではある種のステータスになっている。個性的だった成金のおばあちゃんからそれを受け取った私は、なんらかの形で他のLouis Vuitton とは違うことを表現しようとしたが、ただ装飾を施して差別化された日用品として使用することよりも、作品の一つとしてそれを示すことが重要だと考え、この作品を制作するに至った。

作品名:「Monsoon」
素材:キャンバス、アクリル、油絵具
サイズ:F30号(772mm×909mm)
テーマ:イメージをイメージする
背景:私が処女だったとき、千葉県某所に実際に存在するラブホテルの室内を想像で描いたものだ。その建物の外観はオレンジと緑にライトアップされ、中高生の私の目には奇妙に映った。同級生がその建物の名前を口に出して笑っていることからも何か違和感を感じていた。のちにそれがラブホテルだと分かり、かつて強く感じていた違和感はそのままに先入観だけで描いた作品である。


Q:作品を売ることに賛成ですか?

A:めちゃくちゃ前向きです。社会的評価を得ることでアートとして存在できる価値も明確になり、循環していくのではないかと思っています。「いいね」は数字で表せる社会的評価基準の1つではあるけれど、お金は制作費に回せば次に繋がります。アーティストも飯を食わなきゃ死んでしまうので。作品の設定金額は美大生の相場に合わせています。ただ、「誰でも手に入れてほしい、飾ってほしい」という想いから少し抑えた金額に設定しています。買って頂いた方にとって価値のあるものになったら嬉しいです。


Q:当企画での制作テーマは?

A: 「漠然とした不安について」

日常を乱される何かが起きた時、その不安に向き合うことよりも手っ取り早くその場で安心できることに走りがちだ。

例えば大きな借金を抱えてしまった時、普段の生活にはない焦りや不安が加速する。現在ではコロナウイルス感染リスクが社会問題となり、まるで国民全員が借金を背負ったかのような異常な程の不安を煽られている。感染対策として必要以上に生活必需品を買うことで一時的に安心できる人が増えたことで、買い占めや転売などの二次的な問題も発生している。そしてそれは持続不可能な麻薬のように感じる。

私自身アルバイトも現在休業中でずっと家に居る。家に居ると普段の生活とは一変して社会的な経済補償を調べたり本を読んだり絵を描いたりインターネットの海を泳いだり冷蔵庫の中身を食い散らかしたり閉鎖的で不毛な時間が比較的多い時間を毎日繰り返す。その中で少し耳を傾けると、近所では昼間から喧嘩の声が聞こえたり、この状況下でも仕事をしている友達はいつも以上に疲労しているように感じる。みんな自分で消化しきれないストレスを他人にぶつけ合っている。自分も形には見えない被害者であり加害者かもしれない。ウイルスのように目で形に見えないものが及ぼす恐怖や不安を実感する。

それよりも音楽を聴いたり、NetflixやYouTubeを観てテンション・マックスハートの状態で仕事や生活を丁寧に考えていくこと。目先の安心感以上にいつも通りの精神状態を維持し続けることが重要なのではないか?


Q:美大やアート市場に対する不満は?

A:美大は「金持ちの幼稚園※」になっています。技術的なことは教えてくれますが、卒業後のことや作品の売買については能動的に学ばなければいけません。
実家が太いがためになんとなく絵が好きな学生がスッと入れてしまう現状があります。そのような学生は受動的なまま、アーティストになりたくて美大に入ったはずが活動に繋がらないケースがあります。(※:美大の学費は一般大の2倍ほどかかります)
美大のブランド化も深刻で、作家は美大の卒業生でないと相手にされない風潮があります。今活動している作家や教授の多くは、展示でオナニーをして盛り上がっているような現状が見られることもあります。そこに価値は生まれません。


Q:今後の展望や夢は?

A:自らがギャラリー運営を行い、業界に蔓延る閉鎖的に自己満で完結してしまいがちなアートを形にし、社会と繋げる架け橋になることです。学暦や国を越えてアートを身近なものにしてお堅いものにならないようにすること、そしてアートを新たな欲求にして3大欲求からの脱却をさせるよう、TwitterやInstagramで4大欲求目と隠喩するかのように投稿を続けていきます。また、貧困や漠然とした不安を癒すことが芸術の役割であると示すことも夢の一つです。”アート”という言葉がとっつきにくいものとして固定観念化しているから、それをなくすと良いのかもしれません。もっとラフなものだと伝えていきたいです。


■今後について

当企画で制作された作品は

・いくらで売るか?
・金額設定の根拠は?
・どう売っていくか?

この3点を中心に4週連続でtwitterとnoteで更新していきます。

今後も毎週月曜日20時に、ぜひチェックしてクダサイ!

また、11月の展示(予定)と当企画での制作テーマが絡めやすいため、当企画で作った作品をそちらで何点か展示・販売するそうデス。詳細が決定次第、スズキのTwitter及びnoteでも情報を共有致します…!それに伴い、販売結果についての更新は未定と致します。

今後の動向は当アカウントでしか更新しません。気になる方はスズキのnoteとTwitterのフォローよろしくお願いします。(フォロバシマス)

最後まで読んでいただきありがとうございマシタ!このnoteが面白い・また読みたい!と思ったらスキもお願いします!

次のnoteは1週間後に公開シマス!
お楽しみニ!

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