山田まな

現役美術大学生キャバ嬢です。出逢った人について書いていきます。 https://ins…

山田まな

現役美術大学生キャバ嬢です。出逢った人について書いていきます。 https://instagram.com/amaimonoyameru

最近の記事

ひかるくん

私が人生で初めて友達に連れて行ってもらった新宿歌舞伎町のホストクラブで、2番目に席についたホストだ。連絡先を交換して育て営業※をかけられた。(※育て営業…お客様がのちのちお金を使ってくれるように先行投資をして最初はお店に呼ばない営業法)彼は九州出身で生まれた時から両親が病気か何かで居なくて幼少期から施設で育った。高校を卒業して就職と同時に上京し、毎日ルーティンのように同じ日々を繰り返すことに退屈だと感じて2年で辞めて歌舞伎町のサパーで働き始めたらしい。サパーで毎日物凄い量のお

    • りんちゃん

      近所の友達で、小学校入学頃から中学卒業までの6年間クラスが隣だったり同じ事が多く腐れ縁というのかよく一緒に登校していた友達。彼女は中学1年の冬を最後に不登校になった。私は謎の義務感から2年半の間、毎日通学路の途中の彼女の家に手紙や郵便物をピンポンして届けた。彼女からしたらとても気持ち悪い存在だったと思う。(今はかなり反省している)私は毎日学校の出来事やクラスの状況だったりあの先生がどうだとかいう話をして、彼女は家でこういうゲームをしている、こういうサイトを見ている、こんな音楽

      • みやさん

        上野で知り合った元統合失調症の男の子。(“元”という表現が適切ではないかもしれない。)学生で哲学を専攻していて喫茶店で働いている。ピアスが沢山空いていておすすめのピアススタジオなんかも教えてくれた。他にもシーシャや煙草、麻雀が好き。セクシャルや精神病の話をした。男性女性という性に関わらず、中性的な人が好きだと言っていた。父親と仲が悪いようだった。去年は彼女と同棲していたが当時のバイト先がブラックで勤務の過労も一要因となり、統合失調症を発病してしまう。常に父親が怒鳴る幻聴が聴こ

        • けいちゃん

          2個下で同じ予備校に通う男の子。先天的な学習障害と自閉症を持っていた。人との距離感や会話が上手く成り立たない。3年間の留学経験もあったみたいだが喋れるのは日本語だけだそう。私は彼に憧れていた。油絵の才能があり、絵具の使い方や色彩感覚。絵画的コンポジションのバランス感覚が勉強しなくても本能や素でできてしまう。とにかく天才肌なのだ。予備校の先生もアドバイスしようがなく、「自由にやりなさい」という彼の独走無双モード状態。受験期に入ると、コンクール期間にけいちゃんは私の隣で絵を描き5

        ひかるくん

          まさくん

          新宿で知り合った細身でお洒落な男の子。「ヤレれば誰でも良い」と言っていた。どうやったらそういう思考に至るのか気になった。「新宿 ラーメン 食べログ 1位」で検索して上位に出た場所の薄味のラーメンを一緒に食べた。女ってこうなんだろ、とここ数年で小手先に手名付けたような先入観を話してくれた。もともとド田舎で村八分な場所に生まれた彼は近所から虐めに遭って精神的に参り、上京して大好きな洋服を取り扱う服飾専門学校に通い、アパレル業界に就職した。ちょうどその時に信頼を置いていた最愛の彼女

          まさくん

          まっちゃん

          有名大学に通う低身長イケメンで映画とお酒を好む人だった。学校にも行きながら自宅で葉っぱを育て、バイヤーとして生計を立てている。いつも手が震えていいて目の焦点が合わない。茶色い瞳が台無しにも見えるし魅力的にも見える。ボンドで傘増しした純度の高い葉っぱを袋に詰める。どうしようもない漠然とした不安や貧困を現実逃避したかったのか。この先の未来よりも今日を大事にして、今日1日を最高にしようとする人柄は見習うところがあった。けれどこれは継続的ではない上、法に反している。倫理観が少しバグら

          まっちゃん

          ゆうくん

          前のお店の私のお客様で同い歳。絵に描いたような田舎のヤンキーで、カラオケが上手くてラップ選手権などにも出ていたらしい。放課後はコンビニの駐車場で仲間と待ち合わせをして、車で峠や海に出掛ける。金曜日の夜になると仲間と隣の県の繁華街まで行ってキャバクラやダーツバーに行きお酒をたらふく飲んで夜を明かす。幼少期からのソウルフードはカップラーメン。彼は何故か私をヤンキー仲間に混ぜてくれて私が憧れていても掴めなかったような青春と知らない世界での遊び方を教えてくれた。ダーツに負けると小さい

          さくらちゃん

          私が小学3年生くらいの頃か、公園に行くと必ず居る公園の守護神みたいな女の子がいた。身長が高くて歳が2、3つ上の不健康な白い肌に似合う染めた茶髪の女の子。顔に似合わず声はかなり低かった気がする。公園に行くと大体大きめの木に登っていて話しかけるとお菓子をくれた。彼女のジャージのポケットにはいつもポイフルが入っている。「ハートのポイフルあげるよ」と特別なハートのポイフルをくれる時もある。色素の薄い瞳と蒼白くて華奢な手が素敵だった。彼女自身のお姉ちゃんだかお兄ちゃんの話をよくしていた

          さくらちゃん

          さきちゃん

          小学校一年生の最初、隣の席になった女の子。図工の授業で、私の12色の色鉛筆にマウントを取るかのように彼女は平然と24色の色鉛筆を取り出し始める。深緑、赤紫、群青色など。混色した色が私には足りない。私の12色で彼女の24色にどうしたら勝てるか毎日考えていた。紫っぽいハローキティ仕様のランドセル。日替わりのメゾピアノの服。ウサハナのキーホルダー。女の子の象徴のようなものを全部彼女は持っている。話しかけても都合の悪いことは無視される。結構悔しい。絵も上手いし運動もめちゃくちゃできる

          さきちゃん

          物心着いた時から赤の他人にめちゃくちゃ興味がある。電車の向かいに座っているおっさんやOLが朝何を食べて何を考えて電車に乗ってどんな1日を過ごすのか?人に聞かれないとわざわざ言う余地もないような、その人のこだわり、日常生活の癖が気になって仕方が無い。知ったところで無意味で更新され続けるものだけれど。芸能人やインフルエンサーでも無い限り、個人情報を意図的に晒す機会はネット等を使わない限りなかなか無いからなのか、芸能人よりも素人が気になる。圧倒的推し。私にとっては”不特定多数の赤の

          生き残り

          生き残り