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奥尻島旅行記②

北海道の左下にある奥尻島は、我が国の領海を監視するのに絶好のポイントらしく、自衛隊のレーダーが24時間365日休むことなく働いているのだそう。
いくつかそれらしき物体を見ることが出来た(真相はわからない)。

とにかく静かな島だが、その島の周りには多くの個性的な岩がある。旅行記①で紹介した「なべつる岩」もその一つで、ドーナツのような形をしている。自然の力とは摩訶不思議だ。
他にも多くの奇岩群が見られた。

近くの岸は少し迫り出していて、写真が撮りやすい。
海の蒼さと自然の険しさを感じることが出来る。
様々な奇岩群。形成過程に想いを馳せたい。

さて、岩だけ見ていても腹は膨れない。食の話をしようと思う。
仕事の都合で寄れたのは次の所のみ。
⚫︎北海寿司(青苗)
⚫︎潮騒(青苗)
⚫︎叶寿司(奥尻)
⚫︎居酒屋寿(奥尻)


【北海寿司】
住所:青苗411-104
食べたもの:握り、鶏唐揚げ(白)、海老唐揚げ、タコ刺し
鶏唐揚げが紅白あり、紅が辛くて白は普通らしい。
当たり前だが美味かった。タコ刺しの厚み、海老唐揚げの豪快さが凄い。

タコ刺し。

【潮騒】
住所:青苗274-21
食べたもの:ウニ丼定食
3500円でセットで食べられるのはここくらいではないだろうか。ウニ丼はきちんとウニを食わせる!という意地が見える、誤魔化しのない直球勝負の味。美味しいを通り越して宇宙が見える。つぶ貝が濃厚。

ウニ丼定食。

【叶寿司】
住所:奥尻766-11
食べたもの:おまかせ握り、ギョウザ、そば茶プリン。
最高に美味しい寿司だった。ギョウザからもプライドを感じさせる。
大将が愉快な方。
Instagram通販をやっており、時流の波もしっかりと読めているが、大衆に媚びることのない「確かな握り」を味わうことが出来る。
奥尻という日本酒も頂いたが、これは単体で飲むのは少し違うものの、刺身と合わせるには申し分ない。
寿司・ギョウザ・日本酒・プリンという組み合わせは、一見すると混沌だが、計算され尽くした複雑性であり、武満徹の管弦楽作品のような素晴らしい印象を受けた。

おまかせ(手前)&ギョウザ(奥)

【居酒屋寿】
住所:奥尻766-3
食べたもの:納豆チャーハン、カレーそば
納豆チャーハンがうまい。が、これは好みが分かれるかもしれない。カレーそばのボリュームも凄い。




しかし、どこも美味い。グルメを名乗るなら欠かせない島だと思う。
奥尻島は観光名所に溢れた表面的な煌びやかさは無い島だが、現代を生きる我々が失った無為な時間を過ごす喜びを知ることが出来る、数少ない名所だと感じた。

何より、島自体が持つ静謐な雰囲気を感じてから海の幸を頂くという経験。これは東京の一流店とはまた異なるものであり、これこそが島の持つ魅力───武満風に言えば、「そして、それが島であることを知った」とでも言えよう───なのだ。

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