スーパープレスティージュ2020-2021第4戦 メルクスプラス

シクロクロス3大シリーズ戦の1つ「スーパープレスティージュ」の第4戦が、11/22(日)にベルギー・アントワープ州の町メルクスプラスを舞台に開催された。今回の周回数は9周

↓今シーズンのシクロクロスのここまでの展開については下記を参照↓


雨により泥まみれとなったコンディションの中、序盤はテレネット・バロワーズ・ライオンズラース・ファンデルハール(オランダ、29歳)が独走態勢を築くが、5周目にチームメートの元ベルギー王者トーン・アールツ(ベルギー、27歳)とパウェルス・サウゼン・ビンゴールの現ベルギー王者ローレンス・スウィーク(ベルギー、27歳)が追いつく。

現在スーパープレスティージュ総合ランキング首位でヨーロッパ王者のエリ・イゼールビット(パウェルス・サウゼン・ビンゴール、ベルギー、23歳)は遅れを喫するも、6周目の終盤になると、チームメートのマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、27歳)と共に先頭3名に合流。先頭は5名になる。

先頭5名の内訳は、テレネット・バロワーズのファンデルハールとアールツ、パウェルス・サウゼンのスウィークとイゼールビットとファントーレンハウト。

ここから8周目にファントーレンハウトが集団先頭に出て牽引する場面が増え始め、序盤で調子の良かったファンデルハールやスウィークが遅れ始める。

イゼールビットはところどころミスを連発しその度に先頭のファントーレンハウトとアールツに離される場面が見られたが、平地になったときの出力はやはり現在のシクロクロス界では随一で、あっという間にアールツに食らいつく。

そして今日はファントーレンハウトが絶好調。8周目終盤から抜け出して独走を開始すると、アールツとイゼールビットとのタイムギャップを着実に開いていく。

一方の追走集団では9周目の後半でついにイゼールビットがアールツを突き放し、2番手で独走を開始する。

それでもファントーレンハウトに追い付くことはできず、この日の優勝はファントーレンハウトの手に。

マイケル・ファントーレンハウト。今期2勝目。そして、3大シリーズ戦では初の勝利。

フィニッシュでは何度も両手で顔を抑えながら溢れる感情を受け止めようとしつつ、最後は歓喜に震える左手を力強く天に突き上げていた。


そしてイゼールビットは2位。

力を使い果たしてしまっていたアールツは最後はローレンス・スウィークに追いつかれ、スプリントでも差されてしまっての3位。

序盤、テレネット・バロワーズの優勢のように見えていた展開の中で、蓋を開けてみればパウェルス・サウゼンの3人が表彰台を独占するという結果に終わった。

スーパープレスティージュ第4戦メルクスプラス リザルトB


これで、スーパープレスティージュ4戦を終えて優勝者がすべて異なるという混戦に(第1戦:トーン・アールツ、第2戦:エリ・イゼールビット、第3戦:ローレンス・スウィーク、第4戦:マイケル・ファントーレンハウト)。

総合ランキングでは今回イゼールビットが2位、アールツが4位となったことで1ポイント差だった両者のポイント差が3ポイントに開き、スウィークがアールツとのポイント差を2ポイント差にまで迫る結果となった。

スーパープレスティージュ第4戦終了時点での総合順位


来週からはワウト・ファンアールトが、12月半ばからはマチュー・ファンデルポールがシクロクロスに復帰し、各レースの勝利は彼らが総なめにしていく展開も予想されるが、それでも総合争いにおいてはこの「イゼールビット・アールツ・スウィーク」の3強による熾烈な争いがしばらく続きそうだ。

次戦は12/6(日)の第5戦「ボーム」。ワウト・ファンアールトも参戦予定だ。


また、3大シリーズ戦としては来週11/28(土)にX2Oバドカマー・トロフェー第2戦コルトレイク(アーバンクロス)が、翌11/29(日)にはUCIワールドカップ初戦タボールがそれぞれ開催される。

いずれもワウト・ファンアールト出場予定。

シクロクロス2020-2021シーズンもいよいよ3大シリーズ戦すべてが開幕し、佳境に入っていくことになる。


↓X2Oトロフェー第2戦コルトレイクについては下記を参照↓




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