ブックオフの投げ売りワゴンで拾える名盤

ハルカリ1

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ハルカリ2

家から一番近いブックオフで買いました。100円+消費税だったかな。日本語ヒップホップです。ヒップホップと言っても本格的なものじゃなくて洒落でやってるようなノリですね。簡単に言うと「PUFFYのラップ版」です。声質も力の抜け具合もまんまPUFFYですが、ルックスに関してはPUFFYほどじゃありません(個人の意見です)。

(ちなみにこの作品は一瞬で淘汰された「コピーコントロールCD」の形態でリリースされてるんですよね。利権側の抵抗もむなしく、この後、CDのセールスは一気に落ち込む事になるわけですが)

買ってからしばらく聴かずに放置していたのですが、野球(大学野球、それも地元の2部リーグ)を観に行くときに自転車を漕ぎながら聴いてみたのですが市外の田園風景になかなかマッチしていまして、ほんの一瞬だけヘビロテしていました。

買ってから気付いたのですけど、プロデュースしているのはRIP SLYMEのRYO-ZとDJ FUMIYAの二人です。当時は安室奈美恵に洋楽的なR&Bを歌わすユニットとかも有りましたし(これはVERBAL と今井了介のプロデュースです)、商業的に成功しているプレイヤー達が裏方に回るのが流行っていた時期の作品ですね。

RYO-ZとDJ FUMIYAによるプロデュース作ですが、スチャダラパー、Fantastic Plastic Machine、BIKKE(TOKYO No.1 SOUL SET )、もりばやしみほ等のアーティストも楽曲を提供しています(BIKKEは作詞で参加ですね)、トラックを聴けば誰が楽曲に関わっているのかすぐにわかるぐらい、それぞれの曲に特徴が出ています。

日本語ラップの有名なリリックをインスパイアしていたりもするので、90年代の日本語ラップが好きな人であれば大抵楽しめるんじゃないかと思います。

このアルバムが結構よかったので2nd以降も全部聴いてみたのですが、残念なことに映画の「ロッキー(シルベスター・スタローン主演)」と同じで1st→2nd→3rd→4th…の順で駄作になっていきます。

ちなみに2ndは10万枚以上売れたそうで楽曲提供したアーティストのメンツは眩いばかりに豪華です(かせきさいだぁ≡、木暮晋也、いしわたり淳治、DJ TASAKA、氷室京介 、 VERBAL &、田中知之、 布袋寅泰 、 熊原正幸、YUKI、YO-KING等)

なんか当時の情報を掘る限り、そこそこ真剣に売ろうとしていた形跡が見えますね。こんな事言っちゃいけないんでしようけど、フロントマンの二人のアーティストパワーが強大だったら、もうちょい後世まで爪痕を残したのかもなぁ、と思えてしまいます。ちなみにHALCALIの二人は2020年現在でも、まだ32歳と33歳だそうです。当時、中学生~高校生だったんですね。

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わざわざ定価で買うほどでも無いですが100円で買える作品としてはハイクオリティですので、もしお近くのブックオフで見かけたら購入してみてください。YouTubeで見てもトラックの良さは伝わらないのでCD音源で聴いてくださいねw

ちなみにAmazonのレビューでも高得点ばかりです。

やや本題と逸れますけど、こういう作品をたったの100円で探せる世の中って割と贅沢だと思うんですよね。見栄を捨てて他人と比較する事を止めれば金なんてなくてもいくらでも楽しめるんじゃないかな、と思わせてくれる作品でも有ります。





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