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ファンタオレンジ・シンドローム

世界一旨い飲み物は何?と聞かれたら、1秒かからずに「ファンタオレンジ」と答える。その昔、好きな飲み物のトップはコカ・コーラだったが、気づいたらそれを抜いていた。ファンタオレンジが1位だ。

理由は単純、旨いからである。なぜ旨いのか?それも簡単。糖分が一番高いのだ。その量、一本当たり角砂糖15個分。コカ・コーラよりも1個、オロナミンCよりも10個も多いのである。甘いは旨い。つまり、身体には悪い。身体に悪いものもまた、旨いのだ。

それだけに、飲む方も覚悟を持つ必要がある。なにせあのコカ・コーラより酷いのだ。それこそ死を覚悟するほどでないと飲むことはできないだらう。タイに仕事で行った際、オフィスの冷蔵庫には死ぬほどのファンタオレンジが。私は狂喜乱舞し毎日三本くらい飲んでいた。因みにタイではファンタオレンジは「死者への供え物」とのことである。

なに人間どうせいつかは死ぬのだ。ならば楽しく生きた方がいい。だからコカ・コーラ社よ。ビタミンがたっぷりだ合成着色料不使用などという宣伝はやめてくれ。ファンタオレンジが健康飲料だなんて、誰も思いはしないから。そこまで馬鹿じゃないから。寧ろ不健康をアピールしたらいい。飲んだら死ぬで。ネズミに注射したら一番早く死ぬで(昔読んだ「有害な子供食品」とかいう本で、ネズミに注射したらどのジュースが一番早く死ぬかで、ファンタグレープとオレンジがぶっちぎりの1-2フィニッシュだった)。

こうしている間にも飲みたくなってきた。しかし最近は変化も。飲みたいけど、飲んだらそうでもないのである。あのシャブのような(多分ね)、快感はもうない。醒めたのかもしれない。ファンタオレンジ・シンドロームから脱却できるかもしれない。

それを確認するため絵に、もう一本…

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