Suzu

日韓恋愛小説を書いています。自分のことだったりそうでなかったり。

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幼馴染みとの対話

家族ぐるみでの付き合いがある幼馴染み・マナちゃんがいる。小学校までは同じ学校だっったが、彼女は女子校、私は他の共学に進んだため、親同士は仲が良くても、しばらく顔を合わせる機会もなかった。 彼女はここ一年半ほどオーストラリアにワーキングホリデーに行っていて、そこで日本人の彼氏が出来たらしいと親づてに聞いていた。 しかし先週、母が「マナちゃんの彼氏、韓国人だったんだって!」とニュースを伝えてきた。オーストラリアで出会った韓国人のボーイフレンドと10ヶ月前から付き合っており、今で

    • 物語を終えること

      物語を始めるのは簡単だが、終わらせるのは難しい。 韓国の男性と付き合っていた日本人女性の多くが「別れる時は本当に大変だった。付き合っている時は蝶よ花よとお姫様のように扱ってくれるが、別れる時にはストーカー化したり、般若の如く怒り出したりと、豹変するらしい。 私の妹をして「菩薩のような人」と言わせるオッパだが、彼も鬼になってしまうのだろうか。 「もしも別れたらどうする?」と彼に冗談まじりに聞くと、「んー。僕の祖父母は『あげたお小遣い返せ!』って言うだろうね」と笑って答えた

      • 世界中の、遠距離恋愛中のカップルのことを考える。コロナのせいで何ヶ月も離れ離れになって、募る会いたさを噛み締めて、泣いて、耐えて、いつかやっと日常が戻ったとき。空港で抱き合う2人。溢れる笑顔。周りの人もつられて泣いたり笑ったりしてしまう。こんなに美しい光景を早く目にしたい。

        • 辛ラーメン、涙の味

          22歳になって初めて留学して本格的に外国人とコミュニケーションを取るようになるまで、私は日本という国しか知らずに生きてきた。 アメリカでクラスメイトとしてそれらの国からやって来た他の留学生とコミュニケーションするようになってから初めて、日本の周りには韓国や中国、台湾といった国があり、隣国としてお互いに長く複雑な歴史を築いてきた、という当たり前のことを実感したのだった。そして、彼らが私の知らない、固有の歴史や文化、食事を持っているということも。 恥ずかしい話だが、当時の私の

        幼馴染みとの対話

        • 物語を終えること

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        • 辛ラーメン、涙の味

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          4本

        記事

          韓国男子に一目惚れ、人生の祝福

          出会い、2015年。 私の一目惚れだった。 私たちは日本と韓国から来た、ニューヨークへの留学生だった。 Fine Art、芸術作品の制作に携わるアーティストを養成する2年間の大学のプログラムに入った私は、オリエンテーションの前夜、顔合わせの簡単なパーティーが学生御用達のクラフトビア・バーで開かれるというので顔を出した。 何とか入学要件スレスレの点数を取れるだけの英語力しか持ち合わせず、雑談力もない(母国語の日本語でもさっぱりなのだから)私は、色々な国から集まった様々な人

          韓国男子に一目惚れ、人生の祝福

          日韓恋愛小説のはじめ/自己紹介

          私は、26歳の日本人女性だ。コロナ禍で韓国人のボーイフレンドと出会えなくなって半年以上が経つ。 アメリカ留学中に出会い、大学のプログラムを卒業してからそれぞれの国に戻って遠距離恋愛を始めた最中に、コロナ禍と日韓関係悪化のためのビザ免除措置撤廃(つまり、今までのようにおいそれと渡韓・渡日出来なくなってしまったという訳だ)のダブルパンチで、半年以上全く会えない状況になってしまった。 「また来月来るからね」と言う彼を成田空港で見送った2月初頭。「すずの誕生日を祝えなくてごめん」

          日韓恋愛小説のはじめ/自己紹介