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できれば私の知らないところで幸せになってほしい



おかえり、今日も私

ちゃんと外に出て生活できていることを
不思議に思うほど、

君がいない部屋に帰ってくると
どっと、疲れる。

溜息しかない部屋を換気するべきだなと思って

窓を開けたところで大して気持ちも変わらないから

リビングの電気もつけずに、ソファに沈んだ。


見たら辛くなるようなものは全て隠したし

後悔だって手放したはずなのに

さっき開けた窓から風が入り込んで、

夏の記憶が秋風に追い出されようとしているのを見ると

また君の記憶を戻してしまう。





そんな夜、失恋について考えます。



失恋の本当に辛い部分は想像の中にあって、

あまり事実に悲しむことは少ないんじゃないかなと

思います。だって、事実はいたものがいなくなっただけ。



昨日と今日の違いなんてそれぐらいなんだけど、


じゃあ例えば、一緒に行こうって約束してた水族館

行ってたら楽しかったなとか


この冬も君がいたら幸せだったなとか


逆に君が誰かと居たら、その人は幸せだろうなとか


頭を撫でる姿を想像して、

そこにいるのが私じゃないから胸を痛める。


全部私の中のことなんですよね。


それは、反対に私の中でどうとでもできるとも言える。


失恋に凹む時間もないのは味気ないし、

ちょっとぐらいはグダグダやっててもいいけど、

どっかでこれを自分の中で完結させて、

はじまりのための終わりに変換しなきゃと

思い始めないとなと思うんです。




何も知らなければ、

いつかこの想像力にも終わりが来るはずだし

囚われることもないはずだから。





だから言えることは

できれば私の知らないところで幸せになってほしい。


今はそれだけです。









うまくやろうとすればするほど、

私を孤独にさせているような気がして、

そのせいできみが愛想つかせたのかもしれないけど。

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