マガジンのカバー画像

浦嶋プロジェクト 浦嶋の爺

4
太郎は亀を助けただけなのに…。その結末は、ちょっとかわいそうですよね? この物語は、あの昔話から始まった。これは、太郎の壮大な人生の物語。
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

第1章 浦嶋の爺 ~AN OLD MAN OF URAZIMA~

浦嶋の爺 改訂20220706 むかし、むかしのことじゃった。 白浜の広がる海辺の村に 白髪の老人がヨロヨロしながら歩いてきた。 やがて爺さん。力尽きて倒れてしまった。 そこへ通りかかった村人が爺さんに気付いて駆け寄った。 「大丈夫か爺さん!」 「何か… 何か食べるものを…」 村人は、大急ぎ家に戻り、朝ご飯に用意しておいたおむすびを抱えて爺さんの元へ走った。 爺さん、おむすびを見るなり、パクパク、ぺろっと食べてしまった。 元気を取り戻した爺さん。 「有り難う