帰りを待つ者

名:巫澄

見た目の概要:

  • 和装に身を包んでいる

  • 特徴的な番傘をいつも差している

  • 華の簪を髪に留めている

年齢:

15歳

性格:

今はただ…貴方を待つだけ、、

種族:

元人・現▶妖

【過去】
かつて、ある山に若い男が立てこもっていたそうな。その男はそれを【修行】と称しており、村の者は誰も彼を留めることはなかったそうな…。そうして、男が山に立てこもること早2ヶ月のことであった。その晩、山は大嵐に見舞われていた。しかし、男のもとに一人の女が訪ねたそうな、、その女は容姿端麗で番傘を差しており、とてもこの世の光景とは思えなかったそうな。そして、一つ疑問は残るものの、男はその女を家に迎えたそうな。そして、飯を共にした後に聞いたそうな。『何故此処に来た?』と、、すると女はこう答えたそうな。「私は、、彼岸村に伝わる※しきたり※に従っただけです…。」そう、その彼岸村のしきたりこそが、彼女が此処に着た理由であったそうな。そのしきたりとは、この山に住み着くとされている、大蛇に嫁ぐことであるそうな。だが、その山を登っている途中に嵐に見舞われ、困っていたところにある一軒の廃れた家を見つけたそうな。そして、そこ訪ねて今に至るそうな。(※今彼女は、この男を大蛇の化身だと思いこんでいます。それは、大蛇は人の姿に化けることがあるとも伝えられていたからだそう、、)そして、立て続けに女は男にこう乞うたそうな。「妾を…貴方様の伴侶にしてくださいまし…。」と。突然の出来事に、男は驚いてしまったそうな。『それは…貴女の本当の気持ちなんですか…?』と、女に問いかけたそうな。しかし、依然として女は、「そうでござりんす、、私を伴侶にしてくださいまし…。」と答え続けたそうな。その眼は、紛れもなく真剣であったそうな…。そうして、その晩二人は共にしたそうな…。
月日は流れ、二人は幸せな家庭を築いていたそうな。子宝にこそ恵まれなかったが、それでも二人は幸せであったそうな。あの出来事が起こるまでは…。時は遡り、時代は修羅の世。それは、身分など見境なく争いが起こり、地位や名誉を求め、人々は殺し合いをしていたそうな…。それでも、男と女は山で暮らしていたためか、外部の情報は一切遮断されていたため、そのような惨状だとは思いもしなかったそうな。そうして、ある明け方のことである…その悲劇は怒ってしまうそうな。ある明け方、山の下にも武士の合戦が起こったそうな…。片方の軍は山に隠れ、潜む陣形を組んでいたそうな。しかし、相手軍からの火矢により、一本の木に火が付いてしまったそうな…。その火は次第に燃え広がり、山全体を覆うように燃えていったそうな。加えて、この山にはあの、男と女が幸せに暮らしていた…そして、その自体にいち早く気がついたのは男の方であったそうな…。男は、女を起こし、逃げようと促したそうな。反して、女は村のしきたりに背いてしまうとして、男の逃げようという意思に反対したそうな。二人は愛し合っていた…。でも、それは永遠ではなくいづれ終りが来るもの…。そんな事は誰もが知っていた。それでも…それでも…女は逃げようとしなかったそうな。男とともに、此処で心中をして、永遠の愛を手に入れようとしたそうな…。
__男はそれを拒否したそうな。そうして、男は逃げたことで一命を取り留め、女は静かに涙を流し…炎に包まれていったそうな。

この女は、現代に未練を残しており、成仏ができずに妖となったそうな
__。それは、もう二度と戻らぬかつて愛した男の帰りであったそうな…。

【装飾が現すもの】
簪▶彼女がかつて、男にもらったもの※いつまで経っても、どんな形になろうとも待ち続けるという意志の現れ。

番傘▶思いは廻り、巡る。

黒煙▶かつて彼女を包んだ炎がくすんだもの

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