9月27日

最近契約した脱毛サロンの初回に行った。痛みがきついとのことで麻酔を勧められたが、この程度で耐えなければ今後格闘技なんてできないかもと思い、なしにした。
結論から言うと痛みには耐えられたが、くすぐったさに耐えられなかった。しかしシェービングをされていたので勿論逃げることはできず、微妙に動きながら笑い続けたまにタオルに涎を垂らしかける私にクリニックのお姉様方が「ちょっとくすぐったいですよね、すみません〜」とこの日だけで十回は言っていた。私を倒すには殴るよりくすぐった方が良いと思う。

肌がツルンツルンになった上に労働の予定もなくウキウキで最寄駅に帰ってきた私は、道沿いのモスバーガーに貼られた紙に釘付けになっていた。
『月見フォカッチャあります』。マジ?
この数日前、モスバーガーの月見フォカッチャが人気すぎて食材の用意が追いつかず提供が中止される旨が発表されたばかりだった。人間はいつも愚かで、失ってから大切なものに気づくのだ。そして月見フォカッチャが気になっていたけれど食べるのを先延ばしにしていた私は一人悲嘆に暮れていたところだったのだ。
そこにあの張り紙である。秘密裏に流通させているような書き方だな。もうあのモスバーガーのことを闇市と呼んでも差し支えないかもしれない。

月見フォカッチャは期待を裏切らない美味しさだった。普段モスバーガーなどのファストフード店に行かないので他のメニューと比較することはできないが良かった。卵が好きなのでマクドナルドの月見も食べたいとは思っているのだが、月見フォカッチャと同じようになんとなく先延ばしにしているうちに期間が終わる未来が見える。

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