ランプ
黄昏時、そんな言葉が好きだった。
黄昏る時、人は何を思うんだろう。
1人カフェで腰掛けて、少しずつ日を落としていく街を見ながら、なんだかそんなことを考えた
私が好きだった、あのカレは、こんな風に1人でただぼんやりと、ステーキとフリットとカフェオレを食べたくなることはあるんだろうか。
のんびりと朝起きて、映画を見に行って、興奮を1人カフェで噛み締める、落ち着かせるような日曜日があるんだろうか。
彼は、この4年、ひとりになった時、ふと少しでも私に思いを馳せることはあるんだろうか。
彼が、この前日本に一時帰国していたと知った。私に会いたいだとか、そういうお誘いをどこか期待していたけれど、なかったのがどことなく寂しい。
友達が言った。
最近、人と話すのが怖いと。
好きだった人に、付き合いかけた人に、自分の思いの丈をぶつけた人に、言われた一言が原因で。
君といると気疲れしてしまう。
友達の傷ついた瞳に、うっすらと涙が浮かんでいるように見え、私は胸が痛くなった。
どうすれば、友達の傷を癒せるのか。
そんな時、私は自分の無力さを感じる。
なぜ、私は今付き合っている人に、苛立ってしまう時があるんだろう。時に煙たく思ってしまうのだろう。彼は、お金は多い方ではない、そして、どこか立ち回りが上手くないところがある。
不器用な人だと思う。
そしてやわで、疲れやすくて、傷つきやすくて、決して強くなく、むしろ弱い。
ただ、私のことは好きだという。
料理も掃除も家事も率先してやってくれる。
でもどこか、経済面とか仕事とか、もっと頑張れよとも、もっとガツガツしようよと思うこともある。もっと人頼みじょなくて、自立、自律しようよ、と思うことがある。
もっと冒険しようよと思う。
友達に、付き合っている人について、好きな人について話す時に、ただただただ、ひたすらに、純粋に惚気たい。惚気てみたい。
8ヶ月。
私は、何を欲してる?
何を求めてる?
どうすれば、満たされる?
不器用で、空回りも多い、でも毎日懸命で、突っ走る、毎日が秒ですぎる私たち、みんなに幸あれ。
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