集団力学

 Kurt Lewinは人間が他者と一緒にいる場面では、互いに影響を及ぼし合い、引き付けあったり、反発し合ったりして心理学的「場」を形成すると考え、集団力学(グループダイナミクス)を提唱した.個人同士が引き付け合う時、そこには対人魅力の認知が働いている.対人魅力は、相手との態度の類似性、身近でよく出会う近接性、容姿の好みによる外見性などによって決まる.対人関係は基本的に互いに助け合うことによって維持されている.返報性も重要な要因に挙げられる.援助行動やソーシャルサポートの生起は、人間が持つ愛他性や向社会性によって規定されるほか、援助の結果、自分が得ると期待される利得の正負や大小によっても規定される.

 John W, ThibautとHarold H. Kelleyは、他者との関係における利得の計算は、物理的.経済的な変数のみならず、愛情や満足感のような心理的変数をも含んで行われると述べ、社会的交換理論を心理学にまで拡張した.葛藤は、基本的に接近−接近型、回避−回避型、接近−回避型の三類型に分類される.対人葛藤は、人間の攻撃性を引き出すことが多いとされる.攻撃行動の発生には内的衝動説、情動発散説、社会的機能説の三つが指摘されている.Group dynamics.

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