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【一箱の価値は】Gフレームとバンダイ食玩の話

みなさ〜ん!

食玩、集めてますか〜?

私は近年あんまり買ってませんが、Gフレームという物を初めて買ってみました。

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↑これです。『G-FRAME FA 01』のフリーダムガンダム。

2箱揃えるとフルアクションモデルが完成する組み立て式フィギュアですね。ちょっと開けてみましょうか。

・アーマーセット

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裏面はこんな感じ。「同梱の無可動ハンガーにアーマーを装着するだけで全高約11cmのモビルスーツが完成」と記載されており、「一応単品でも成立する」といった意図が汲み取れます。

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実際の中身は既に無可動ハンガーにアーマーが装着されており、ほぼ手足を取り付けるだけで完成します。おまけに味のしないガムが付いてきます。

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できました。台座パーツのみ余剰。

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ご覧の通り、翼が無い点を除けば見た目はちゃんとフリーダムガンダムです。無可動ハンガーも棒立ちではなく、素立ちが映えるような形状になっていますね。ニッパー不要、一部塗装済みなのも嬉しいポイント。

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無可動と言いつつも頭部BJ、肩の前後可動、手首足首BJでわずかに表情付けが可能。首を横に向けられるのはディスプレイモデルとしては上々ですね。

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ちなみに組み立てはパッケージ内側ではなくQRコードから飛べるWEB説明書を見ながら行います。非常に読みやすくて素晴らしいのですが、「無可動フレームにアーマーを取り付ける」という遊び方について記載が一切ありませんでした。「見れば分かるくらい単純だからわざわざ説明しない」というのもありそうですが、無可動で飾るのはパッケージに書かれているのに説明書にない遊び方という扱いになります。ちょっと驚きですね。

・フレームセット

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こちらは別売りのアーマーと組み合わせることのみを想定したような能書きです。単品で遊ぶことは特に考慮されてなさそう。

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こちらはプラモデル的な組み立て工程が必要です。タッチゲートのため工具は不要ですが、一瞬で完成するアーマーセットと比べるとそこそこ時間がかかります。おまけに味のしないガムが付いてきます。

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完成しました。武装は装備できますが、フレームに直接取り付けができない両翼が余ります。

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可動を担う商品ということで、非常に優れたアクション性を発揮してくれます。ただしこちらに関しては「よく動く未完成品」の域を出ないといった印象です。ジョイントが多いので改造素体に使うこともできそうですね。

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左がアーマー、右がフレームです。並べてみるとあくまでアーマーセットが主体で、可動フレームは拡張パーツという捉え方もできそうです。尤も、どちらか一方を単品購入することはおそらく想定されていないだろうとは思いますが…。

・二箱合体

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まずはアーマーセットを全て分解します。分解してみるとフレームセットに負けず劣らずのパーツ数であることがわかりますね。部品自体はこちらの方が多いかも。

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そして可動フレームに取り付け。ちょっとしたプラモデルくらいの手応えがありますね。

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完成するとこのように無可動ハンガーと台座用パーツだけが残ります。

・フリーダムガンダム

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『機動戦士ガンダムSEED』後半に登場する主役モビルスーツ、フリーダムガンダム。翼が付いたことで単品状態よりも立派になりました。

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各部ディテールはエッジの立ったアレンジが効いています。

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シールドは肘の辺りの穴に取り付けます。

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武装状態。主役機というだけあってバランスが良いですね。青いウイングに白い本体という対比でアクション時の視認性の高い点はアニメ演出的にも優れてそう。

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↑青背景で撮るべきではなかった

もちろんウイングを展開可能。翼端部は一般的なフリーダムと比べてより鋭いシルエットになっています。若干ストライクフリーダム風味です。

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ビーム砲を前方に展開することもできます。この状態で翼を横に広げることはできないため、所謂ハイマットフルバーストは不可能なのが惜しいところ。

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パーツ分割はこのような形になっています。

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先ほどのフレームが中に入っているため可動も優秀。拳を無可動ハンガーの開き手パーツに交換することもできます。

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余った無可動ハンガーですが、可動部の少ないシンプルな形状のせいか実物大ガンダム立像の内部構造みたいな趣が感じられないこともないです。

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また、組み替えることで台座を作ることができます。無駄なパーツが一切発生しないのも良いですね。

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腰のビーム砲が展開しなかったりとコスト面の制約を感じる部分もありますが、総合的には良いものだと思います。オススメ。

・販売方法の危うさ

さて、ここまで見てきたGフレームですが、こちらの商品は「649円×2=1298円」です。内容物の充実度を鑑みると妥当どころかむしろ安いくらいの価格設定に思えます。往年の名作であるモビルスーツインアクションよりも安いです。

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↑EMIAのマーク2と。奇しくもほぼ同じサイズ。

しかし、あくまで別々の商品を組み合わせる前提というのがGフレームの基本仕様。当たり前っちゃ当たり前ですが一箱だとあんまり面白くないです。このような食玩で「二箱揃えて完成」形式が積極的に採用されるようになったのは仮面ライダーエグゼイドの装動辺りからではないかと思われます(※分割商法自体は戦隊ミニプラやガンダム系食玩でも昔からあります)。

ここで着目すべきなのは「単品購入では不完全な物でしかない」という状態が当たり前になったという点。二箱で完成なら必然的に2倍のコストがかけられるため豪華な仕様を実現できる一方、片方しか手に入れられなかった場合は実質的に内容の半分が欠品となってしまうリスクが存在します。

このリスクを背負うのが購入者だけなら「災難だと諦めな」で済む話。しかしながら、小売店側もそれなりに背負わされるものがあります。Gフレームの場合はアーマーとフレームが1:1の割合で封入された状態で店頭に並びますが、仮にアーマーだけが全種売り切れてしまった時に売り場に残るのは全て「実質的に内容の半分が欠品だと分かる物」となり、売り物としてだいぶしんどい状態に陥ります。

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2つ揃えた状態がゴールに設定されている以上、買う側としては残りの片方が見つかる目処が立たないと購入を渋ってしまいがちです。極端な話、「同一店舗で2つ揃えて買う場合」「別々の店舗で1つずつ買う場合」では入手する物は同じでも、後者は2店舗に不完全な商品を発生させてしまうという危うさがあります。こういった観点では消費者よりも小売店側のリスクの比重が大きいような気がしてきます。

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↑見えにくいところに犠牲が生じます。この台座のように…

今のところはガンダムや仮面ライダーなどの巨大IPでしか使われていない手法のため、実際はなんだかんだで片方だけ残っていても捌けていきます。コストに縛られた低クオリティで売れ残るよりはクオリティで支持を得られる製品の方が優秀であることはこの販売方法を採用したシリーズの継続性を見れば明らか。しかし、価格を抑えるために分割形式にしたものの徐々に単価は上昇しており、分割しようがしまいがいつか食玩売り場の取り扱える限界を迎えそうな予感もあります。

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↑実はこのように人型のまま台座にしてしまった方が接地が安定します。見た目は面白いことになってしまいますが…

…などとなんやかんや述べてきましたが、何が言いたいかというと「店頭で購入するなら出来るだけその場で2つセットで買うとお互い助かるよね」ということでした。今後の高級食玩がどんな進化をするのか(あるいは衰退の道を辿るのか)ぜひ注目していきましょう。

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GフレームFAでアッシマーとガンダムヘブンズソード待ってます。

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