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笑ったり泣いたり。お裁縫から生まれるドラマを堪能する -「ソーイング・ビー3」決勝戦

今回は裁縫バトル番組「ソーイング・ビー3」の「決勝戦!イブニングドレス対決」について書きます。先週NHKで放送され、ドキドキしながら見て・・・思いのほか良かったのでふりかえってみます。番組の折り返し地点で書いた記事は以下です。

以下ネタバレを減らすために名前と順位は書きませんが、番組の展開には触れますのでご了承下さいませ。

1.決勝戦に至るまで

裁縫「バトル」であるがゆえに、最初10名いた出場者が決勝戦に参加するころにはわずか3名になりした・・・。大好きな人たちが、時に泣きそうになりながら、時に誇り高く、ソーイングルームを去る(最下位となり番組を離脱する)のを見て寂しく・・・。また、「順位争い、みたいな色が濃くなって、ほのぼのした雰囲気がなくなったらいやだなあ」と思っていたのですが、杞憂でした。

決勝に残った3名は、最優秀を目指して順位を気にして焦る部分も少しはありましたが、全体的にその人らしい作品を作っていました。そして、「ポケットってこの角度につけるのよね?」とか「ねえ、ここまっすぐになってる?」とか、決勝戦でもお互いに助け合っているのがすごく嬉しかったです。

2.勝負との上手な向き合い方

出場者から、勝負事との向き合い方を教わった気がしています。私は勝ち負けのプレッシャーにとても弱いのですが、ある意味、人生は他人と、そして弱い自分との闘いの連続だと思っています。内気な私にとっては、私生活で自己主張をするだけでも戦いなので、疲れるのです・・・。「勝つ」よりも「(プレッシャーに)負けない」ことを意識して戦いと向き合ってきましたが、出場者を見ていて、「この人素敵だなー」と真似したい方が何人かいました。

その人たちは、真剣に向き合うけれど、チャレンジ精神を忘れず。勝ちにこだわっているわけではなく、自分の中の理想に近づくことを目標にしているように見えました。そして、他の人が助けを求めても笑顔で応じる心の広さと余裕を持っていて・・・。私もこんな風になりたいな、と本当に感じました。

ある出場者が、自分の順位がどうなるか聞かれて前向きなコメントをした後、「まあ、見てて。」と言っていたのがすごく好きでした。結果は分からないけど、ベストを尽くすから、まあ見てて。そう言っているような気がして、私もこんな気持ちで物事に取り組もう、と思いました。

3.結果発表の場が素敵過ぎだ

ソーイング・ビーを見たのが今回初めてだったので、結果発表の場に家族やソーイングルームを去った出場者が集まることにびっくりしました。なので、懐かしいこれまでの出場者を見て泣く、決勝に残った3人が他の7人の出場者との再会を抱き合って喜ぶのを見て更に泣く、結果を聞くために3人で手を繋いで前に出るのを見て涙腺が崩壊する・・・と、もうその後は、タオルで目から流れる水分を拭きつつ見ていました。

完成させたドレスは、それぞれが力作でとても素敵でした。これまでの出場者を含め、みんなに「お疲れ様!そしておめでとう!」と心から言いたいと思います。ボタン付け位しかしない私からしたら、天上人のようなお人たちですよ。本当にすごい!

4.個性的な審査員と司会者

言わずもがなですが、2人の審査員と司会の魅力を少しだけ。

まず、審査員のエズメさん。コメントは厳しいので、自分が審査されたらすごいプレッシャーだろうな、と思います。でも、彼女が縫い目やデザインに妥協しないことが、常に緊張感を生み出し、出場者により良い作品を生み出す刺激を与えているとも感じていました。審査以外では、司会のジョーさんの冗談にも応えたり、お茶目な部分もあって素敵です。

そして、もう一人の審査員のパトリックさん。私の中の英国紳士そのもの、という感じの方です。彼も厳しい方だと思うのですが、エズメさんのコメントが厳しすぎると良い点も指摘するなどバランスをとっているところも素敵でした。個人的には、プリーツの幅を定規で測っているところがすごく彼らしくて好きでした。自分がされたらすごい圧力を感じるでしょうけど(笑)

それから、司会のジョーさん。最初は、真剣に縫っている出場者に結構話しかけるので、「司会するだけじゃないんだ・・・」とびっくりしました。でも、焦る出場者を優しく励ましたりする彼はムードメーカーであると今は思っています。審査員2人の容赦ないコメントに「きついねー」と言ったりするところもすごく好きでした。

なんだかんだ、この3人のファッションも毎回素敵でしたー。

5.出場者のその後

決勝戦を見終えたので、やっと出場者のインスタグラムを見ることが出来ました。(このソーイング・ビー3自体は2019年の参加者なので、自己紹介欄にFinalistとか書いてあって順位が分かるのです・・・。)
デザインが好きだった方の写真はものすごく好みですし、人柄が好きだった人のコメントは本当に癒されます。その他検索すると、出場者たちの作品を絵で描いてSNSに載せている方もいて、それを見るのもすごく楽しかったです。

6.終わりに

お裁縫もバトルものも苦手だった私が、1回も欠かすことがなくこの番組を見たことに驚いています。それは、この番組に出てくる素晴らしい出場者と魅力的なデザインの服が好きだったからです。

私は型紙の課題の時はテンション低く(派手な布地が使われていたら嬉しい)、順位が出ても「えーそんな厳しくしなくても。」という感想なので、苦手なところは変わっていないんだな、とも思います。

ただ、この番組は、一見苦手そうなものでも一回は見たほうが良い、と教えてくれました。1つの番組で新たな世界が色々知れて、本当に楽しかった!ありがとう!という気持ちでいっぱいです。