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【ベルギーで得たものを追い続けた大学生活とSutéki-éが誕生するきっかけとなった運命的な出会い】

ベルギーから帰国し、無事高校卒業し、大学に入学した私。

ベルギー留学が教えてくれた人の温かさ。繋がりの大切さ。人は存在が価値であるということ。

それらを胸に夢だった大学生活に飛び込んだ。

でも、早々にわたしは違和感を覚えるのだった。

みんな同じような服、同じような髪型。

楽に単位を取りたいからと、楽な授業を探す人。

入学したばかりなのに就活のガイダンスに行く人。。。

得体の知れない周りの空気感。なんだかわたしがとても浮いているような、そんな感覚だった。

サークルにも何個か入ったけど、『団体』というものに馴染めず、全部やめた。

それをきっかけに、わたしは大学外で色々活動することになる。

そして、、、大学3年生の2019年。8月。わたしは運命的な出会いをする。

3年生の8月と言えば、夏休み中で、就活真っ只中の時期。

多くの学生がスーツを着て大学のキャリアセンターに駆け込んでいた。周りの友達同士でもどんな企業に行きたいか、どんな業種を希望しているか、など、就活関連の話が増えてきた時期。

わたしはというと、、

就活はせず、もっと絶対に違う生き方があるはず!ベルギーで学んだことを実践できるような生き方をしたい!と、別の道を探っていた。

そんな夏休みに、当時とても熱を入れていた有機栽培の援農のボランティアの告知を見た。

埼玉県小川町にある武蔵ワイナリーの、ぶどうの収穫ボランティアだった。

自分の興味関心があることにはとりあえず足を運んでいたので、それにも迷わず応募。

当日、ぶどうを収穫していると、何やら騒がしい団体が。お構いなしに黙々とぶどうを摘んでいたわたし。そして休憩時間になった。

その時、1人の男性が、『すみません、施設のもので』と名刺を渡してきた。 

そう、この方こそ、武井一仁さん。

後にわたしのメンターになる方であり、共同事業者のような関係にもなる方。

三つ星のオテルドミクニで務め、フランスにも修行に行かれた一流パティシェ。名刺を頂いた瞬間、わたしはドキッ!とした。

何故なら、彼の名刺には、埼玉福興株式会社と書いてあったからだ。

実は、ちょうどこの時期にわたしは「農福一体のソーシャルファーム 」という本を読んでおり、筆者の新井利昌さんが代表を務める埼玉福興株式会社に見学に行きたい!と思っていたのだ。

しかも武井さんはフランスにも行かれていて、ヨーロッパ生活という共通経験を持っている。

ブドウ畑でこんな出会い方をするなんて。

今でもその感激は忘れられない。

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【↑当日読んでた新井さん著の農福一体のソーシャルファーム】

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【↑武井さんと出会った日のぶどう摘みボランティア(2019年8月26日)】


武井さんのご縁から、新井さんと繋がり、在学中から埼玉福興のボランティアをさせていただくことに。

武井さんとは、お互いの共通経験であるヨーロッパの生活について、頻繁に対話させていただいた。

日常を慈しむ姿勢、Slowな時間を作ること。家族との時間を大切にすること等。

そして、最終的には、「ヨーロッパでお互い感じたことは、今の日本社会において必要なことだよね。」と、落ちるのが常だった。

対話の中で武井さんは、わたしがベルギーで感じた温かさを尊重して下さり、そしてそれはイタリア発祥のソーシャルファームという考え方を持つ新井さんと共鳴するものだと、助言して下さった。

※ソーシャルファーム とは、イタリア発祥の概念で、社会的に不利な立場にある人の働く場を作りつつ、自律した経済活動も行う企業のこと。

新井さんもわたしの考えを尊重して下さり、「人を支え、社会を変える」をテーマに、日々、人のために尽力している方だ。

新井さんについては、別記事で深く取り上げたい。

そんな新井さんの作るソーシャルファームでアルバイトさせていただきながら過ごしていると、そこにはベルギーで感じた世界観を表現できるものがたくさんあることに気づいた。

人の温かさ、絆、日常の中で流れる平和な空気。

ソーシャルファームのメンバーが栽培しているオーガニックの野菜、オリーブ畑や藍。

そしてみんなが働く姿。

わたしの目に映る景色全てが、ベルギーで経験したことと重なる。

そこでわたしが出した答えが、

「プロダクトを通じて温かさを届ける。」ことだった。 

そのプロダクトも、わたしの日常から紡ぎ出されていくものであり、日々を慈しんで欲しいという思いが込められている。

Sutéki-éの詳細は、また次回詳しく書こうと思う。


























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