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モダン建築の旅

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日本のあちこち、世界のあちこち。訪ね歩いたモダンな建築たち。
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#写真

アンダーズ東京(トニー・チー|緒方慎一郎)|港区虎ノ門

〈2020.11.23訪問〉 前々から一度は泊まってみたかったホテル。 ハイアットのライフスタイル・ホテル・ブランド「アンダーズ」(Andaz)。 ヒンディー語で「パーソナル・スタイル」を意味しているそうです。 設計を担当したトニー・チー氏は自らを「バウハウスの影響を受けたモダニスト」とおっしゃっているらしく、機能的で美しい空間。 アンダーズ東京では、ミレニアル世代にとっても、ベビーブーマー世代にとっても居心地の良い空間を目指したということ。 なるほど。 特にびっくりす

浜松市秋野不矩美術館(藤森照信)|静岡県浜松市

〈2020.09.04訪問〉 旅の三原則。 目的(地)をつくる。 経由地を見つける。 大まかな時間配分でだらだら歩く。 今回の旅。 目的:天浜線に乗る。 経由地:建築家藤森照信さんが設計した美術館。 そして、だらだら歩く途中で、おいしい飯。 〈天浜線〉 天浜(てんはま)線をご存知でしょうか? 天竜浜名湖鉄道。 掛川駅から天竜川を越えて浜名湖に至る、 内陸を行くローカル線。 小雨が降り、 お客さんもまばら。 でも車内にも、窓からの風景にも、 なんだかふんわりと暖かな

CLASKA、閉館へ。 2010.11.21

<2010年11月21日 訪問> 最近、なんだかさみしい話が多い...。 秋ですね。 目黒通りの Hotel CLASKA が、 2020年12月20日で閉館ということを知ってしまった。 デザインホテルの先駆けとして、 2003年開業。 文化がまたひとつ消えていく... 時を戻そう。 写真は2010年。 今から10年前に宿泊した時、 たしか、 OLYMPUSのコンデジで撮った写真。 フィナーレを迎える前に、 もういちど泊まりたいな。 では、また。

中村キースヘリング美術館(北川原温建築都市研究所)| 山梨県北杜市

<2020年8月17日 訪問> 暑いですね。 8月20日が誕生日ということもあって、先週末はじつは八ヶ岳に行っていました。 ご紹介したいのは、八ヶ岳の森の中にひっそりと隠れている穴場美術館。 中村キース・ヘリング美術館 山梨県北杜市 キース・ヘリングは、アンディ・ウォーホルやバスキアなどと同様に、1980年代のアメリカのモダンアートを代表するアーティスト。 シンプルな線とヴィヴィッドなカラーで構成された作品群。 この美術館では、たっぷり、のんびり見ることが可能です。

ラ・ロッシュ邸(ル・コルビュジエ)/パリ

<2013年6月7日 訪問> パリの閑静な住宅地にある「ラ・ロッシュ邸」。 ル・コルビュジエの初期の作品。 袋小路を進み、住宅街の中にひっそりとあるこの家。 ラ・ロッシュさんは絵画のコレクターで、絵画を飾るための邸宅設計をル・コルビュジエに依頼したそうです。 自然光をたっぷりと取り入れた空間。 吹き抜けのギャラリー。 ひとつひとつ丁寧にデザインされた細部の造作。 シンプルな色使い。 生活の匂いがたっぷり。 こんな家に住んでみたいなあ、とため息がでる邸宅でした。 コ

李禹煥美術館(安藤忠雄)/香川県 直島

<2013年12月21日 訪問> 李禹煥。 韓国に生まれ、日本を拠点に世界で活躍するすばらしいアーティスト。 リ ウファン。 李禹煥美術館も安藤作品。 直島には、地中美術館、ベネッセハウスと著名な安藤作品がありますが、ぼくが一番好きなのはここ。 地中美術館の景色と呼応するように、コンクリートの半地下から見上げる空。 瀬戸内海を望む壮大な庭に点在する李禹煥の作品。 ひとつひとつ。ちょっと哲学的でもある作品たち。 李禹煥が表現したかったこと、伝えたかったことに思いを

聖ベネディクト教会(ピーター・ズントー)/スイス

<2001年6月11日 訪問> 聖ベネディクト教会は、アルプスの山々に囲まれたスイスの小さな村、スンヴィッツにありました。 設計したのはスイス出身のピーター・ズントーという建築家。 ここを訪れたのは、2001年に行ったヨーロッパのモダン建築を巡る企画ツアー。 そんなことでもないと、ぜったいに行かない場所。 でも、そんなことでもないと行かない場所には、やっぱりそんなことでもないとできない体験が待っているわけで。 まるで「アルプスの少女ハイジ」がでてきそうな村には、や

スイデンテラス(坂茂)/山形県鶴岡市

<2019年5月10日 訪問> 建築家坂茂さんの設計、ショウナイホテル スイデンテラス。 山形県の鶴岡市にあります。 のどかな田園風景が広がるこの場所を訪れたのは昨年のちょうど今頃。 5月10日。 まさに田植えが始まるタイミング。 何をするわけでもなく、水をたたえた水田を眺め、露天風呂に浸かり、ライブラリーラウンジで書棚の本を選んで時間をすごす。 ぼくが一番美しいと思う時間は、朝。 だんだんと明るくなってくる朝の水田に映る、風景。 この上なく贅沢な時間。 今頃はまた

ブラッドベリービル/ロサンゼルス

<2001年9月4日 訪問> 新しいマガジンを始めました。 趣味のひとつである「モダン建築」を見て歩く旅。 Stay Homeの期間を利用して、今まで見てきた建築家たちの作品をひとつひとつアーカイブすることにしました。 第1回目はロサンゼルスのブラッドベリービル。 ぼくが「建築」というものに興味を示したキッカケとなったのがこのブラッドベリービル。 映画ファンの方には、もしかしたら記憶の断片に埋め込まれているかもしれません。 「ブレードランナー」など、数多くのハリウ