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青柳晋 Susumu Aoyagi, Pianist
2021年2月18日 02:30
今から20年前の話。夜、実家の母からの電話に出る。夜遅い時は、大抵機嫌が悪い。「昨日の〇〇ホールでの演奏、自分でどう思ったの?」認めたくないが、私が学生を叱る時に声が1オクターヴほど低くなるのは、母譲りなんだと実感する。「ちっとも‥‥良くなかったね。」このようなミニバトル(私も言い返すので)は日常茶飯事だった。母から投げつけられた冷ややかな暴言(?)の数々。•「横山幸雄さんは、上手ね
2021年2月14日 20:40
「ご遺体に、お花を添えていって下さい。茎が同じ方向に向かうように注意して下さいね。花が無くなったらすぐに補充しますので、どんどんお顔の周りから詰めていって下さい。」葬儀社の若い女性スタッフがまるで立板に水を流すかのような流暢さでアナウンスする。社には進行マニュアルがあって、彼女が「現場」に立てるまで何回も恐らくリハーサルした事だろう、と思わせる流麗さだった。父の死に顔は若い頃に何度か足を運んだ