はじめてのパブコメ
はじめまして、ゆりと申します✨
突然ですが、皆さんはエネルギー基本計画というものをご存知でしょうか？
エネルギー基本計画とは、日本におけるエネルギー政策の基本的な方向性を示すためにエネルギー政策基本法に基づき政府が策定するものです。
エネルギー基本計画は、国が制定する政令や省令などと同様に、パブコメ（パブリックコメント）という手続きを経て策定されます。
パブコメとは、省令などの案を公表し、広く国民から意見、情報を募集する手続きで、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的とした制度です。
パブコメは一見難しそうな制度ですが、誰でも簡単に参加することができます💡今日は、ふつうの一般市民である私が、第6次エネルギー基本計画のパブコメ手続きに参加した経験について、ご紹介したいと思います✨
パブコメの参加方法
パブコメの参加方法はごく簡単です✨
（１）パブコメのページにアクセスする
まずはパブコメの該当ページにアクセスします。
政府が運営するe-Govというウェブサイトからアクセスできます。
私の場合、「第6次エネルギー基本計画」「パブコメ」などで検索して探しました。実際にアクセスしたウェブサイトはこちらです：
（２）パブコメの対象となる案や募集要項を確認する
（１）でアクセスしたページに載っている案や募集要項、意見様式などの資料を確認します。募集要項には、意見（コメント）の提出方法などが記載されています。
例えば、
・１つのフォームにつき１意見を記入すること
・意見が100文字を超える場合は100文字以内の概要も提出すること
などの詳細が記載されていますので、念の為よくご確認ください。
（３）コメントを記入する
あとは定められた様式に従ってコメントを記入し、提出するだけです！
（２）の書き方からも分かるとおり、100文字以内の短いコメントでも問題ありません。コメントの書き方や内容に縛りはありませんので、自由にコメントを記入することができます。
このように、とても簡単に参加でき、ハードルはそれほど高くないといえます。誰でもパブコメ手続きに参加する権利を有するわけですから、自信をもって意見を提出してみましょう！
提出したコメントの内容
続いて、私が実際に提出したコメントの内容を一部ご紹介します。
例えば、次のようなコメントを提出しました。
「できる限り…火力発電比率を下げていく」とあるが、「できる限り」では不十分である。火力発電と脱炭素化を両立するための技術として、CCSの過度な期待を寄せず、より積極的な引き下げ目標を設定すべきである。
再エネの主電源化に向けた考慮要素に、周辺の自然環境への配慮も含めるべきである。再エネ導入のための開発の有限性や、需要見通しを実現した時に自然環境が被る影響についても検討、言及がなされるべきである。
このように、とても短く素朴な意見でも提出できます。
パブコメの結果
パブコメの結果は、後日確認することができます。
全ての意見は載っていませんが、一部の意見は国が発表する「意見に対する考え方」とともに載せられています。意見が採用され、案が修正されることもあります。
例えば、私の１つ目の意見に対しては、このような「考え方」が寄せられていました。
３８５「エネルギーミックスについて、火力発電の比率をもっと下げるべき」
資源が乏しく、周囲を海で囲まれた我が国において、Ｓ＋３Ｅを満たす単一の完璧なエネルギー源がない現状では、多様なエネルギー源をバランスよく活用することが重要です。火力発電は、エネルギー基本計画（案）の５．（７）に記載の通り、需給バランス調整を行う調整力や、急激な電源脱落などにおける周波数の急減を緩和する慣性力といった機能により電力の安定供給に貢献しており、再生可能エネルギーの更なる導入拡大が進む中で、当面は再生可能エネルギーの変動性を補う調整力・供給力としての役割があります。一方で、火力発電はCO２を排出するという環境面での課題があるため、野心的な２０３０年度の新たな温室効果ガス削減目標の実現に向けて、安定供給を大前提に、できる限り電源構成に占める比率を引き下げる方針としております。
このように、自分の意見に対するリアクションを確認することもできます。（全ての意見にリアクションがあるわけではありません。）
パブコメに参加してみての感想
パブコメに参加してみての感想は、
・思った以上に簡単だった
・どんな意見でも提出できるので安心して投稿できた
・意見に対するリアクションを確認することで納得できた
といったところでしょうか。
専門家のみならず、普通の市民も積極的にこういった手続きに参加することで、市民の考えを法令等に反映することができ、また市民とレギュレーションの距離感を近づけることができる、と思いました💡
皆さんも是非パブコメに参加してみてください✨
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