見出し画像

【サステナダイアログ#3】”Dead or Alive” やるしかない

こんにちは。Sustainable Weekの佐藤 彩香です。
 Sustainable Weekメンバーが毎回ゲストをお招きして、SDGsやこれからの社会について対話する企画が「サステナダイアログ」です。
 今回は、Sustainable Weekの佐藤 彩香と豊田 真彩が、戸簾 隼人さん(2017年度立命館大学Sustainable Week実行委員会/立命館大学生命科学部卒業)をゲストにお招きし、お話を伺いました。

Sustainable Weekとの関わり

豊田 早速ですが、学生時代、様々な活動をされてきたと思うのですが、Sustainable Weekに関わることになったきっかけについて教えてください。 早速ですが、学生時代、様々な活動をされてきたと思うのですが、Sustainable Weekに関わることになったきっかけについて教えてください。

戸簾 もともと先輩に誘われて、haconiwaという学生団体で活動していました。その中で、Sustainable Weekの立ち上げメンバーとして参加しないかという声がかかりました。haconiwaもSustainbale Weekも、最初はとても受動的に始めた活動でしたが、結果的に、インパクトラボ(一般社団法人インパクトラボ)をつくって、理事になって(現在は監事)、縁が導いてくれたという感じがします。

豊田 受動的に活動を始めたということですが、関わってよかったなと感じることはありますか?

戸簾 Sustainable Weekに関わり、新規事業立ち上げなどにも関わるようになったことで、自分が何をしたいのかを考えるようになりました。受動的な部分があるからこそ、色々な良いものに出会えた部分もあったと思います。創設当初は、何もない状態から始まったので、「○○をしたい」「○○をする」という人が多い中で、自分はそれを実現するためにに物事を進めていく能力を身につけることができました。同じような人がいる中で、他の人と競争するのではなく、他とは違う視点を持ち、自分の立ち位置を確立することが大切なことだと学びました。

豊田 競争するのではなく、補い合って高みを目指すという感じですか?

戸簾 そうですね。補うパーツとしてトップになったらいいのかなと考えました。Sustainable Weekに入って、どの分野でトップに立つのかというのを考えるようになりました。

豊田 そのような立ち位置をどのように見つけていったのですか?

戸簾 周りの人が自分の持ってないものをもっているのだと感じたときに、逆を返せば、周りの人がもってないものを自分はもっているのではないかと考えるようになりました。

豊田 相手と対比しながら見つけていったということですか?

戸簾 そうですね。それは、haconiwaの活動にも通じる部分がありました。Sustainable Weekの活動を始めたことで、haconiwaの活動で、お互いにどんな価値が生まれるのかを考え、効果的に、社会に認められるような活動をするにはどうするのが良いのかを考えるようになりました。そこで「資金」が必要だとたどり着きました。自分が資金を調達してきて、それをやりたいことがある人に分配していきました。自分がやりたいことは一人の意見になってしまうので、自分以外の誰かがやりたいことを追求することで、広がりが大きくなるのだと考えています。

経験を今へ

豊田 戸簾さんは川の環境や水質の部分に特化しているイメージがありました。

戸簾 水という学術的な部分に興味があります。人間の根本には水があるのだと考えています。特に、食としての水の必要性はとても感じています。そこから、水や環境の活動を始め、やりたいことをやっていく中で、今の会社に出会いました。

豊田 学生活動がの経験で今に活かされていることはありますか?

戸簾 地域活動の部分で活かされていると思います。地域密着で仕事をしていると、色々な地域の方と出会います。自分たちの活動を歓迎してくださる方もいる一方で、そうでない方もいます。その人たちに対して、どのようにしたら納得してもらえるのか、なぜその人たちはそう考えているのか、を考えることができるようになりました。この関わり方の部分は、Sustainable Weekの弱みだと思います。Sustainable Weekは、学生主体になりすぎていて、新しいことばかりを追求してしまいます。しかし、今の世代で一番多いのは、65歳以上の高齢者の層であって、その人たちの考え方を知らないと、社会にインパクトを与えるのは難しい思います。その中で、学生だけでは起こせないインパクトをおこせるようになったきっかけが、インパクトラボだと思います。法人化することで、より多くの世代の人たちにアプローチできるようになったのではないかと思います。

豊田 たしかに、学生の活動では、新しくする、若者が変えるという意識が強い気がします。上の世代の人たちの考え方や、このような考え方になった背景を知っていく必要があるんですね。

戸簾 そうですね。あと、今働いている会社を、「おっちゃんベンチャー」と呼んでいます。一般的なベンチャーといえば、新しいことを追求する側面が大きくなります。その分、失敗したときのリスクとも隣り合わせの活動です。それに比べて、「おっちゃんベンチャー」というものは、もともと稼げる事業があって、その中で別の新しい事業を展開していきます。そのため、事業をゆとりをもって進めることができます。ビジネスベースで考えてしまうと、社会的影響を考える前に利益のことを考えるようになってしまいますが、おっちゃんベンチャーでは、戦略的に社会に貢献しつつ、持続的に価値を提供できるかを考えることができます。

今のSustainable Weekについて

戸簾 今のSustainable Weekは、SDGsができる、面白いことができるというイメージがついてきていて、色んな人が集まるプラットフォームになっていると思います。しかし、能動的であるべき課外活動が、「Sustaineble Weekに入るだけで何かできる」と受動的になってしまう恐れもあると考えています。起業家の最初の人はやりきる意思があるのが当たり前で、第2・第3の人がやりきる意思があるかどうかがとても重要なことだと思います。とりあえず集まった人ではなく、やりきる能力がある人たちとやる環境をつくることが大切になってくると思います。
 そして、なんでもできるではなく、一つの分野で特化することが大切だと思います。コンセプトメッセージが重要で、それにどれだけコミットできるかが、新しいものを生み出すことにつながるのだと思います。Sustainable Weekの場合だと、コンセプトというより、来る人に対して何が提供できるのかが定まっているといいのかなと思います。

豊田 Sustainable Weekはもう5年目に入り、新しい体制で新たなコンセプトを考える時期になっています。その中で、自分たちが何を提供できるかなど、外に発信していく軸みたいなものがないとうまく進んでいかないのだなというのが実感としてありました。

戸簾 haconiwaも同じような時期があって、メンバーが集まらないからどのようにメンバーを集めるかだけに焦点を当てて活動しました。方針として、自分が資金調達するからやりたいことをやっていいよという風にしたら、「○○したい」という人が集まってきました。

豊田 コンセプトがあるだけではなく、それをどう守って継続していくかも必要なのですね。

戸簾 その通りで、コンセプトが価値があるものなのか、それが続くものなのかも同時に考えないといけないです。そして、コンセプトを考える際には、"CAN"と"HOW"を考えるといいと思います。"WHY”は、見た人が自分で考えてくれる、言い換えると、"WHY"があるから見てくれているというとらえ方をするととても面白いと思います。

豊田 最近、意義"WHY"を求めてしまいがちで、なんでやっているのだろうと考えることで迷走して動けなくなってしまう人が多いと感じています。

戸簾 迷走してる人は、「目標はわからないけど、とりあえず頑張ったらなんとかなるだろう」と考えがちになってしまっています。しかし、分からないなら分かる人に聞いたらいいのではないでしょうか。また、最近は主体性が求められる場面が多くなっていますが、みんながみんな主体的にならなくてはいいのではなかと思っています。主体に向いてない人もいるだろうし、向いてないなら向いてないなりの戦い方があります。少し考え方を変えれば、自分のできることが見つかってくると思います。

豊田 私も休学を決めたのですが、何をやっていくのか、迷走しかけています。自分のことが理解できてないのかなと思っているのですが。

戸簾 それは少し違うかもしれないです。休学したら、自分が考える時間が増えて、今までより選択肢が増えるからではないですかね。

豊田 私の場合、わからなくなって、休学することになりました。

戸簾 それであれば、今が考えるチャンスだと思います。ここで、考えられるか考えれらないかが肝かなと思います。

豊田 たしかに、今のこのチャンスに、自分の立ち位置や向いてることを把握しないと、この先進んでいっても意味ないのかなと思います。

戸簾 そういう意味では、私は「投資」が向いていたのだと思います。Sustainable Weekを続けるかどうかもある意味投資でした。やめるのは簡単だけど、ここに残っていたら他では経験できない、色んなものが得られるのではないかとやり続けていたら、実際にすごいところまでたどりついていました。起業のときも、周りの人は不安視していましたが、将来的に社会的に価値がつくだろうとやってみたら、実際にうまくいきました。先見の目を持つことができたのが大きいと思いますし、それが実際今の自分の強みになっていると思います。

上流の視点を持つこと

豊田 戸簾さんは現在、食に関わっていると伺ったのですが、食に興味をもったきっかけはありますか?

戸簾 食はほぼ倒産しないし、人口増加で成長し続ける産業だと思ったからです。食は、どんな人でも食べることはするので、マーケットが広いのではと考えました。その中で、ただ食品を提供する側になるのではなく、食の上流を見ることが投資的目線として必要だと思います。Sustainable Weekは、創設時、プラットフォームとして上流過程にいたと思います。自分は上流にいるのか、どうしたら上流にいけるのかを考えることが、Sustainable Weekでも大切な視点になってくると思います。

豊田 私も佐藤さんも、Sustainable Weekも途中から参加で今までの軌跡をあまり知らないまま、Sustainable Weekで活動していますが、新しいスタートを考えるうえで、変えるべきところと、変えてはならないところを見つめなおさないといけないなと感じました。

Sustainable Weekのこれから

豊田 特に活動がオンラインになった昨年のSustainable Weekは、個人で何かを進めることも多く、互いに助けあうという関係性が少なかったように感じます。今、新体制として動き出しているからこそ、お互い何ができるのかを把握していけるといいのかなと思っています。

戸簾 そういう意味では、できないことをできないということも大切だと思います。そのようなことが言い合える関係づくりも必要になるのだと思います。

豊田 最後に、これからのSustainable Weekに何か期待することがありますか。

戸簾 インパクトラボの存在があるのが面白いと思います。学生から派生して企業としてやっているところがある中で、学生がやる意味は何だろうと考えることが大切だと思います。インパクトラボではできないことがあると思うので、今ある状況で学生団体ができることは何かを考えていくといいと思います。

豊田 そうですね。学生だからこそできることを見極めて、Sustainable Weekのこれからについて考えていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。サステナダイアログではこのようにこれまでに私たちの活動に関わってくださった方をゲストにお迎えしお話しさせていただいています。フリーアジェンダのため、ゲストによって様々なトピックで盛り上がっています。ぜひほかの回もご覧いただけますと幸いです。
以上、サステナダイアログ#3でした!
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?