出会いは繰り返す

人は恥ずかしいと思うことを繰り返すと、恥ずかしさが変わるようだ。

初めてお尻が腫れ、お医者さんに抗生物質をもらったらピタリと腫れが収まった。切開せずに済んでよかったと思った矢先におなかの調子が悪くなり、運悪くお井戸の横・全く同じところが腫れてきた。腫れたといっても小豆程度のサイズで激痛や発熱を伴うものではないが、触れるとピリピリする。それもラオス出張3日前という最悪のタイミングで。

再度同じ肛門科を訪問し、お尻を見てもらうことに。二度目ともなると慣れたもので、診察台に横になり先生に向けてお尻をプリンと出す。お井戸に指を突っ込まれるのも上級者である。指を突っ込みお井戸の直下をぬぐい、広げる機材を入れる。どのタイミングでお井戸の緊張を解いたらいいかなどお手の物だ。

診察の結果、肛門周囲膿瘍の再発だった。恐れていたことが起こってしまった。切開がベターだが海外出張直前なので抗生物質で様子見することに。もし腫れてしまっても切開するだけなので海外でも対応できるといわれたがやはり怖い。抗生物質が効いたのか出張中は幸い悪くならず、腫れは無事に引いた。

帰国してから再度おなかの調子が悪くなり、肛門周囲膿瘍となるも海外出張直前で切開はあきらめることが何度か続く。本当に幸運だったのは発熱や激痛にはならなった事だ。毎回腫れると肛門科に行き、おしりを見てもらい最終的に痔瘻の診断となった。痔瘻は肛門周囲膿瘍が頻発して起こり、肛門内から肛門とは違う管ができ繋がってしまっている状態を言う。他の痔と違い手術でしか治す方法はなく、放っておくと最悪の場合癌になるとのこと。それも薬の効きづらい癌だそうで、急ぐ必要はないが完治の為には手術必須と言われた。

あまりにも下痢と肛門周囲膿瘍が頻発することもあり別の病気を疑った。クローン病だ。肛門科の先生に相談し、大きな病院の紹介状を書いてもらい検査をすることに。大きな病院での検査結果を聞いたうえで痔瘻の手術を受けることとなった。生まれて33年、大きな病気をしたこともなく親知らずを抜く以外手術をしたことがない僕にとっては緊張の始まりだった。

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