見出し画像

全ツ③ 生田絵梨花は咄嗟に嘘をつくか

真夏の全国ツアー2019 12曲目 「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」

生田絵梨花がセンターとして登場した時、多くのファンは思い出したはず。

『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2014 > 2015』

「何度目の青空か」期のアンダーセンターだった井上小百合が、表題曲のセンターに立った あの舞台だ。

その逆のシチュエーションが成立した。これはすごい!エモい!と誰もが唸ったと思う。(エモいはちょっと違うかもしれないけど)

しかし 正直な話、このシチュエーションだけでは僕は満足しきれなかった。
今まで咄嗟を観るたびに感じてきた
胸が詰まるようなあの苦しさが感じられなかったからだ。

なぜだろう。
ちなみにこの文章は生田絵梨花批判ではないことを前置きとしたい。

●閑話休題:マイベスト「咄嗟」と「井上小百合」
マイベスト「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」:
5th Birthday LIVE 2日目の開幕「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」
マイベスト「井上小百合」:
咄嗟のイントロとともに颯爽とアンダーパートに現れ、風のように去っていった6th Birthday LIVEの「井上小百合」


生田絵梨花と「咄嗟」の距離

"もしもやり直せるならどこから巻き戻そうか
君と初めて出会った日?それとも好きになった日?
たった一つの秘密作ってしまっただけで君と僕は違う空を見ている"

咄嗟のテーマは、あの日の嘘が落とす陰。
我々は生田絵梨花にその陰を見ることができるのか。
超人、鉄人、圧倒的陽のキャラクターである生田絵梨花と陰を歌った咄嗟の間には断絶があるように感じる。

表題の「何度目の青空か」に目を向けると、よりはっきりとその断絶が見てとれる。

"永遠は短い 何度目の青空か? 
数えてはいないだろう 陽は沈みまた昇る" 

永遠は短い。今を生きることによるオプティミズム。
これこそ生田絵梨花だ。

"僕らも空も晴れだけじゃない
この次の青空は いつなのかわからない
だから今 空見上げ 何かを始めるんだ"

空という同じモチーフでも、これほどまでに景色が変わる。
この景色の違いがまさに生田絵梨花と「咄嗟」の距離だろう。

そして、この2曲が同じシングルに表裏としてパッケージされている10枚目の芸術性に惚れ惚れする。


生田絵梨花は咄嗟に嘘をつくようになる

名古屋公演終了時点では、不在ゆえに井上小百合の存在が際立った。(主観です)

ただ、生田絵梨花もまた天才。
ツアーを通して、生田絵梨花の「咄嗟」が生まれるのではないか。
今年の夏の注目テーマの一つだと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?