乱射
人が人でなかった
襲いかかってくる生物a
自己防衛のため小さな短剣の様な
鎌の様なものを振りかざし、私は戦った
蚊をやっつける時、それは一瞬だろう
しかし、生物aは同胞の様な形をしている
何度も何度も刺して殴った
この世界はとてもとても心細い気持ちだった
銃を手に入れた
短剣より簡単に距離を置いたまま戦う事ができた
向かい来る者に何度も乱射した
猫の様な動物も倒した
思いっきり腕を振って殴りつけ
銃を撃ち、傷口に弾が並んで動かない姿を
見て安心した
私は猫を飼っている
動物を痛めつけるなんてありえなかった
今朝の夢を引きずり日中は気分が悪かった
リアルな感覚だった
自己防衛のためとはいえ自分自身の攻撃性、
短剣の時の生物aとの近さ
銃の遠隔感、弾が無くなった時の焦燥感
撃つ事で動かなくなった時の安心感
目が覚めた後も手に銃を握りしめて
乱射する感覚が残っている
快楽的ではなかった
とにかく恐ろしくて、か細くて、
狂いそうな夢の話