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Harley Davidson JD Vol11 セッティング地獄

思っていた以上に手こずるセッティング。
せっかく登録して車検を取ったけどまだ半径2キロの壁は超えられない。どちらかと言うと調子が悪い方のキャブを前後入れ替えると症状が前後移動した気がする。と言う事は先ずは外しやすいからとリアに移動した調子の悪そうな方のキャブに集中してのセッティング。
週末中心に比較的開けた田んぼ道でのセッティングなのですが、ある日ちょいヤンキーみたいなにーちゃんにうるさいと文句を言われた…。
やはり調子の悪いバイクはパンパン言ったりうるさいみたいですね。昼間だし比較的民家も少ないので油断していました。はなから喧嘩腰のにーちゃんにセッティング中で煩くて御免なさいと伝えて、もう少しじっくりやり直す。時には苦戦してる姿に手を振って応援してくれる老夫婦がいたりもしますが、気を付けましょう。

このデュアルキャブがセクシーw

それなりにセッティングを煮詰めたら、点火時期も気になります。エンジンは回転が遅い時は点火時期は遅めが良いのですが、回転が上がると少し早くして上げる必要が有ります。今時のバイクは電子制御で何時も1番良いタイミングで点火時期をコントロールしてくれています。ちょっと昔は遠心ガバナーと言って遠心力を利用して回転に合わせて点火時期を調整するちょっとだけ進化した点火も有るのですがJDは手動進角と言って、自分でそのタイミングを回転数に合わせて調整してあげなくてはいけない旧式のシステムです。
こう言うところでも乗り手もバイクの事をわかってあげないと走れない選ばれ者のバイクなのです(笑)
まー、このあたりは慣れちゃえば大した事では無く当たり前なんですけどね…。
さて、話は脱線しましたが手で調整出来るので走りながら点火時期早くしてみたり遅くしてみたりしながらアクセルワークに対してついて来る位置を探ります。
それもしばらく走ると大体の位置がわかって来たので少し距離を伸ばしていきます。

ここが点火時期

それでもある程度吹け上がって気持ち良く走る様になったのに、やはり2キロ位走った時に吹け上がらなくなり不調になります。
帰って触ってみると異常がないと言う症状に悩まされます。これを文字にすると、バイクの故障を数多く経験して来た人(誰や?笑)やバイク屋さんが考える事が有るとしたら下記の推測では無いでしょうか?

1.ガソリンキャップのベント穴の詰まり
2.イグニッションコイル
3.コンデンサーの不良

もちろんそこを確認です。先ずは簡単なガソリンキャップです。これはキャップを開けたまま走れば良いだけなので簡単です。走行中に調子悪くなったら開けてみるのも有りです。結果は問題なし。
ては次の診断。何しろこのJDはやがて100年前のバイク。しかも点火コイルはその当時の6V用の物をそのまま使ってます。昔乗っていたエボリューションですらロングツーリングではスペアパーツとしてコイルとレギュレーターは持っておくべし!と私の辞書には書いてあるくらい(笑)
なのでバッテリーを12Vに載せ替えて、現代の12Vコイルを使って走ってみます。もちろん発電は6Vなので試験的に走って見るだけ…。でも症状は変わりません。コンデンサーも何個か新品を変えてみましたが変わりません。

普通の人ならこんな症状での経験はここで打ち止めでは?でも、私にはもう一個経験があるのです(笑)。

昔のトライアンフに乗っていた時の事。超有名なトライアンフならこの人って方がオーバーホールしたと言う素敵なトライアンフでした。
でも、流石に旧車。そんなにすんなりとは行きません(涙)

その時のトラ

その時もある程度の速度で有る程度の距離を走ると同じく調子悪くなって、路肩でちょっと休憩したら治ります。
コックを変えてみたり、キャップを開けて走ってみても何も変わりませんでした。ついにはキャブレーターを変えてもダメ。マグネトーを変えてもダメ。
八方塞がりである日同じ様な症状からついに走行不能に…。友人にハイエース出迎えに来て貰ってバラしたら原因が判明しました!
バルブクリアランスが少な過ぎて、有る程度の熱を持つと抱き付き、バルブが追従してくれなくなって不調に…しかし、少し冷えるとまたバルブが動き調子を取り戻す。
そんな信じられない不具合が発生していたのです。たまたまその日は夏の始まりで暑く、抱きついてしまったから原因がわかったと言うラッキーなのか?アンラッキーなのか?わからないそんな話で原因が判明。

ではJDもそれなのか??

と言う事で、また引っ張りながらつづく…(笑)

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