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極限ウィンタースポーツ「自作からすみ」(後編)

前回までのあらすじ

ぼらのたまごをオオゼキで買って、ろくに下処理もせず塩漬けにしたうえで酒で塩抜きをし始めていました。
これを引き上げてから10日の自然乾燥が始まりますが、12月。そして、うちにはベランダがありません。
部屋にぷよぷよのからすみを干し、外気を取り入れる必要があります。

Step4:塩抜きしたぼらこを取り出す

塩抜き図

芯が感じられるけどぷよぷよの状態、から引き上げ。
毎日朝、昼、夜に焼酎を塗り、日が沈むまでは外気で乾燥。日が沈んだら冷蔵庫で乾燥させました。

Step5:10日の地獄

さむ
しぬ

一日目。

一日目はまだ塩部分と酒部分が分離していました。白いところは塩なのかな。

飛んで五日目。

色は馴染み始めましたが、表面が乾き始めました。
しっとり系のからすみは、こういう見た目のもまあまあ見ます。

七日目。皮が乾いて白くなる

初めてだと白さで焦るけどこれは結論問題ないので続けるように。

Step6:完成

見た目かなり怪しい

白い。
ヘソの肉の脂を塗ってワックスにせよというのも見かけたけど、脂くっせえのでそれはやめました。
乾燥した日が多かったので、その影響か、あるいは乾燥は足りているが過剰に乾燥させたかの、どちらかですね。

ヘソの肉を取り外すにあたって端の部分を一口味見しましたが、なるほど、買える値段のイタリア産ボッタルガより段違いに味のコクがあり、寿司屋のアラカルトで出てくるからすみの味がしました。
向こうだと乾燥工程とかが最適化されてたりするのかな。さすがに中年男性の部屋干しボッタルガが本場に勝ててる理由が、工程をすっ飛ばしてる以外思い浮かばない。
風味付けなんかで全く工夫してなくてこのおいしさはさすがにびっくりした。

感想

寒さに耐える気合いと根性、天気運があればだれでも簡単に作れると思います。ベランダもいらない。
次やるときは血抜きや塩漬けの際の水気切りなど、処理からしっかりやって、どれくらいの差が出るのかを比較検討してみようと思います。

追記(12/13)

御徒町の吉池にぼらこを探しに行きましたが、仕入れにも行っているおっちゃんが
「築地には出てんだけどさあ、すんごい高くて並べても買ってもらえないぐらいだから仕入れてないんだわ。年明けまで少なくともダメだありゃあ」
とのこと。
残念ながらリトライは来年のウィンターシーズンにお預け、ということになりそうです。

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