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【UNION ARENA】ゲーム分析、考えていること

こんにちは、関西でUNION ARENAをプレイしている『supple(さぷり)』と言います。

この記事ではUNION ARENAのゲームシステムを細かく分析し、デッキ構築やプレイング、ゲーム中に発生する様々な分岐点について自分の考えていることをまとめていきます。


【自己紹介】

HN:supple(さぷり)
活動地域:関西
プレイ歴:ユニオンアリーナ初期から
過去のカードゲーム歴:遊⭐︎戯⭐︎王、DM
主な使用デッキ:紅蓮、宿儺、真人など

さぷりというHNは当時観ていたドラマに出演していた本田翼の役名からとりました。
それ以上の意味は全くないです

この度、『ちるななるーむ』というYouTubeチャンネルを開設しました。
ユニオンアリーナの開封動画や対戦動画を自由気ままに投稿していますので、ぜひチャンネル登録もお願いします!

こちらの特級汚物チャンネルにも出演していますので、合わせてご覧下さい!


【はじめに】

実はこの記事のテーマ自体を思いついたのはおよそ半年前くらいです。

普段、私がプレイしている地域には強いプレイヤーが沢山います。

中には2023年度の国内決勝にも出場されたり、ユニオンレア争奪バトルで何度も優勝したり、自分はまだまだ追いつけない目標にしているプレイヤーが沢山います。

その人達に追いつくために『座学』としてUNION ARENAを学び、基礎レベルから自身の考え方を再構築していく必要がありました。

そのためのメモとして、このテーマで記事を書こうというのを思いつきました。
noteで記事として投稿すれば、多くの人の目に留まります。この記事を読んだ人が、別の視点から意見を加えることで、私一人では見えていなかった選択肢を知ることができます。

普段投稿している記事とは異なり、あくまでもこの記事は私個人がUNION ARENAというゲームに対し、より理解を深め強くなりたいという思いから作成しています。

可能であれば、この記事を読んだ方々からの様々な意見(考え方)を付け加えていくことで、より濃いものになっていく、そんな記事にしたいと思っています。

そのため、気になった部分や『ここはこういう考え方もあるんじゃないか』など、コメントやDMを送って頂ければ幸いです。

それでは、本題に入ります。

1章:デッキ構築編

【デッキ構築における確率論】

UNION ARENAをはじめ、TCGプレイヤーであれば誰しもが一度は経験し、避けては通れないものの一つに『手札事故』があります。

そして、UNION ARENAにおいてよく聞く『0事故(いわゆる0エナジーのキャラが引けない状態)』はゲームそのものが行えず、一方的に攻撃されるだけのサンドバッグと化してしまいます。

他TCGと異なり、UNION ARENAでは手札事故をした場合、トリガーシステムによる一発逆転も狙えず、なす術もなく敗北します。

例を挙げるとすれば、デュエル・マスターズにおける『ヘブンズ・ゲート(天門)』のようなデッキは、手札に大型ブロッカーが嵩張り全く動けない状態でも、S・トリガーから『ヘブンズ・ゲート』が捲れた際には、連鎖的に大型ブロッカーが召喚され、一瞬で盤面を制圧することが可能です。
これは、デュエル・マスターズというゲームシステムの上に成り立っているもので、どんな状況でもワンチャン狙えるS・トリガーシステムを前提にゲームが展開されていくからです。その上で、呪文ロックや踏み倒しメタカードなど、相手のS・トリガーをいかにケアしながら攻撃するか、という駆け引きがデュエル・マスターズのゲーム性の一つかと思います。

ただ、UNION ARENAは圧倒的に不利な状況を一撃でひっくり返すようなド派手なTCGではありません。
レイドトリガーも必要エナジーを満たしてかつレイド元が存在しないと使えませんし、最強のトリガーであるSpecialトリガーも1体のみの盤面除去です。それすらもデッキに4枚までしか採用できないというルールがあります。

事故してまともに動けず出遅れている状態でトリガーが強くても、巻き返すことはほぼ不可能なのがUNION ARENAというゲームです。

デュエル・マスターズなどのどんな状況でも一発逆転が狙えるような、最後まで勝負が分からない野球のようなTCGだとすれば、UNION ARENAはバスケットボールのような一発逆転のない積み重ねのTCGなのです。

最初のスタートで遅れをとったら敗北へ一直線なのがこのゲームの残酷なところです。

ただ、どんな強豪プレイヤーも手札事故には無力です。

それを『手札事故で負けたから仕方ない』と簡単に割り切ってしまえばそれまでです。

この手札事故に対して、『そもそも何試合中何回起こり得るのか』『CSなどの試合数が多い中で自分のデッキは事故らずに戦える期待値があるのか』を振り返り・反省が行えるかが大事だと思っています。

そこまで計算して構築した上で、万に一つの可能性を引き、手札事故を起こしてしまったのなら、そこで初めて『仕方ない』と割り切れるのではないかと思います。

ここでは、UNION ARENAにおける手札事故について、各エナジーの採用枚数による事故率の比較を行います。
今一度、デッキ内のバランスを見直すきっかけになればと思います。

まず、UNION ARENAのゲーム進行においてほとんど全てのデッキはBP4000以上のキャラを中心に組み立てられます。

つまり、BP4000以上のキャラを展開できなければジリ貧になってしまい、結果的に敗北に繋がります。現在のカードプールにおいて、一部例外を除きBP4000のキャラは必要エナジーを4以上に設定されています。

なので、私は『0エナジーが引けない=事故』ではなく、『4エナジーまで繋がらない=事故』として捉えています。

もちろんここでの4エナジーは一例で、デッキによってメインキャラの必要エナジーは異なるため、5〜6エナジーや7〜8エナジー発生させないと機能しないデッキも存在します。

単純に0エナジーを引ける確率は大事ですが、デッキ構築の時点で『安定してメインギミックを起動できるエナジーを発生させられるか』を意識することで、デッキ構築の幅が広がるのではないかと思います。

まずは以下のリストで考えます。
単純化するために、あえてシンプルなリストにしています。

0エナジー:12枚
1エナジー:4枚
2エナジー:8枚
3エナジー:4枚
4エナジー:10枚
5エナジー:4枚
Special・Final:各4枚
となっています。

このデッキにおけるメインギミックは豊富なレイドと除去パターンによる制圧にあります。
BP4000のキャラが合計14枚採用されており、レイドを多用するため最低でもエナジーを4以上発生させる必要があります。

4エナジー以上発生させるパターン例

①[2/2浦原喜助]あり4エナ発生
1ターン目:0エナ
2ターン目:0~1エナ→[2/1浦原喜助]
❶52.15%
❷58.36%
❸65.57%
❹68.24%
❺72.35%
❻75.94%
❼79.04%

❶を初手、❷を1ドロー後とし以降1ドロー毎に進行を示しています。

例のリストでは[0/1石田雨竜]を採用していませんが、0エナ1ドロー1ディスのサイクルをプレイした場合、1ドロー分進行が進みます。

注意すべきは、[0/1石田雨竜]と異なり[1/1黒崎一護]はトップのカードを操作できても、そのカードに直接アクセスできないという点です。
後攻1ターン目にプレイした場合、次のターン開始時のドローで無駄なくアクセスできますが、先行2ターン目にプレイした場合、そのトップのカードにアクセスできるのは3ターン目となります。最速で[1/1黒崎一護]をプレイした場合、先行は❶→❷→❹の進行、後攻は❷→❹→❺の進行を辿ります。

②[2/1浦原喜助]なし[3/1黒崎一護]あり5エナ発生
1ターン目:0エナ
2ターン目:0〜1エナ→0〜2エナ
3ターン目:[3/1黒崎一護](+2AP)
※基本的な進行パターンは①と同じ
❶20.24%
❷21.72%
❸22.44%
❹22.58%
❺22.24%
❻21.51%
❼20.51%
ギリギリゲームできるパターンです。5エナ発生は[5/1黒崎一護]含む全てのレイドトリガーまで対象になります。個人的には次のターンに前出し+除去レイドを当てられる可能性がある場合、無闇にフロントLに1枚置くよりは、フルバックでレイド受けを狙うことが多いです。

③[2/1浦原喜助]、[3/1黒崎一護]なし4エナ発生
1ターン目:0エナ
2ターン目:0〜1エナ、0〜2エナ
3ターン目:0〜2エナ(+2AP)
※基本的な進行パターンは①②と同じ
❶23.54%
❷22.25%
❸19.97%
❹17.28%
❺14.52%
❻11.91%
❼9.58%
次のターンに[3/1黒崎一護]、最低でも[2/1浦原喜助]を引かないとほぼゲームにならないパターンです。
この場合は、[4/1朽木ルキア]のレイドから[3/1黒崎一護]を引きにいくルートが理想だと思います。このパターンでさらに[4/1朽木ルキア]にレイドできないとなれば、敗北ルートですが確率はかなり低いので割り切りでもいいと思います。
[4/1朽木ルキア]が無く、さらに低エナを引いている場合は、4エナキープしつつ前出しも含めてcolorトリガーの受けも作り、[4/1朽木ルキア]のレイド受けを狙うのが良いかと思います。

④[2/1浦原喜助]、[3/1黒崎一護]あり
1ターン目:0エナ
2ターン目:0〜1エナ→[2/1浦原喜助]
3ターン目:1体以上前出し→[3/1黒崎一護]
❶21.38%
❷26.74%
❸32.28%
❹37.94%
❺43.51%
❻48.86%
❼53.91%
理想パターンです。5エナ構えてレイド受けを作りつつ、フロントLにアタッカーを供給できます。さらに[3/1黒崎一護]を重ねて引いていれば、次のターンにBP4000アタッカーの前出しが確定します。

もう一つ、別パターンを以下のリストでも考えてみます。

0エナジー:12枚
1エナジー:4枚
2エナジー:4枚
3エナジー:4枚
4エナジー:12枚
5エナジー:4枚
Special・Final:各4枚
他イベント:2枚
となっています。

このパターンでは[1/1アンジェ]、所謂セルフバウンス内蔵の2エナ発生を採用した場合の確率を計算します。
※あくまでも計算を単純化するためのリストです。普段はもっと別のリストを使ってます。

⑤[1/1アンジェ]あり4エナ発生
1ターン目:0エナ
2ターン目:[1/1アンジェ]→0エナ
3ターン目:0エナ or [1/1アンジェ]
❶46.15%
❷52.53%
❸58.18%
❹63.43%
❺68.19%
❻72.42%
❼76.13%
①の[2/1浦原喜助]採用パターンと比べるとやや確率が低下します。また、テンポにおいても①は3APで4エナ発生に対し、このパターンは4APで4エナ発生に至ります。
そう考えると、[2/1浦原喜助]のようなアクティブ2エナ発生のサイクルを採用した方が良さそうに思えます。
しかし、バウンス2エナ発生のサイクルの真価が発揮されるのは次のパターンにあります。

⑥[3/1ノワール]あり5エナ発生
1ターン目:0エナ
2ターン目[1/1アンジェ]→0エナ
3ターン目:[3/1ノワール]
または
1ターン目:0エナ
2ターン目:0エナ→0〜2エナ
3ターン目:[3/1ノワール]
❶44.53%
❷51.56%
❸57.82%
❹65.53%
❺68.56%
❻72.90%
❼76.61%
このデッキにおいて最も重要なカードである[3/1ノワール]を絡めたパターンです。最速で[3/1ノワール]にアクセスできるかどうかが重要なので、高確率でアクセスできるようになります。
その中でも[1/1アンジェ]、[3/1ノワール]をともに引くパターンは
❶29.69%
❷34.61%
❸39.38%
❹44.15%
❺48.83%
❻53.36%
❼57.69%
となります。
0エナ枠が[0/1ノワール]の場合、1ドロー分進行が早まるので[1/1アンジェ]でセルフバウンスすれば2進行早まります。さらに[3/1ノワール]から2進行するので、[4/1デイジーオーガ]、[5/1デイジーオーガ]へアクセスする可能性が高まります。
2種のデイジーオーガで1AP分踏み倒せるため、[1/1アンジェ]での1AP分のテンポロスをそこで打ち消せるのが強みです。
さらに、5エナ発生の進行に必要なカードが0エナ、[1/1アンジェ]、[3/1ノワール]の3枚で完結するため、1枚分ハンドが浮いているのも強みです。
加えて、[4/1リアリド]が[アンジェ]名称でインパクトが付くためここにおいてもシナジーがあります。

同じ2エナ発生でもこのような違いがあるため、デッキによって採用するカードを考える必要があります。

UNION ARENAのシステム上、もちろんですがレイドキャラが強い傾向にあります。ボード上のキャラ数は増加しないものの、[5/1黒崎一護]のような除去内蔵型であれば1APで得るはずだった1枚分のボードアドバンテージを、相手のキャラを除去することで実質的に得ています。そこに即時打点となる速攻性を持ち、基本的には1AP以上のパフォーマンスを発揮します。
[5/1黒崎一護]のように除去でアドバンテージを稼ぐのか、[5/1デイジーオーガ]のように踏み倒しでアドバンテージを稼ぐのか、デッキによって方向性が異なるのでそれに合わせた構築にする必要があります。

しかし、レイドをしてフロントLに移動させることで当然ながら発生エナジーが減少してしまうため、発生エナジーがギリギリの場合、再度エナジーLへの展開が必須になります。このパターンはかなりのテンポロスを招き、ジリ貧になってしまうことが多いです。2エナ発生のキャラをエナジーLに展開することで、連続的なレイドキャラの展開が可能になるので、一部例外を除き、ほとんどのデッキは2エナ発生のキャラを1枚以上引かないとゲームができないといっても過言ではないと思っています。

【採用候補とデッキの方向性が合っているか】


50枚のカードを組み合わせてデッキを作りますが、まだまだ採用したいカードは沢山あって、泣く泣くデッキから外したものも多いと思います。

研究が進み、今ではテンプレート構築と呼ばれるものが広まっているデッキタイプもあります。

プレイヤーの好みや環境の移り変わりによって多少変化するものの、大枠は大体同じなため、数ターンすれば相手のデッキリストがある程度把握できるくらいには浸透していると思います。

もちろん、デッキを作るにおいてテンプレート構築を参考にするのはとても理にかなっており、まず間違いはありません。

そこから自分なりのアレンジをするも良し、そのまま使いこなすも良しだと思います。

ただ、採用している全てのカードに対して、『なぜ採用されているか』『なぜこの枚数なのか』を理解していますか?

そのデッキを使う上でとても重要なことだと思います。

最初は、『みんな4枚入れているからとりあえず4枚入れておこう』で全く問題ありません。
ただ、それを完成形としてしまってはそこで終わりです。

『なぜ4枚なのか』『枚数を減らして別のカードを採用することで新しいパターンができるのではないか』『ゲーム中どのタイミングでパフォーマンスを発揮できるのか』

固定概念を壊して柔軟な発想ができるともっと楽しくなってくると思います。

その中でも特に私が重要視しているのは、
『ゲーム中どのタイミングでパフォーマンスを発揮できるのか』です。

例えば、ゲーム序盤でバリューの高いパフォーマンスを発揮できるのであればしっかり最大数採用することが望ましいと思います。

前述したように、他TCGと比べて一発逆転の要素が少ない積み重ねのゲームであるため、序盤のゲームスピードを崩さないことが重要です。ルーターやサーチカードなどデッキの潤滑油となるようなカードはしっかり4枚採用したいです。

中盤や終盤にフィニッシャーとして、もしくはある特定のデッキに対してメタカードとしてパフォーマンスを発揮するカードの場合、タイミングを逃すとノイズとなってしまいます。

最終局面でフィニッシャーにアクセスできなければ勝てない場面もあるでしょうが、そのカードそのものを4枚採用する方が良いのか、ルーターやサーチカードなどの、フィニッシャーにアクセスするためのカードを採用する方が良いのかはデッキによって全く異なります。もしくは、それら全てを最大数採用する方が良いかもしれません。

それは、そのデッキをどういうゲームプランで進行させるのかを理解しておかないと答えが分かりません。

『2ターン目の理想のパターンは?』『このカードは何ターン目までにアクセスしたい?その確率は?』など、
先程のエナジー発生パターンの確率計算はほんの一例ですが、同じ容量でメインギミックの発生パターンを計算してみても良いでしょう。

その上で、自身が参考にした構築をもう一度見てみて下さい。枚数調整や新しい採用候補など様々な可能性が見えるかもしれませんし、この構築で良いと再認識できるかもしれません。

全ての採用カード、採用しなかった採用候補カードについて、『なぜ○枚採用したのか』『なぜ採用しなかったのか』を自分なりに言語化できると、ゲーム中の解像度も上がってくると思います。

このカードを例に挙げてみましょう。

3エナでBP4000かつ2エナ発生のステップ持ちです。登場時に相手に1ドローさせるデメリットはあるものの、それ以外は破格のスペックです。リリース初期に比べて少しずつインフレを感じてきました。

第一印象は単純に『3エナでBP4000⁉︎しかもステップ持ちで2エナ発生!強い!』でした。もちろん今でも強いと思いますが、もっと深く考えてみましょう。

このカードを盤面に出せるのは0エナのレスト退場2エナ発生を採用してない限り後攻2ターン目が最速です。その場合、Finalを使用せずにフロントLにBP4000を展開することができます。

相手は先行3ターン目なので、デッキによっては前出しと除去レイドやSpecialなどで2〜3点受ける可能性があります。

こちらは後攻2ターン目にアクティブ2エナ発生をエナジーLに展開していない限り3エナで返しているので、フロントLガラ空きかつ3エナスタートで絶望的です。アクティブ2エナ発生で4エナレイドトリガー、もしくは3エナレイドトリガーで1点に抑えるくらいじゃないと盤面を返すのはかなり厳しいと思います。

相手がアグロ系統の場合、BP4000でなくてもアタックをシャットできる可能性が高いです。小型をパンプしてくる場合はBP4000が効果的ですが、連続攻撃やアンブロ系なら2エナBP3000などを2面フロントLに展開するのもひとつです。
レイドトリガーの多いデッキならあえてフルバックで構えることで、除去レイドを有効に使わせずにカウンターを狙うなども可能です。

逆に先行の場合は3ターン目以降にプレイが可能です。しかし、先行3ターン目は4エナBP4000をプレイできるようになるタイミングです。そうなれば他の4エナBP4000を差し置いてこのカードを優先的にプレイする理由があるでしょうか?2エナ発生としてエナジーLに展開しつつ、BP4000としてアタッカーにもなれるくらいでしょうか。
その役割も十分に強いですが、他の3エナ帯と比較した場合の優先順位はどうでしょうか。

個人的には3エナBP4000を活かせるのは3エナが主体のデッキだと思っています。4エナ以上が主体のデッキでは、どうしてもメインギミックとプレイタイミングが重なってしまい、3エナ側のバリューが低いことが多いためノイズになりやすい印象です。レイド元や他の登場時効果を持つ3エナ帯を採用し、ミッドレンジでしっかりレイド受けできる確率を上げた方が良いと思います。
3エナが主体のデッキであれば序盤からメインアタッカーとして機能しつつ、ゲームスピードも落とすことなく進行できると思います。

…皆さんの意見もぜひ聞いてみたいです。

このように単純に強いで終わらせず、デッキに採用した場合しっかりパフォーマンスを発揮できるか考えてみると、意外と使いにくかったりするものです。

こういう少しクセのあるカードや尖ったカードを上手く使えた時はすごく楽しいので、あえてそれらを中心にデッキを考えてみるのも面白いですね。

2章:対戦前準備編


※この部分に関しては以前に執筆した『紫ギアス』の記事でも解説していますので、合わせてご覧ください。

【カード・デッキを知る】


自分・相手の盤面、自分の手札、場外、デッキ枚数などの公開情報を常に確認をすることは大事です。

それに加えて相手のデッキが一般的にどういう構築でどんなカードが採用されているのか、どういう動きをしてくるのかという事前知識もあれば有利にプレイを進められます。

事前知識が土台にあるうえで、プレイ中の公開情報から相手との駆け引きを楽しむ、これがカードゲームの醍醐味だと思っています。

ユニオンアリーナに限らず、『なんかよく分からないけど勝った』なんて経験は誰しもあると思いますが、極限まで考えて考えて考え抜いて積み重ねた選択の結果に掴んだ勝利の方が強く印象に残っているはずです。

例え考え抜いたプレイで敗北したとしても強く印象に残るので反省ができます。後から考え直せば気付かなかった分岐点もあったかもしれません。これは何となくプレイしていれば絶対に気付きません。

結局何が言いたいかというと、『ほとんど全てのデッキもしくは環境上位で使用率の多いデッキは把握すべき』ということです。

極端な例ですが、青宿儺に対して『虎杖なんて除去効果のあるレイドがあったのか』『宿儺はインパクト持ちだったのか』なんて対戦中に知ったところでもう手遅れです。

相手の1〜2ターン目のカードを見たらおおよそのデッキタイプの把握と、ビッグアクションが発生するタイミング、それに対するケア手段などを思考に巡らせ、その上で自分のプレイを選択する必要があります。

幸い他のカードゲーム(遊⭐︎戯⭐︎王など)と比べると作品毎にデッキ構築が制限されているため、よほどオリジナリティのあるデッキでない限りおおよその予測がしやすいです。

3章:対戦中編

【ゲームプランニング】

UNION ARENAは先に相手のライフを7点削った方が勝ちです。その7点をどう削っていくのかしっかりプランを立てながらプレイをする事が大事だと思います。

ゲームが長引くにつれてBP4000以上が盤面に並びやすく、ライフを削りにくくなっていきます。そのため、序盤の前出しによる1点2点のライフダメージは超重要です。いくら盤面に強いキャラがいようと基本的に1体しかブロックできないため、数的有利をつくれば小型キャラでも相手のライフを削ることができます。

例えば、『紫ギアス』というデッキは[4/1ガウェイン]や2種の[紅蓮弐式]といったカードを有し、終盤に突然リーサルを組むなど、押し込み性能は他のデッキに比べ頭一つ以上抜けています。だからこそ、序盤に3〜4点ライフを削っておくことで、いつでもリーサルを狙えるという状況になるわけです。

私はまず毎ターン『このターンに前出しできる枚数』と『前出しした場合の動き』と『前出ししなかった場合の動き』をシミュレーションします。その後、各プランを選択した場合の公開情報の変化(キャラ、ライフ、手札等)とそれに付随するメリット・デメリットを天秤にかけてそのターンのプレイを決定します。
選択したプレイをするにあたり、APが余っていればexドローを行います。

先程、序盤のライフレースは超重要で、後半の押し込みに強い紫ギアスは3〜4点序盤に削っておきたいと言いましたが、全てのデッキに対してそういうわけではありません。

もし相手が宿儺や同じ紫ギアスであれば、不用意な前出しをすると、どうぞカウンターして下さいと言っているようなものです。

少し逸れましたが、相手のデッキや自分の手札等に合わせてゲームプランニングをその都度考える必要があるという事です。

『相手はランスロットでビッグアクションは遅めだから少し無理してでも序盤に前出ししてライフを削っておきたい』や『手札にレイドキャラが少し嵩張っているから、前出しは少し抑えめにしてじっくり戦っていこう』など相手のデッキや自分の引きでもゲームプランニングは変わります。
そして、【カード・デッキを知る】という事はここにも直結します。

【出力調整】

所謂環境上位のデッキには除去内蔵型のレイドキャラが存在することが多く、例を挙げると[5/1黒崎一護]や[5/1紅蓮弐式]、[8/1ランスロット・エアキャヴァルリー]など登場時の除去やダメージ2、インパクト1など圧倒的パフォーマンスを発揮するフィニッシャーがそのデッキの強さを決定しています。

これらのカードを如何に有効に使えるかが、勝利に直結します。

1試合で全てのカードにアクセスできるデッキは少ないため、これらのメインカードをタイミングよく使える回数は限られています。これらを有効に使って相手とのリソース差を広げなければ、有利にゲームを進めることはできません。

私は、『相手の盤面で除去しないといけないカードは何か』という思考から始まり、『今の手札で除去する事は可能か』をまず考えます。
可能な場合、『除去した場合としなかった場合の公開情報の変化、メリット・デメリットの比較』を、不可能な場合、『そのカードが残っている状態で最もダメージの少ない方法はどれか(その他のカードを除去する、フロントにキャラを並べる等)』を検討します。

手札にあるからと除去レイドやSpecial、Finalなどのリソースを過剰に使用し、相手に盤面を返されて何も出来なくなった、なんて事はもっての外です。
もちろん相手のFinalが公開領域に複数ある、手札が少ないなど次ターンのビッグアクションの可能性が低い場合は、過剰に展開することで相手の要求値を跳ね上げることで逆転の芽を摘むというプランもあります。

強力なカードほど使うタイミングは慎重に選びましょう。

【確率を計算する】

UNION ARENAに限らずですが、カードゲームは選択の連続です。どちらのプレイを選択するべきか判断に迷った時、確率の高い方というのは判断基準の一つになります。

電卓のように0.1%のレベルまで計算する必要はありませんが、どちらの選択肢が成功する確率が高いか、失敗する確率が高いかを判断できる計算力は必要だと思っています。

例えば、ゲームの最初にマリガンをするかしないかも分岐点です。あからさまに0事故していれば迷う理由もなくマリガンをしますが、ギリギリエナジーが繋がっている、もしくは何か引ければ繋がりそうといった手札で悩む事はとても多いと思います。1章で公開した例を参考に自身のリストに沿って確率を計算してみて下さい。

他にも各トリガーの枚数を把握しておくことで、公開領域の情報から未公開領域に何枚残っているかを計算できます。ライフ受けするかどうかの駆け引きにこれはとても大切です。

相手のデッキタイプを知っておくことで、レイド受けの可能性もある程度予測することができます。

【確率だけが全てではない】

今まさに『確率の高い方というのは判断基準の一つになる』と書きましたが、私は常に確率の高い方を選択する事が正解だとは思っていません。だから、判断基準の一つになるという書き方をしました。

これはあまり論理的ではないので、苦手な方は読み飛ばして頂いて構いません。

本当に勝率のみを意識してプレイするのであれば、AIの様に常に裏目の少ない選択をすれば間違いないと思っています。

常にローリスクで堅実なプレイの先に勝利を掴むのであれば、それが最も理想的かつ合理的です。ですが、必ずしも上手くいくとは限りません。

手札事故やトリガーをたくさん踏んでしまった引きが悪い日もあれば、ここぞという時に都合よくスペシャルやレイドを引ける引きが良い日もあるでしょう。

どちらの日も確率は同じはずなのに、何故か悪い日はとことん悪い印象です。

『ここでチャンプブロックすればまだ耐えられるけど、この先の展開がかなりギリギリで苦しいかもしれない。でもここでライフを通して万が一スペシャルトリガーでも捲ればかなり有利になる。でも未公開領域のスペシャルトリガーは残り1枚しかないし、確率は低い。』こんな状況は過去に何度も経験しています。

確実に守って次のターンに繋ぐか、このままジリ貧になる可能性があるのならリスクを承知でトリガーに懸けるか…

勿論その時の手札や盤面にもよりますが、絶対の正解は無いのではと思っています。

勝負の世界には確率論だけでは支配出来ない何かがきっとあります。
しっかり公開情報を整理して計算したうえで、自分の引きや相手の引き、直感、今日の運勢、スピリチュアルでも何でもいいです、全てを総合的にみて下さい。

『何となく』ではなく、『勝つためにこれを選んだ』と信じたのなら間違いではないと思います。

ブルーロックは全人類みてください

何の論理的根拠もない希望的観測を含めた自己理論ですが、これもカードゲームの醍醐味の一つではないでしょうか。

本当に実力だけで競い合うのであれば、運要素を徹底的に排除した囲碁や将棋の方がいいでしょう。

【相手を観察・分析する】

プレイングとは関係ないです。興味ない方は飛ばして下さい。

たった1%でも勝利に繋がるためのピースになるのならと、普段のSBや争奪バトルから意識して行っていることです。

カードゲームは対面で行います。相手も人間ですから、必ず表情や仕草に特徴が表れます。

私は相手のターン中は相手の手元と盤面をずーっと見ています。自分の手札はほとんど見ません。なんなら手札は伏せて置いてます。

しっかりと相手を観察することで多少なりともプレッシャーを与えること、手札シャッフルをするプレイヤーが多く、その際に手札が少し見えてしまうこと、ドロー・サーチしたカードは手札のどこの場所にあるのかなど、相手のターン中に相手を観察すると色々なものが見えてきます。

時間調整も大事だと思っています。
基本的にSBや争奪バトル、CSには時間制限が設けられています。円滑なイベント進行をするためでしょう。
もちろんTOD狙いの意図的な遅延行為はいけません。そもそもカードゲーム自体お互いが紳士的にルールを守るという前提のもとで行われているからです。

ただ、中には敬遠される方もいると思いますが、個人的には制限時間内であればしっかり時間を使うというのも大事だと思っています。

先程の確率計算も含め、引き合わせで無数の分岐ルートが存在するため、ある程度の定石はあっても、相手のデッキが変われば自分の動きも変わります。
そこに時間をかけてプレイするのは当たり前だと思います。しかし、毎度ぶっつけ本番で長考ばかりしていると結果として時間切れになってしまう可能性が高いので、【カード・デッキを知る】で述べたように、ある程度の知識を入れたうえで、普段から色んなデッキと対戦しておくのは大切です。

また、人間の心理的に『待つ』という行為は非常にストレスがかかる行為です。タイマーなどゴールが目に見えている場合はまだしも、どれくらい待てば良いのか分からない状態での待つという行為は非常にストレスになります。交流戦やSBならまだしも、争奪バトルやCSなどの1試合の緊張感が高い場合、そのストレスはさらに増長します。

相手によっては、そういったストレスを少しずつ与えることでミスを誘いやすいことがあります。心理学を応用したテクニックですが、むやみに狙ってやりすぎるのはやめた方が良いです。

もう一度言いますが悪質な遅延行為は反則です。推奨しているわけではありません。あくまでも常識の範囲内で長考して下さい。ジャッジキルされても責任はとれません。

カードゲームなんだからボードの上だけで戦えと言われればそうかも知れません。

ですが、盤面以外の情報まで視野を広げている方が私は本気で相手と勝負をしていると実感できると思っています。

相手に一瞬の隙をみせてはいけないと、イケると思わせてはいけないと、ヒリヒリした勝負が好きなんです。
だから反対に自分のターンは、相手に悟られにくいプレイをする様に心がけています。

4章:対戦後編

【誠実であれ、自分に、相手に】

カードゲームは自分一人でできるものではありません。相手がいて初めて成立するものです。

勝敗を決定するためのゲームですが、言い換えればお互いが同じルールの下で戦い、優劣を決定するという一種の共同作業です。

SBや争奪バトル、CSも開催されており今や競技としての側面も強いTCGですが、あくまでもゲームです。お互いが楽しまなければ意味がないと思います。

もちろん負けるのが嬉しい人はほぼいないと思います。

日向もこう言っています

景品が欲しいという思いも分かります。ただ、負けたからといってあからさまに不機嫌になったり、自分を中心にしか考えられないのであれば今すぐにやめた方が良いです。

何の経験にもならず、ただ嫌な出来事として一時的に保存されるだけです。

誠実に相手を称賛し、自身には反省を。
『どこに分岐点があったのか』『どこで判断を誤ったのか』など、落ち込むよりも次に活かす反省をした方が圧倒的にコスパが良いです。精神的にも。

そのまま相手と感想戦をするのも良いですし、作品の話題で盛り上がったりできるのもUNION ARENAの良いところだと思っています。

私もまだまだ未熟な部分がありますが、良いユニアリライフを送れればと思っています。

【最後に】

ここまで読んで頂いてありがとうございます。
ここまでゲームシステムを深掘りして考えた記事を書いたのは初めてなので新鮮でした。

普段はデッキ解説記事を書いているので、そちらもぜひご覧下さい。
のんびりではありますが、YouTubeでも UNION ARENAの動画をUPしています。特級汚物チャンネルにも出演していますので合わせてご覧下さい。

今回はkeeleyさんのポストを見て面白そうだと思い参加させて頂きました。これからもUNION ARENAを楽しんで、強くなりたいと思っています。

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