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くびき開田峠超え

開田峠が冬季通行止め解除となったので、先週に引き続き頚城地方をライドしてきた。
週間天気予報を見てみると来週から、いよいよ梅雨の様な陽気が続きそうで、明日は終日晴れとの事。
何時でも行けるわと先延ばしにしていると、結局行かずじまいとなる為、急遽実行する事にした。
今回のルートを検索してみると、自宅~飯綱町牟礼~R18~妙高市新井~県道95号上越飯山線~開田峠~飯山~中野~須坂~若穂~千曲川サイクリングロード~自宅、距離150.25km、総上昇量2082mと出た。
総上昇量が2085mなので、高を括って見たが、開田峠のヒルクライムはもう勘弁してくれ、と泣きが入ってしまった。

2024年5月26日(日)晴れ

長野市の日の出は4:32、日の入りは18:56で、日中が14時間以上続く。
長めのライドに出るには良い季節になった。
しかし、暑さには要注意だ。
後半は熱中症気味で、バテテしまった。
平均速度20km/hで7.5時間ではあるが、余裕を見て、5:00にスタートした。
高低の概要は、信濃町迄登りで、妙高市新井迄下り、開田峠迄登り、飯山戸狩迄下り、後は平坦なコース。

75km過ぎた辺りから、高度1140mの開田峠迄の登りが脅威なのが一目瞭然。

スタートから約45km、信濃町の黒姫物産センターの広い駐車場で、最初の休憩を取る。
握ってきたおにぎりを食べていると、地元の人達が続々と鎌やゴミ袋を持って集まってきて、今朝は地域の道普請の様だ。
挨拶をして先を急ぐと、妙高山が国道の先に見えて、道標の手前に村の鍛冶屋の歌碑があり、側に小林一茶の歌碑もあった。
柏原の野鍛冶は歴史も古いが、全国的に有名になったのは、工業化が進んだ近年になってからの様だ。

手前が鍛冶屋の歌碑、奥に「陽炎や きのふは見へぬ だんご茶屋 一茶」と書かれた一茶句碑がある。R18の先には妙高山。


R18黒姫インター入口を過ぎれば、上越市新井へ長いダウンヒルが始まるが、今回は気兼ね無く満喫して、このまま日本海迄予定を変更しようかと思ってしまった。
信号「志(し)」で左折して新井の町に入り、開田峠へ向かう県道95号を目指した。

この先の信号を曲れば、開田峠迄15kmのヒルクライムが始まる。

県道95号を右折すると、勾配10%以上の登りが数箇所有り、嫌気が指してくる。
先週訪れた「くびき野パノラマ街道」の交差点に温泉施設があったのを思い出して、そこで一息入れようと「まだかまだか」とペダルを回すが見つからなかった。
後で確認してみると、県道254の交差点と勘違いしていた。
そろそろバテて来たので、カーブを曲がると七地蔵の並んだ民家が有り、休憩を入れた。

何故此処に?

暫く休んでいると、ローディーが一人抜いて行った。
少し間を置き後を追うが追い付かず、見失ってしまった。
暫く続く登り坂と格闘していると、急に目の前に高原台地が広がった。

開田峠の手前、新潟側の黒倉山麓に広がる光ヶ原高原。
苦労して登って来た甲斐があった。

標高800メートルから1,100メートルに位置し、頸城平野を眼下に望むロケーションは格別で、美ヶ原にそっくりだと思った。

開田峠を分水嶺として、反対側の飯山は木がうっそうとしているのに、新潟側は平原となっている。


光ヶ原高原で一旦勾配も無くなるが、此処を過ぎても開田峠迄は未だ10%以上の登りが待っていて、2度程休憩を入れた。
再び登りだすと、さっきのローディーが下って来て挨拶をしてくれたが、返す元気も無かった。
最後の力を振り絞ると開田峠にやっと辿り着いた。

信越トレイルのコースとなっていて、本当の峠はこの上。
ハイカーで賑わっていた。

時刻は12:00。
自宅から7時間も掛かってしまった。
峠を越えれば、嫌らしい登りはもう無いはずだ。
写真を撮ったら家路を急ごう。
その前に戸狩に下りたら、食事を取ろうと決めた。
林道を下って行くと、山スキーで横断する田茂木池が有り、立ち寄った。

田茂木池と鍋倉山
雪に埋もれた冬しか訪れた事が無かったが、雪の無いロケーションに感動した。

冬季最終除雪地点の「温井集落」に着くと、上杉謙信川中島合戰の道という標柱を目にした。

開田峠は謙信道であった。
冬はこの辺りが最終除雪地点となり、車を停めるが気付かなかった。

冬に訪れる雰囲気とは違う集落を、楽しみながら戸狩駅まで下った。
途中「角口酒造」さんの前を通過するので、お気に入りの日本酒をお土産にと思ったが、自転車である。
残念。
下界迄一気に下りて来ると、こんなにも気温が違うものかと実感した。
サイコンの気温表示は32℃を表示していた。
途中、食堂に寄り、出して頂いたコップ一杯の水は一気に飲み干してしまい、店の人は見かねて、氷入りの2ℓピッチャーを食卓に置いてくれたが、持参したサイクリングボトルにも足したものだから、直ぐに無くなってしまった。
腹拵えをして自宅へ向かうが、熱中症気味である。
残り約48kmの道のりを、千曲川沿いのルートを辿り16:00前、今日のワークアウトは終了した。

Bird eye view

あとがき

実は、読もうと思って衝動買いした本が、数冊山積みされていて、明日こそじっくり腰を据え、一冊入魂で読もうと思っているのだが、複数冊となると摘み読みで閉じてしまう。
休日には読書をしようと思うのだけれど、家にいてじっとしていると罪悪感が湧いて来るのが性で、そんな習慣を何年も続けている。
そんな山積みされた中の一冊、松浪治郎著「葉隠武士道」現代語訳の一説がある。
好きなことをして 
人生は誠に短い、だから、好きな事をして過ごすべきである。夢のような現実の中で、好きでないことばかりをして生活するのは愚かな行為だ。この考えは、誤解されると害になりかねないため、若い人たちには決して話さない秘策である・・・」
一体何を言いたいのか?この続きをじっくり読めば理解できそうなのだが、明確な答えは未だ理解出来ていない。
もう直ぐ梅雨で、今度こそじっくりと読書をする時が来たかなと思いつつ、次回は何処へ行こうかなと計画中で、溜まった本は何時読み終えるのか、悩みの種である。




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