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A3B3団体戦7日目!(面妖流さん)

 みなさまこんにちは!
 ずーです。

 A3B3団体戦は先週末、6日目(9戦目)まで終わりました!お疲れさまでした!(※6日目は私の対局ということで、ブログの選手紹介は省略させていただきました。)
 5日目(8戦目)はB3の最高R保持者なっきゅんさんがロウポンさんを打ち破るという快挙がありました。袖飛車の難しい将棋でしたが、なっきゅんさんの丁寧かつ慎重な指しまわしが素晴らしかったです。

 6日目(9戦目)は私ずーが、B3のアイドルのののさんと対局するという構図。終始強烈な攻め、別名「ののの攻め」を雁木で受けまくるという将棋になりましたが、なんとか勝てました。応援していただいた方々、ありがとうございました!これについては今度自戦記を執筆予定なのでお楽しみに!

 A3B3団体戦は6日(全9戦)が終わって、団体戦成績はA3側の8勝1敗となりました!

 B3の紫がついに点灯しました!

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 さて、本日は開幕7日目!
 団体戦も早くも残り2戦となりました。

 本日26日(土)は面妖流さんvs島ノ葉尚さんの対局があります!

 【第10局】21時〜 面妖流さん vs 島ノ葉尚さん

 例のごとく、監督的な立場を拝命しておりますので、A3メンバーのご紹介を。
 今回は面妖流さんについて書いていきます!
 例のごとく、あくまでずーの個人的な感想なので、ご意見、ご批判は受け付けません!さぁ、いってみましょう!

【面妖流さん】


面妖流さんは「ミスター面妖」の愛称で知られ、指す将界隈で色々なリーグの対局の観戦に訪れ、終局後に感想戦をしてくれるなど、とても熱心な指す将リーガーという印象です。

また、解説にも定評があり、手の見え方やさしまわしのコツなどとても分かりやすく解説してくれます。ロウポンさんの解説が軽快・フレンドリーな解説を主軸に置くとするならば、面妖流さんの解説はじっくり冷静に解説するスタイルでしょうか。たまに「○○のほうがよかった」など厳しい解説もありますが、こういう正確なコメントは見る者をひきつけますし、ためになりますよね。

ちなみに対局が始まると日曜日の某将棋トーナメント冒頭のような言い回しで場をしきってくださいます。面妖流さんは「解説はずー先生、聞き手は面妖流」というくくりで考えているようですが、完全にこれは逆。手の見え方や解説のうまさ、的確さを考えてもずーは聞き手ですね。現に私が頑張って解説していたところ、それをさらに上回る手を指摘されおどおどしてしまうことが何度も。聞き手の突き上げが怖い。

でもこの組み合わせを「いつものコンビ」と言ってくれるのはうれしいですね。
いつものコンビで指す将順位戦の観戦チャット欄を盛り上げていけたらうれしいです。
私は指す将界の藤田綾を目指しておりますので、解説のミスター面妖先生、今後ともよろしくお願いします。

面妖流さんの紹介で外せないのはやはりA3リーグを1位の成績で突破したところですね。いうまでもなくA3最強プレイヤーです。
リーグ成績は8勝3敗。
序盤で1勝3敗と苦戦を強いられたものの、そこからの怒涛の追い上げがすごかった。7連勝ですか。
名牝・アーモンドアイもびっくりの脅威の追い上げで今期A3リーグ1位昇級を決めました。いやぁ、強かった。
面妖流さんとはリーグ終盤、「1位2位ダブル昇級」を約束していたのですが、結果的に約束を果たせてうれしかったのを覚えています。
今期、ずーは面妖流さんと当たらないというラッキーがありましたが、来期はA2リーグで対局したいですね。
今期A2リーグへ昇級を決めたA3の4名(面妖流さん、うぇいつぅさん、あさねぼうさん、ずー)とはやはり今期のつながりもあり、必ず来期はリーグで対局したいと思っています。
面妖流さんとは公式の場でひりひりした対局を、うぇいつぅさん、あさねぼうさんとはリーグ戦で負けているのでリベンジマッチを果たしたいですね。つい話が反れてしまいました。失敬。

また、面妖流さんといえばフレーズも独特で面白いです。
「ヒャッハー!」や「ククク・・・」はもうミスター面妖の代名詞ですね。
口三味線や盤外戦術は今期、ミスター面妖から多くを学びましたね。
リーグ戦を勝ち抜くなかでも心を揺さぶられずに堪える芯が身についたような気がします。ツイートもなんというか長文で味のある感じで人間味があるのがいいです。たまに毒舌チックなことを呟いてもいらっしゃいますが、それはミスター面妖のご愛敬。毒のあるところも魅力の一部となっております。
個人的には某○クティーさんに唯一「丸太流」を貫いているのが好きです。灰皿流で定着したかと思いきや、まさかの丸太呼びの継続は予想していませんでした。某力戦大好き九段が想定されますが・・・。このやりとりもツイッターを見る中で好きなやりとりの一つです。

また、リアルでも職団戦や社団戦、将棋合宿等に参加して充実した将棋ライフを送られているようです。最近はコロナの関係で活動を自粛されているようですが、リアルでも将棋を指し、ネットでも将棋を指し、その強さを存分に発揮しているようですね。24の対局を見ても誰よりも数多く番数をこなし、研鑽を積まれています。ご本人は以前、ご自身の対局数の多さについて嘆き(?)のツイートをされていますが、個人的には、番数を人よりも多くこなせるというのは誰もができることではなく、強みの一つだと思いますので、自信を持っていただきたいところです。将棋を指し続ける体力や根気といった部分もあると思いますので。私も面妖流さんを見習って対局から逃げまわっているのではなく、番数を増やしていきたいと思っています。

そんな面妖流さんの将棋の棋風はなんといっても、力強さ。
面妖流さんの将棋は受けを重視する将棋なのですが、普通の受け将棋とは違い、相手の攻撃をすべて受け止めて、完封を目指そうとする棋風だと思います。
玉の硬さよりも自陣のバランスを重視し、相手の手に乗じて、自陣を発展させていき、駒得を目指す。(あらきっぺさんの棋書の言い方をすると「耐久性理論」を存分に活用しているということだと思います。)
いったん駒得になったら手厚く、相手の攻めを殺しにいき、根絶やしにしてしまう、そんな将棋を好まれる印象です。
また、面妖流さんの将棋は「玉」の使い方が面白いです。
相手の攻めを殺しにいく過程で、普通の人は「玉で受ければよさそうだけど露出するから怖い」で躊躇してしまう部分でも、面妖流さんは迷わずに玉で受けに行き、盤面全体でリードしに行きます。
「玉」はただ守るだけの対象ではなく、守り駒の一つとして考え、全員野球でとらえているのだと思います。(こちらもあらきっぺさんの棋書だと「可動性理論」の活用と思います。)
理論上、その考え方は理にかなっているのでその考え方を真似して指してみようと思ってもなかなかそれはできないです。
やはり人間同士の対局ではどうしても間違えてしまったり、錯覚に陥ったりしてしまうことがありますので硬く、奥にいたほうが勝ちやすかったりすると思うのですが、この指し方で安定して勝てる面妖流さんは本当に受けがうまいですね。
また、局面が進めば入玉を目指しにいき、相手に絶望を与えます。
しかも積極的に入玉を目指してくるので相手として嫌なタイプですね。
参考画像として、やはり今期A3の個人的名局賞と思っている「面妖流vsひややっこ戦」の画像を載せます。

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すさまじい入玉の攻防です。
この局面を見ると大熱戦が見受けられますね。
この後、ひややっこさんが勝利しましたが、面妖流さんの入玉術はすさまじく、並みの指しまわしではつかまらない玉でした。

ちなみに、私がミニリーグで対局した時も以下のような感じで面妖流さんに入玉を目指されてしまいました。先手が私です。

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この△44玉で一気に面妖玉が見えなくなった印象があります。こちらは玉が硬いのですが、いかんせん駒が偏っているのと、持ち駒が少ないので、面妖玉を寄せられませんでした・・・。2筋が素通しで入玉のスターロードができあがっているのが痛すぎました。
このあと、すぐ負けたことは言うまでもありません・・いやぁ、強かった!!今度対局する際にはぜひリベンジしたいです。

さて、そんな面妖流さんの個人的好きな対局をご紹介します!
第10回戦の vsあさねぼうさん戦 です!

〇10回戦(vsあさねぼうさん戦)

あさねぼうさんの三間飛車に対して面妖流さんの駒組を見てみましょう。

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これぞミスター面妖というべき駒組みですね。

玉の硬さよりも自陣のバランス。玉の硬さはその反面、玉の自由度が下がってしまいます。面妖さんお得意の「力強い受け」をするためにこういう布陣にしているのだと思います。理屈としてはわかるものの、これはマネできません。B3のボロネーゼ監督も選手紹介のブログで面妖流さんについて触れていた際に、わけがわからないと言っていましたが、本当にその通りと思います・・・わけがわからないよ・・・(QB)プロ棋士でいうと糸谷先生あたりならこういった指し方をされるかなぁとは思いますが、なかなか見ない指し方です。

局面が進んで以下の局面。後手は桂得をしましたが、玉頭の歩が気になる局面です。

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気になるとはいえ、先手陣も飛車と銀が抑え込まれていますし、特に気にせずに指すこともできそうな局面。

ここで面妖流は・・・

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△43玉!!

かまわずに歩を取りにいきました。玉を動かすと22の地点が空きますし、バランスが気になるところですが、自陣が乱れるのは恐れないのが面妖流ですね。以下、歩をとりにいきました。これは力強い。

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後手は歩切れが唯一の懸念ポイントだったのでそれを同時に解消できています。懸念の不気味な歩を取り払って気持ちがいいところですが、当然玉が露出することは、危険性も増しますので、難しいところですが、これぞ面妖流で方針が一貫していますね。

局面が進みます。

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▲56歩と仕掛けられた局面。

△同歩は▲同金から駒を交換しながら飛車を裁かれてしまい、やや怖い局面です。ここで面妖さんは・・・

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△42玉!と指しました。

これで以下▲55歩の取り込みには△53歩とうって、安全に5筋を収めました。うーむ。なるほど。

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これで攻めが止まっているんですねぇ。先手からは▲75金くらいかと思いますが、冷静に△62飛とか引いておいて良さそうです。こうやって納めておいて、完封を狙いにいくんですね。受けの強い人は一手前に受けるといいますが、これはまさにそういったケースですね。

最終盤の局面。リードを広げ、局面は後手勝勢の局面ですが、この対応がカギを握りそうです。

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普通は△同銀としたいのですが、以下▲同歩に、△同玉でも△同金でも▲53銀みたいな手が少し気になります。▲同歩の局面で△73玉などかわせば▲54飛みたいな手もあるので、後手としても考えてしまう局面です。面妖さんはここで・・・

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△同金!

なるほど、金でとれば以下▲同歩△同銀の形が53の地点にきくので厳しいですね。△同銀のときに▲65歩たたく歩があればいいいのですがあいにくその歩がありません。そこを見越したミスター面妖の同金は当然かもしれませんが、受け将棋の神髄を見たような気がしました。

面妖流さんの将棋はとにかく「受け」が強い将棋が多いですね。

固めて受けるのではなく、盤面全体で受けに行く。自陣のバランスを重視し、玉も守備駒の一つして使っていく全員野球。自分にはない考え方なのでとても勉強になりました。

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面妖流さんをここでオーダーしたのは言うまでもなく、勝ちにいくためです。
オーダーを組むとき、ボロ監督は間違いなく最後の2つはB3トップ勢で勝ちに来るだろうと考えていましたので、こちらも負けじとミスター面妖を置かせていただきました。その読みが当たっていたのは正解でしたね。

お相手の島ノ葉さんは最近、R1700台に勝ちまくっていてノリに乗っている強敵です。(A3団体戦メンバーの一人を破ったと聞いています)
受けの強い堅実な振り飛車党で、本筋のきれいな捌きを重視するイメージがあります。また、将棋に対してストイックでツイートをみても勉強家です。
強敵ですが、面妖流さんにはA3の力を見せつけていただきたいところです。個人的には棋風の相性としては五分以上な気がするので、ここは、面妖流さんの力強さを見たいですね。

【対局予想】

さて、恒例の対局予想を書いてまいります!

【第10局】21時〜 面妖流さん vs 島ノ葉尚さん
島ノ葉さんのノーマル三間飛車に対して、面妖流さんは得意の力戦に持ち込む将棋になると思います。
 具体的には玉はあまり囲わず、金銀をモリモリと繰り出してジリジリと陣地を広げていく将棋でしょうか。このブログで紹介したようなvsあさねぼうさん戦のような将棋になると予想します。
 島ノ葉さんとしては、面妖さんの得意なTHE・WORLD展開に持ち込まれる前に方針を決め、ペースにひきずりこまれないように指していきたいところだと思います!
 個人的に超楽しみな一局!


 残る対局も残り2局となった本局。
 第10区、大手町まで先に走り切るのは、力戦大好きミスター面妖か正当派三間の使い手島ノ葉さんか、どちらか!?
 注目の対局は本日21時から大阪道場フリー対局で!
 鶴見中継所からの激闘を見逃すな!

○ずーのひとりごと


Twitterで話題にも上がっていましたが、将棋ラジオ企画、面白そうですね。
この団体戦のアーカイブ、自分も見たりしているのですが、この配信が明日で終わってしまうのは大変さみしいところ・・・
指す将参加者のお人柄や声、考え方に触れられるので見ていてとても面白いですね。
配信してくださっている島ノ葉さん、ぞのみさん、ボロ監督、この団体戦が終わってもどんどん放送してくださってもいいのですぞ!笑

将棋ラジオがあったら、オールナイトニッポン好きの身としてははがき職人みたいな立ち位置をやりたいですねぇ。というひとりごとです。

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