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秋鬱金開花

庭に植えた秋ウコンが咲いた。嬉しい。



去年も植えたのだが、発芽しなかった。
いや、発芽しなかった、と判断して諦めたのが早過ぎたのかもしれない。
いやいや、鉢植えだけでなく地植えもしたので、実際、発芽しなかった。

今年も種芋を買った。
2月半ばと3月の2回に分け、
植木鉢3つと、庭の3ヶ所に植えた。
どれかの環境が気に入って、うまく育ってくれれば御の字だ。



4月。
発芽せずに芋が朽ちてしまったかと、
鉢植えをほじくってみたら、
鮮やかな黄色で元気な種芋が出てきた。
いかんいかん。
埋め戻す。



5月。
今年も失敗か、と諦めて何週間も経った頃、
見慣れない芽が出ているのを見付けた。
やった!やっと出た!

数日後、庭の別の箇所からも芽が出ている。
更に数日後、植木鉢のうち1つからも発芽した。
更に1週間後、2週間後、他の植木鉢からも発芽した。

結局、庭の一ヶ所を除いて、みんな元気よく育った。



そのうち、1株が花を付けた。



嬉しい嬉しい。

日陰を好むのが良かった。
日向が良いものだったら日向に植えて、
今年の陽射しにやられて枯死していたかもしれない。

暗い木陰に、重なった白い花弁がひきたつ。





私が初めて鬱金の花を見たのは、
東京薬科大学の薬用植物園でのことだ。

植物園と温室が一般に公開されている。
多摩丘陵のキャンパスの中、
薬草やハーブなどの菜園が有る。
谷戸の木陰に、ウコンやガジュツの仲間が植えられていた。

大きく高く繁り、花がたくさん咲いていた。
蝋細工のような透明感のある大きな花は、
それはそれは幽玄なる雰囲気をたたえてた。

私は大きな葉っぱの植物が、ちょと苦手なんである。
ガジュツでもコワいのに、
向こうのほうには芭蕉の仲間のコーナーも有る。
チビリそうである。

学生も職員も見学者もいない薬用植物園で
夕方に見る鬱金の花は、怖い。



複数の花が筒状に積み重なっている。
てっぺんの、大きな一つの花に見える部分も、
花びらに見える一つ一つが花なのだろう。

穂状花序(すいじょうかじょ)という。



食べ過ぎだし飲み過ぎだし、
カレーも沢庵も好きなので、
これからが楽しみだ。


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