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ようやくマスコミが、新NISAの危険について報じ始めました

現代ビジネスが2024年8月7日に公開したこの記事。いやー、株価乱高下がひと段落ついて、ようやく一部マスコミが本音を報じ始めましたね。私から見ればちょっと遅いけど!(笑

国民の金を株式市場へ大誘導した「岸田総理の大罪」…素人は「カモ」にされ、外国人プロ投資家は「ボロ儲け」した

 株価が大暴落した8月5日の翌日の6日の朝には、それまでと打って変わって、株価が高騰。終値で前日比3217円高の上げ幅を記録しました。

 この揺り戻しは、ほぼほぼプロの投資家たちによって仕組まれたといって差し支えないものです。なぜなら、この動きは、プロ投資家達が昨日、膨大に「空売り」したことが原因だからです。

 まず、プロ投資家たちはここ数日、株価が急落している様子を見て、(以前にもっと安い値段で買っておいた)手元の株をまずは大量に売りさばき、「利益」を確定させていきました(これぞ売り抜けた、というやつですね)。

 しかし、それだけでは利益は限定的。彼らはもっともっと大きな利益を上げるために、 手持ちの株がないにもかかわらず「株を借りる」ことを通してさらなる利益を狙う方法としての「空売り」を行ったのです。

ここで言う「プロ投資家」というのは、私がこれまで書いてきた「海外大手投資家」、「大規模ヘッジファンド」などとほぼ同義。まあ細かく言えば、「プロ投資家」は国内の大口個人投資家も含みますが。

そういう人達が、ちょっとしたきっかけを察知して、株の「売り浴びせ」を行う。それが「プロ投資家達による空売り」ですね。


空売りには、通常の株の売買と違い、ちょっとしたリスクがともないます。空売りというのは、株の現物に基づいた売買ではない、「信用取引き」になるからです。居酒屋でいう、ツケ、ホストクラブにおける「売掛金」のような、「借金」ですので、「いつまでも借りっぱなし」にはできず、特定の期限内に、「売ったことにした架空の株」を「買い戻す」必要があります。

今回の例でいうと、暴落しそうな日本企業の株を「空売り」し、実際暴落したら買戻して利益を確定(利確)する。

しかし、想定に反してその企業の株価が上がってしまって、含み損が発生してしまい、売るに売れなくなることもあります。そうした場合にも、借金返済の期限が来たら、強制的に決済されてしまい、含み損が確定損になってしまいます。これが「空売りのリスク」。

ただ今回の場合、新NISAによって熟れに熟れた果実が落ちるのを、「落ちる方に空売り!」、とやることで、多少のリスクは含むものの、棚からぼたもち猫に小判。空売りの度胸のある国内大口投資家や、空売りが失敗しても全く動じない資本力を持つ海外大手ヘッジファンドにとって、こんなにおいしい相場はありません。

そこに生じたアメリカの利下げ予想。ついで日銀による利上げ発表。ほらきたとばかりに世界の大金持ちが空売りしまくって、おかげで日本の株価は、このありさまです。

でね、私は「今の日本の株高、8割がた買われ過ぎだよなあ」とは思っていたのですけど、「日銀がここで介入して、株の暴落を誘発することはないよなあ、まさかねえ」と思って、普通に取引していたのですけど、その私の予想が外れましたね。それにより私の資産は大暴落。新NISA直前までの資産額に逆戻りです。ぷしゅううう~~~~(笑

ただね。

株の投資には、長期の投資と短期の投資(デイトレード、スイングトレード)があります。

私の場合はデイトレ、スイトレが原則なのですけど、大暴落した場合、もう売りのタイミングを逃してしまっていることが多いため、長期の投資、「何もしない」の我慢モードに切り替えるのです。

そのまま1年、3年、5年と持ち続けていれば、そのうちまた上がってきます。それを待てばいいのです。

ただ、最近の証券会社で提供されている、アルゴリズムによる自動売買を使って、「昨日の終値より3%下がったら売り」、みたいなロジックを仕掛けておける人は、それを仕掛けてしっかり利確(またはしっかり損切り)すればいいでしょう。

しかし毎日そんなアルゴリズムを見直して調整できないサラリーマンや、分刻みで株価をチェックすることに疲れてずっと放置するようになった私のようなトレーダーは、暴落には動じず、落ちるに任せていてもいいのです。

株は「天井三日、底百日」と言います。三日で大暴落して、再び上がりきるのに百日かかる、という意味です。その三日のうちの、初動で売り損ねたら、泣く泣く損切るよりも、「しょうがない、百日待つか」と放置すればいいのです。

無論、株の投資で重要なファクターのひとつに、「単位期間あたりの利益」があり、これはしっかり重視しておかないといけないのですが、これを重視しすぎて底値で損切して大損を確定するよりは、「単位期間あたりの利益」は下がるけれども、トータルでの資産の増加を重視するのも、株取引における重要な戦略なのですね。

この辺についても、引用の記事に詳しくわかりやすく書かれていますので、「ちょっと熟読」ではなく、「しっかり熟読」しておくといいと思います(笑

だ・か・ら…一国の総理大臣ともあろう者が、株に詳しくない素人国民にNISAだ何だと言いながら「株は儲かる」幻想を振りまき、「貯蓄から投資へ」「金融所得倍増」等の政府スローガンまで掲げつつ大量の株を買わせるような真似をしちゃイカンわけです。

岸田総理がやったのは、結局、(主として外国人の)プロ投資家のカモを増やすだけの「売国行為」だったのだと揶揄されても致し方ない所業なのです。

はたして岸田氏は、こうして大損させた国民たちに対して、どのように申し開きをするのでしょうか?

おそらくは、涼しい顔をして、「そんなのは全て、自己責任です」と言うのでしょうが、それを許すか許さないかは、我々国民の判断です。今、岸田氏以上に、国民の理性と胆力が試されているのです。

そう、「株は儲かる」という幻想、どころか「投資しないで貧乏になったら、投資できなかった臆病なあなたの自己責任ですよ」という、「誤った投資感覚(*)」で国民の洗脳を行った岸田総理(洗脳メガネ)の責任は、国賊と言ってもいいくらいに重いと私は思っています。

「株は自己責任ですテヘペロ!」ではすまされないですね。わかっててやったのでしょうからね。

今回の新NISAバブルは、はじけるべくしてはじけたもの。

私によるこれまでの株についての解説を読んでいた方は、もうそのことに、気づいていましたよね。

(*)誤った投資感覚:投資というものは、そもそも生活に支障のない余剰資金で行うべきもの。それを、「今投資しないと将来貧乏になりますよ!知りませんよ!」と煽るというのは、投資詐欺としか思えない悪質さ。誰の書いた台本か知らないが、それを一国の首相がやるとはね。

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