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【画像生成AI】とあるサイトの記事からぱくっ、させていただいたネガティブ・プロンプト解析

この記事の効能:
わりとよくできた、画像生成AI用のネガティブプロンプトを使えるようになります。


とあるサイトで入手した、画像生成AI用のネガティブ・プロンプトが、めっちゃよく出来ていたので、解析してみました。たぶん著作権なんてないと思うので、さらっと公開しちゃいます。

そもそも、ネガティブ・プロンプトというのは何かというと、画像生成AIに絵を描かせるときに、「こういうキーワードに合致するような絵は、できるだけ生成しないでね」っていう指定をするためのものです。Stable Diffusionなどで使える機能ですね。

例えばプロンプトで「戦争」、ネガティブ・プロンプトで「日本」などと指定すると、日本にまつわる戦闘以外の、我々とは無縁の戦争の画像が、生成されるわけです。

で、その私がパクッしたネガティブ・プロンプトはこちら。


incorrect hands, extra limbs, extra fingers, fused fingers, missing facial features, low quality, bad quality, bad anatomy, Missing limbs, missing fingers, scary, ugly, extra face, 2 heads, elongated body, 2 faces, cropped image, out of frame, draft, deformed hands, signatures, twisted fingers, double image, long neck, malformed hands, multiple heads, extra limb, ugly, poorly drawn hands, missing limb, disfigured, cut-off, kitsch, ugly, over saturated, grain, low-res, Deformed, blurry, baad anatomy, disfigured, poorly drawn face, mutation, mutated, floating limbs, disconnected limbs, out of focus, long body, disgusting, poorly drawn, mutilated, mangled, extra fingers, duplicate artefacts, morbid, gross proportions, missing arms, mutated hands, mutilated hands, cloned face, missing legs, signature, watermark Multiple bodies, 2 heads, 2 faces, text, signature, heterochromia, cropped image, out of frame, draft, deformed hands, twisted fingers, double image, malformed hands, multiple heads,Interrupted

すごいですね! いろんな知恵の、集大成!

で、これをひとつひとつ日本語に翻訳して、分析していきましょうというのが今回の主旨。全62項目の、ネガティブ・プロンプト、略してねがぷろ。では参りましょう。



01.incorrect hands 間違った手

うーん、なるほどねー。
画像生成AIでは、腕の数が3本になったり、指がすごいことになったり、などの、手がおかしくなる場合がけっこう多いです。それらが生じる確率を、一括して下げようという目論見の、ネガプロですね。

02.extra limbs 余分な手足

これも01同様ですね。似たような指定を複数することで、それらのキーワードに共通する事柄が、より強く否定されるのですね。

03.extra fingers 余分な指

これも01同様。

04.fused fingers 融合した指

これも01同様。

05. missing facial features 顔の特徴が欠けている

これは顔に関する欠損を防止するためのものですね。

06.low quality 低品質

絵の品質に関するネガプロですね。「絵の品質ってなんだろう」と、疑問に思うような人はとりあえず入れておきましょう。

07.bad quality 品質が悪い

06同様。

08.bad anatomy 解剖学的によくない

01同様ですが、こんな曖昧な指定が有効なのかは不明です。

09.Missing limbs 手足が足りない

01同様。同じようなネガプロを徹底して指定しているということは、そのような画像が高確率で生成されるため、対策を強調してやらないといけないということですね。なおStable DIffusionでは、プロンプトの文字数には制限があるものの、ネガプロの文字数制限は無いようで、ほんとかよって思います(笑。

10.missing fingers 指が足りない

01同様

11.scary 怖い

美しい画像を生成させたい場合には必要ですが、ホラーっぽい画像を生成したい場合には、むしろ指定しない方がいいですね。

12.extra face 余分な顔

05の、「顔の特徴が欠けている」の逆ですね。

13.2 heads 2つの顔

12同様ですね。

14.elongated body 細長い胴体

私は細長い胴体の生成で、困ったことはないのですが、一応入れておく感じですかね。

15.2 faces 2つの顔

12や13とほぼほぼ同じですね。

16.cropped image トリミング画像

うーん、これはなぜ入っているのか全く不明。
首が見切れている画像とかを、防止するためのものかも知れません。

17.out of frame フレームアウト

16と同じ感じかも知れないですね。

18.draft 下書き

下描きっぽい、ラフな画像を防止するためのものでしょうね。

19.deformed hands 変形した手

08に近い感じですね。

20.signatures 署名

画像生成AIの出力に、署名とかウォーターマークが表示されてしまう場合がありますが、それを防止するためのものでしょうね。

21.twisted fingers ねじれた指

08に近いですね。同じような指定を何度もするっていうことは、それだけ問題ある画像が生成されやすい事柄ってことですね。

22.double image 二重画像

うーん、これは全く意味不明です。ひとつの生成画像に、何枚もの画像が分割されて生成されることがありますが、それを防止するためのものでしょうか?

23.long neck 長い首

08と似てますね。私はそれほど長い首に困ったことはないのですが、入れておくにこしたことはないのでしょう。

24.malformed hands 奇形の手

こういうのは、プロンプトでははじかれてしまいそうです。ネガプロに指定することで、より平均的な手の造形を、描いてもらえるのでしょうね。ちなみにmalformedの語源は、ラテン語の「malus(悪い)」+「formare(形作る)」だそうです。「悪い」は言い過ぎのような気が。

25.multiple heads 複数の頭

12同様ですね。

26.ugly 醜い

これはどうなんでしょうね。私のような上級者になると、醜さの中にこそ、美を発見したりしますので、これは指定しない方がいいかも知れません。

27.poorly drawn hands 下手に描かれた絵

なるほど、こういう指定の仕方があるんですねえ。

28.disfigured 醜くなった

うーん。これも26同様、指定しない方が興味深い画像が生成されそうな。

29.cut-off カットオフ

これもよくわかりませんが、部位欠損、みたいな画像を防止しているのでしょうか? 人間をメインのモチーフにするのでなければ、なくてもいいかも知れませんね。

30.kitsch 安っぽいもの

ラクガキなどのグラフィティっぽい画像を生成させたいなら、不要かも知れません。

31.over saturated 過飽和

うーん、よくわからないですが、プロンプトに忠実にしようとし過ぎて、詰め込み過ぎるようなのを、防止するためのキーワードなのかも? サチュレイションというのは、2つの要件を満たそうとしていい感じの部分に収束することなので、どっちかに振り切ったエッジのきいた画像を生成させるためのキーワードなのかも?

32.grain 粒子

「grain」という単語には、多くの意味があるため確定はできませんが、粒子の荒い画像の生成を、防止するためかな、と推測します。

33.low-res 低解像度

うん、これも32に近い指定ですね。

34.Deformed 変形

変形をさせないようにする、ということは、より平均的な形状を採用する、ということで、例えばピカソのキュビスムを描かせたいような場合は、あると邪魔かも知れません。

35.blurry ぼやけた

ピントのあってない画像を防止するためのものでしょうか。被写界深度の狭い画像を、あえて生成したい場合などは、あると邪魔かも知れません。被写界深度というのは、ピントのあう距離のせまいひろいのレンジ幅ですね。

36.baad anatomy 酷い解剖学

08の「解剖学的によくない」の、上位バージョンですね。

37.disfigured 傷ついた

傷のある人物が生成されると、家庭内暴力などの気配がして不穏な空気になるため、それらを一括して防止するためのものだと思われますね。

38.poorly drawn face 下手に描かれた絵

これも「醜い」とか「安っぽい」とか「変形」とかを防止するためのものと思われます。でもアートって、うまい下手では語れない領域にあると私は思っているので、これは無い方が、私好みの絵が描けるのかも知れません。

39.mutation 突然変異

うーん……。これはあった方がいいのか、無い方がいいのか、すごく悩ましいキーワード。そもそもディープラーニングとか、量子コンピューターは、「突然変異」という事象を利用して、最適解を求めていく手法。そこであえて突然変異を否定するネガプロを指定するのは、いかがなものかと思わないでもなくもない、どっちやねーん。正直これは、判断しかねます。

40.floating limbs 浮いている手足

08のバリエーションですね。ここまで同じような指定が存在すると、「そこまでする必要あるのかな?」と思いますけど、たぶんそれだけ、画像生成AIはその辺に無頓着だということなのでしょう。

41.disconnected limbs 切断された手足

これも部位欠損に関するものですね。

42. out of focus 焦点が合ってない

35同様、被写界深度に関する指定だと思います。「そこまで神経質になることかな?」と思います。私には不要なネガプロかも。

43.long body 長い身体

14の「細長い胴体」、23の「長い首」同様、私はそれほど「長い身体」に困ったことはないのですけど、より自然な人体を生成したい場合には、必須なのかもしれません。

44.disgusting 気持ち悪い

ふーむ。これは興味深いですね。AIに、「気持ち悪い画像の生成はやめてね」って言って、理解してもらえるならめっちゃすごいことな気がします。しかし「より多くの人が、気持ち悪いと思う画像」を防止できるのなら、指定しておく価値はありますね。

45.poorly drawn 下手な絵

うーん、これは27の「下手に描かれた絵」同様、私はむしろ指定しない方が、好みの絵を描かせられるかも知れません。

46.mutilated 切断された

これも部位欠損の、防止のためのネガプロでしょうか。そこまで神経質に、いろんなキーワードで防止する必要あるのかな、と思うのですが、私みたいに大量の絵を描かせていいのをセレクトするようなことが出来ない人は、こういうネガプロで好みの絵を一発で描かせる必要が、あるのかも知れません。

47.mangled めちゃくちゃな


これも「うまい下手」同様、指定しない方が私好みの絵が描けるのでは、と思わないでもありません。めちゃくちゃにメングルされた画像、見てみたい気もします。

48.extra fingers 余分な指

部位欠損の逆の、部位過剰ですね。 過剰な部位は、無い方が絵としてすっきりするため、これは指定した方がいいかも。生成したい画像次第ですね。

49.duplicate artefacts 重複した人工物

これも描かせたい絵次第だと思いますが、同じ物体が複数描写されがちな画像生成AIにおいては、確かに指定しておいた方がいいかもと思います。

50.morbid 病的

これは「より多くの人に共感してもらえる画像」を生成させるためのネガプロだと思います。でもこれも、逆に病的な画像を生成したい場合には、邪魔になるので諸刃の剣。まあ「きれいきれい」な画像を生成したい場合には、指定しておいた方がいいかも。

51.gross proportions 気持ち悪いプロポーション

これも描かせたい絵次第ですが、「きれいきれい」な画像を生成したい場合には、指定しておいた方がいいかも。

52.missing arms 欠落した腕

部位欠損防止のためのキーワードのひとつですね。

53.mutated hands 変形した手

正直ここまで重複して指定する必要あるのだろうかという気がしないでもないのですが、生成された画像を見ると、確かにいい感じ。あまり賢く学習されてないモデルに対しては、しつこいくらいにネガプロを指定してやった方がいいのかもですね。

54.mutilated hands 切断された手

これもしつこいくらいのゴア表現の防止策。46「切断された」だけでいい気がしないでもないです。

55.cloned face クローン顔

13の「二つの顔」同様ですね。

56.missing legs 足の欠落

部位欠損防止のひとつ。効果はまあ、あるのでしょうね。

57.watermark Multiple bodies 透かし複数体

いや、これは正直意味不明です。ウォーターマーク防止策かもですが、「Multiple bodies」で何を防止できるのか不明。

追記:2024/3/7
 ひょっとしたら「watermark」、「Multiple bodies」という、
 2つのネガプロの間のコンマが欠落しているのかも知れません。
 だとしたら「ウォーターマーク」と「重複した身体」の2つですね。

58.2 heads 2頭

部位過剰の防止のための一つですね。効果は不明。

59.2 faces 2つの顔

58同様、効果は不明。

60.text テキスト

生成した画像に、文字っぽいよくわからない記号が埋め込まれることがありますが、それを防止するためのキーワードなのでしょう。ウォーターマークも、これで防止できるかも?

61.heterochromia 虹彩異色症

こんなネガプロがあったとは正直驚きです。ヘテロクロミアとは、例えば猫ちゃんのオッドアイですね。左右の目の色を同じにさせるためのプロンプトがこのネガプロ。これも趣味に応じて、削除してもいいですね。

62.Interrupted 中断された


うーん、これは正直、全く理解できません。不適切な画像などの理由で、画像生成を中断されそうになったのを、強引に継続さえようという意図なのかもと推測しますが、そんな指定をしても、現在の画像生成AIは理解してくれなさそうな? それとも私の頭では理解不能な、なんらかの意味が込められているのかも。


以上、私がたまたま採取したネガティブプロンプトの解析結果でした。めっちゃわかりづらーい(笑

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