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2022年、リアコ道場を卒業した話

「リアコ」
それはリアルに恋してるの略。
アイドルやアニメのキャラクターなど、
現実ではあり得ない相手に恋をしている、
ということ。

私のリアコの相手、
それはBTSのJ-HOPEこと、
チョン・ホソクさん。

(リアコが苦手な方はここらで逃げて下さい卍)

あーなんて素敵な笑顔。
もともと、アイドル、いや芸能人なんて
1ミリも興味がなく、
むしろ会えない人を好きになる意味とは、
と思っていた私にとって、
青天の霹靂的出来事を起こした存在。

決してその姿をこの目で見ることはなく、
あなたから見られることは一生ないけれど、
綺麗な花を見てはあなたに見せたいと思い、
空が綺麗だと韓国も晴れてるといいな、と思い、
美しい景色は全てあなたに見せてあげたい。
そんなふうにいつも思う。

そして毎日あなたの幸せを祈る。
こんな心の動きに最初は動揺したけれど、
世の中には「リアコ」なるものがあって
それは私だけではないとある日気づく。

そう、Twitterランドに入園した頃から。

リアコを認め、リアコを共有し、
リアコで慰めあってきた。
リアコはいい。同じオトコが好きなのに、
会えない切なさや相手の幸せを一緒に願いながらお互いに励まし合える。

でも鍛錬だ。
リアコはよく「拗らせる」。
ホソクの表情がすこしでも曇ると、
「抱きしめたいのに、そこに私はいない」
と泣き、
ホソクが疲れていそうだと
「ふかふかの布団とあったかい風呂を用意したい...でもそこに私はいない」
と泣く。
なんから寒いだけで「私はホソクと一生冷たい手を温めあうことはできないんだ....」と泣く。

アラサーになってくると
もう独り身彼氏なしでこんなことをやってると、
これは「道場」だななんて思っていた。
リアコ道場。
約1年半、リアコとして鍛錬に次ぐ鍛錬。
修行してきた。

そして今年、
私はそんなリアコ道場を卒業した。

まあ端的に言うと、
今年思っても見なかった形で恋人ができただけ
なんすけど。

近くにいると好きかもしれないな〜
と思う一方、
関係性的にお付き合いできないだろうと
諦めていたので好きは心にしまわれた。

そんな人だった。

ホソクの誕生日で大拗らせしていた私に
彼は付き合いませんか〜と。
そう、異国のアイドルにここまで、ここまで拗らせてるなんて知らない彼は(たぶんちょっと知ってた)
お付き合いを提案してくれたのである。

驚いた。
そして断る理由はない。
今までなんとなくしまおうと思ってた
その「好き」をしまわなくていいんだ、
と思ったらすごく嬉しかっ.....たわけではない。
いや、嬉しいが複雑な気持ちが出てきた。

ここで私は少々混乱した。
彼とは付き合えないと思っていたし、
私はホソクが一番だった。

そんなの無理だとわかってる、
でもできればホソクに相応しく、
似合うような人間になって、
いくつになってもいい。
いくつでもいいからいつかホソクと...

そんなふうに思っていた私の気持ちは
どこにいけばいいんだろうか。
ここにホソクがいればな...と何度も思った、
これをホソクに見せてあげられればな、
これをホソクに食べさせてあげられれば、
ホソク、寂しくないかな、誰かと楽しい時間を過ごしてるかな。

そんなふうに思って
それでもなにもできない自分に
シクシク泣いてた私の恋って
どこにいっちゃうんだよ...
何より自分を裏切ってるような気持ちにもなった。

私がこれから手に入れる幸せは、
決してホソクに還元されることはない。
そう思うと、なんだか
大好きな人から離れてしまう自分を
目の当たりにしたみたいで悲しくなった。
(いや、ホソクにそもそも還元できてたものなんて一つもねえよ!!!)

とはいえ、
恋人になった彼と過ごす時間は
何にも代えられない暖かさと安心感があり。
そしてここ数年誰かに愛されることがなかった
私の心に「誰かと時間を分け合う」ことの
幸せを教えてくれる。

そして幸せな時、チラッと私の中の
ホソクが顔を出す。
こういう幸せや暖かさを、
ホソクも感じて生きてるかな。
形は違ってもそうであって欲しいな。
私の幸せや嬉しいことが、
なんで食べ物を半分こするように相手に分けてあげられないんだろう。

今もよく、そんなふうに思っている。

ただ、少しずつ変化する気持ちがあった。
綺麗な景色や美味しいもの、
日常でちょっとした嬉しいことが起こった時、
一番に顔が浮かぶ人が横にいる彼になった。
ホソクはたぶん二番目。
いや、違うな。厳密にいうと二番とかじゃなくて
ホソクに一番に伝えたいことだってあるけれど、
どうでもいい小さな幸せほど、
今の恋人に伝えたくなってきた時、
「あー私って本当にホソクが好き『だった』んだ」
と実感した。

私にとってホソクは、
「好きな人であって推しじゃなかったんだ。」
改めてそんなことを思って、
ちょっと泣いた。
私の中で新しい恋が始まって、
私の中だけで存在していたホソクとの恋は
終わったんだと気づいたから。

ホソク、
最初から
あなたに届くこともないと知っていたけど、
あなたのこと、本気で好きだったんだぞー!!!
私から近づいて、私から離れちゃったけど、
でもあなたは紛れもなく、
私の好きな人だったんだぞーーー!!!!

今もホソクが好きで大好きで、
特別な人だからこそわかる。
もう今までの気持ちとは全く違うんだ、と。

だから私はホソクのことを好きな人として、
愛した期間を大切にしたいからこそ
「リアコ」と言うのをやめた。
リアコじゃないから。

私にとってのリアコは、
どんな時もあなただけで、
あなたのためだけに、
考えて行動していたあの時のこと。

いまは違う。
違うと認めないとちゃんとホソクと向き合えないから、
そう思ってわたしはリアコ道場を去った。

重い。
重すぎるんだよ!たかがアイドルだよ!
と思った人。そうです。あなたが正常です!!

そうです!そうなのです!
でもアイドルを推す、ということが初めてで、
分別もなかった私は本当に推しとかではなく、
「好きな人」としてホソクのことを愛してしまったんですよ!!!
そしてそれが終わった。
ただそれだけなのだけれど。
そして、そんな個人的なことなのだけど、
一つの恋が終わったから、
その恋のことをしっかりここで整理したいなと。
そう思ったんです。

ただ、そんな経験をして自分の気持ちを
整理しながら思ったことは
こうしてリアコでなくなった今、
ホソクに対してより「リスペクト」の気持ちが
湧いて出てくる。

それは、映画で
「一人でツアーしたら寂しいだろうな」と
ぼやいてたあなたが、
シカゴで圧巻のステージをやり遂げた時。
追い込まれて苦しくて孤独な道だったかもしれないけど、常に新しいことに淡々と立ち向かい、
一つずつクリアしていく強さ。

でもその反面、ジミンちゃんが合流するまで
ご飯が食べれなかったとか、
ちょっとした弱さもみせてくれること。
弱さを見せるって、本当に強い人しかできないことで。

去年、不安や孤独がその少し揺らいだ瞳の中に
見え隠れしていたけれど、
もう今はそんなことないってことが
どうみたってわかる。
そんなホソクさんのこの一年の人生を思うと、
いつだって泣いちゃうんだ。
どれだけのことと戦って、そして
乗り越えてきたんだろうか。

そんなふうに思うたびに、
もう、リアコじゃないかもしれないけど、
本当に本当に、これだけの想いでずっと一緒に
人生を歩める人がチョン・ホソクであること、
そんなことに感謝が止まらないのであって。

誰がどうしたって、
私の中の頑張る理由、その一つにこの人は
ずっとずっと居続ける。

おまもりみたいにずっと心にいてくれるんだ。

たぶん、そんな人は後にも先にもあなただけ。
本当に出会えて良かったなぁ〜。
(ここで花✳︎花のあぁ〜よかったなぁ〜が流れます)

というわけで、
2022年、私はリアコ道場を卒業しましたが、
変わり続ける愛の美しさもあると教えてくれた
ホソクさんを愛し続けることを誓いました。
というか、いやでも愛し続けてしまうので。

こんな勝手な年末の感情お掃除に
お付き合いくださり、ありがとうございます。

ホソクさ〜ん。
今年もたくさん新しい愛を、変わらない愛を、
教えてくれてありがとう。
そしてなによりあなたの人生を通して、
とにかく「やり続ける」ことの大切さを
いつも見せてくれること、感謝しています。

どうかいつまでも、
あなたらしく何よりもあなた自身のために、
あなたの生活と成果が今ここにあり続けますように。

愛してます。

2022.12.28 シンプル

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