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『素数ゼミの謎』(吉村 仁 著)

『素数ゼミの謎』 吉村 仁 著

 昨日のネット記事に、「米国で今年、13年ゼミと17年ゼミが同時に大発生」という記事がありました。米国では周期的に地域を分散しながら、セミの大量発生があるようです。またまた「COTEN RADIO」からの引用で恐縮ですが、ダーウィンの進化論に関係して、以前、このセミのことが語られていました。

 ダーウィンの進化論は、「変化するものだけが生き残る」と解釈され、経営者がよくこの言葉を語ります。しかし、「COTEN RADIO」によれば、これは誤った解釈であり、「たまたまの偶然に」環境変化に対応できただけのものが生き残ると解釈するのが正解と論じています(実は、自分もそう解釈している)。その例として引き合いに出されたのが「素数ゼミ」。

 セミの寿命は最長20年。その生涯をほぼ土中で暮らして繁殖期に地上に出ます。地上に出る期間は短く、この間に配偶相手を見つけなければなりません。しかし、地上に出たところ、誰もいないという事態もありえます(相手が多くないと、子孫を残すことはできない)。色々な周期をもつ種と交配すると周期が乱れて配偶相手を見つけにくくなるため、素数(13、17)の周期をもつセミが「たまたま」多く生き残っているというのです。

 諸説はあるようですが、この説では、「たまたま」13年、17年周期のセミが生き残っただけで、別に環境の変化に適合したわけではないと言います。それにしても、13×17年の221年目となる今年は超大量発生で、ものすごい鳴き声になっていると思います。

◆米国で今年、「13年ゼミ」と「17年ゼミ」が同時に大発生 数十億匹にも(ロイター)
https://news.yahoo.co.jp/articles/9fb7d4212f6205dc7a4c7c8509a70890adb49bae

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