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「初心者だからこそできる」DJミックスの魅力

DJを教えることが苦手です

DJ機材の機能、操作方法を教えることは大得意なのですが、専門的な知識を教える場面になると、つい躊躇してしまいます。
これには理由がありまして、知識を得た状態だと感じ方に差がある、という持論があるからです。

専門知識を発信することへの悩み

SNSマーケティングの書籍やコンテンツ攻略のWEB記事を見ていると、「専門的な知識を発信せよ」という内容の記述をたくさん見かけます。
もちろんそういった行動も大切だと思いますが、専門的な知識を持ってない人との間に大きな溝ができてしまいます。

初心者としての解釈の重要性

初心者として、初心者なりの解釈をして、初心者なりのDJミックスすることは、とても重要だと思っています。
専門的な知識がない人でも楽しめるDJミックスを演奏できる要素を探しやすい状態にあるので、限定された期間ではありますが、大きな長所です。
世の中では、専門的な知識がない人のほうが断然多いため、多くの人の共感を得ることができます。

楽曲の新たな魅力の発見

また、初心者のミックスには、
「この楽曲にはこういう側面の魅力があったのか」
「こういう共通項を感じてミックスするのか」

という、専門家も唸るほどの斬新な魅力があります。
これは、ルールやしきたりが積み重なり、誇りを持って人前に立つプレイヤーの視点からでは、なかなか気付くことができません。専門家だからこそ気付くことができない楽曲の魅力です。

素人のミックスがもたらす感動

この魅力は、ベテランであればあるほどクリティカルに刺さる傾向があります。
わたし個人の話ですが、熟練者よりもすごいミックスをする新人の方を見かけるととても興奮します。
思いがけない選曲、ミックスが突然目の前で繰り広げられると、衝撃を受けると共に、「DJって面白いな」と感動するタイミングでもあります。

新たな価値を付加するDJの技術

DJは楽曲を流す順番を決めて、カッコよくミックスして、新しい価値を付加させていく行為です。
そういった中で、狭く深い専門性を求められる現場はもちろんありますが、素人ならではの感覚で魅力を添加していくことも、ひとつの技術だと思います。

技法の進化と新たな文化の創造

技法的な面でも、素人としての感覚は大切なのはもちろん同じことで、そういった技法が定着すると、新たな表現が定着していきます。
そうすると今度は新たな解釈が標準化していき、次に新たな文化が誕生していく。
ハードコアでいうガバキック、一世を風靡したサイドチェイン
音の世界を変えるような革新的な技法は、初心者が偶発的に生み出す可能性もじゅうぶん有り得ることです。

初心者の感覚を大切にする重要性

初心者の方は、歴史・ジャンルなど、専門的な知識を蓄える前に、
「この音はこういうところがいいな」とか「なんかあの歌に似てるな」とか、まずは自分の感覚を大切にすべきです。
自分がいいなと思った部分を活かすためのミックスポイントを作る力、共通する要素を強調できるトラックをチョイスできる力に繋がっていきます。

大切なのはたくさん聴くこと

上達への近道ではありませんが、今の時点でしか取得できない経験値が必ずあります。
音楽自体の魅力に酔いしれることが、DJにおいて重要な音楽的センスを磨くコツです。
まずはたくさん音楽を聴きましょう!

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