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WKYM大学逆上がりサークル発足について

皆さん、逆上がりは好きですか?




WKYM大学で志を持ち、日々研鑽する学徒の皆様、いかがお過ごしですか?
僕はもう心が折れそうです。でも頑張ります。血反吐を吐いても頑張ります。いややっぱ無理かも。


さて、本題に入りましょう。冒頭の質問にはまだ返事しなくて結構です。とりあえず僕の話を聞いてください。

皆さん、「逆上がり」って知ってますか?知ってますよね?知らないとは言わせませんよ。
あの小学校の体育の時間にバカみたいにやったアレです。

「逆上がり」...なんと甘美な響きでしょう。
雄大な大地を蹴り、胸を棒にひきつけ、足を高々と振り上げる。
気付けば頭上に地、足元に空。まるで白昼夢を見ているような感覚。
そして風車の如く一回りし、体を元に戻す。時にして僅か2秒幾許の出来事。しかしそこにこの世のありとあらゆる道理の真髄がある。
「完璧」という言葉さえもおこがましいほどに美しい。

前回り?あー、ゴミゴミ。あんなサルでもできるゴミ技とか比べるのも失礼でしょ。
そもそもなに「前回り」って。5文字中2文字ま行じゃん。(笑)

そんなゴミ技の話をするのも時間の無駄なので、話を戻します。
逆上がりの持つ美への思い止まず、この度僕はWKYM大学において逆上がりサークルなるものを発足しようと決意しました。

参加条件とかは一切ありません。どんな人でも受け付けます。前科持ちでもOKです。まあそもそも前科持ちはWKYM大学が受け付けないと思いますが。

今のところ部員は僕一人だけです。友人を誘ってみたのですが、彼は前回り派だったようでしたので、始末しました。残念です。

活動時間は24時間年中無休です。やりたいときに、公園に赴き、逆上がりをする。それでも全然いいです。もし忙しくて逆上がりをする時間がないという人は心で逆上がってください。「逆上がり」と口に出したり文字にして書くだけでもいいです。十分効果はあります。

また、活動場所は不定です。やりたいところでやってください。責任は一切負いません。

あと参加費用などは基本的にとりません。でもまあ「お気持ち」とかでしたらありがたく受け取ります。「お気持ち」を多く下さる人にはちょっとばかし優遇したりします。多少のオイタを許す程度には優遇します。

サークル概要についてはこんなものです。


ここまで読んでもまだいぶかしげな顔をしている人がいますね。
それではここで、なぜここまで逆上がりに心ひかれ、あなた方に勧めるのかを説明しましょう。


皆さんが初めて逆上がりができるようになったのはいつごろでしょうか?
小学校低学年の頃ですか?それとも高学年?はたまた中学校に入ってからですか?もしかしたら未だできないという人もいるかもしれません。
わかりますよ。難しいですもんね。逆上がり。

逆上がりを練習しているとき、どんな気持ちでしたか?
「こんなの楽勝だ!」と思いましたか?それとも「自分にできっこない」と思いましたか?
逆上がりを教わるのは大概小学校低学年の頃でしょうから、後者のように思う人は少ないでしょう。できるにしろできないにしろ、とりあえず愚直に練習しようとしたはずです。

校庭においてある逆上がり補助用反り板(下図)を使って練習した人も中にはいらっしゃるでしょう。

ダウンロード (3)

けれども、これを使ったからと言ってあなたが必ずしも逆上がりできるとは限りません。なぜならこいつ自身はあなたの代わりになって逆上がりをしてくれるわけではなく、あなたが逆上がりをするのを助けてくれるだけの存在だからです。
最後に逆上がるのは他の誰でもない、あなた自身なのです。

手段はどうであれ、初めて逆上がりに成功したときはどんな気分でしたか?
きっと、雲一つない青空のような晴れ晴れとした気分じゃなかったですか?

...でも一体いつからでしょうか?自分で自分の限界を決めるようになってしまったのは。あの逆上がりを練習していたころの幼いあなたは、「きっと何物にでもなれる」とそう感じていたはずです。
今のあなたはどうでしょうか?「できない」という現実の毒があなたに混ざりこんでないでしょうか?「自分は何者でもなく、これから先何物にもなることはない」、そう思ってはいませんか?

そんなあなたに「逆上がり」は喝を入れてくれます。「それはちがう」と。
もう一度、あの時の白昼夢のような感覚を全身に浴びてみませんか?

きっとこの現実を生きる多くの人が、こう言うでしょう。
「白昼夢を見続けるなんて間違っている。目を覚まして、現実と向き合うべきだ」と。
でもいいじゃないですか。白昼夢。
少なくとも、訳の分からないまま現実を走り続けた末に、道に迷うよりはよっぽどいい。

さあ。もう一度靴を履いて、地面をけり、胸を棒にひきつけ、足を高々とあげ、冷たく回る現実とは逆向きに回りましょう。
その先には、かつて見た足元の空があなたを待っています。
その先には、かつて見たことのない足元の空があなたを待っています。


...それでは、もう一度聞かせてください。

あなたは、



逆上がりが好きですか?





因みに僕は嫌いです。大嫌いです。そもそもできません。逆上がり。
補助版を使ってもできません。これから先もできる気がしません。

ていうか、できるようになるまでにかかる労力と技の見た目の派手さが釣り合ってないんですよね。ただ逆に回転しているだけだし。終わった後、手が鉄くさくなるし。

まあさんざんクッサい文章を書きましたけど、皆さんはこんなしょうもない弁論に真に受けることなく、現実と向き合い、コツコツと努力してください。

あと、もしマジで逆上がりサークルに入りたいって言う人がいたら、ツイッターにDM送ってくださ~い。その時の気分次第で返信しま~す。

それじゃ、今回はここまで。じゃあね。






P.S. もちろんこんなサークルはありません。これから先作られることもありません。来年のサークル紹介の時にマジになって探さないようにお願いします。

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