息づかい

今朝みた山並みは、まるで水墨画のようであった。
薄暗い中、木々の頂点からいくつも水蒸気が、白く立ち昇っていた。
吸い込まれていくような感覚が、あった。
遠くの山並みからも、白く立ち昇っていた。
こうやって、私たち人間の酸素が、生み出されている錯覚に陥った。
その昔、水墨画を描いていた絵師は、この白く立ち昇っていく水蒸気に、地球の息づかいを表現したかったのかもしれない。
生きている地球に、生かされている私。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?