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#聴いてみた エネスコのルーマニア狂詩曲 

NHKFM[「音楽の泉」のエネスコのルーマニア狂詩曲を聞き逃し配信で聴いてみた。

曲目

ルーマニア狂詩曲 第1番 イ長調 作品11 第1
モントリオール交響楽団(管弦楽) 、 シャルル・デュトワ(指揮)
作曲: エネスコ(12分17秒)
<ポリグラム POCL1715>
🖊曲解説にて

ルーマニア民俗舞曲
イダ・ヘンデル(バイオリン) 、 ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
作曲: バルトーク
編曲: セーケイ(6分50秒)
<ユニバーサル POCL1923>
🖊🖊曲解説にて

ワルツ「ドナウ川のさざ波」
ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団(管弦楽) 、
フランツ・バウアー・トイスル(指揮)
作曲: イヴァノヴィチ(7分40秒)
<フィリップス PHCP6011>
ルーマニアの作曲家イヴァノヴィチのワルツ「ドナウ川のさざ波」をお送り致します。イヴァノヴィチ1845年生まれ、1902年に亡くなった作曲家です。数々のワルツ、ポルカ、マーチを作ったイヴァノヴィチですが、1880年に書かれ1889年のパリ万国博覧会で演奏されたワルツ「ドナウ川のさざ波」で知られています。パリ万博でこのワルツが演奏された時、管弦楽編曲を行ったのがワルツ「スケートをする人々」で知られるフランスの作曲家ワルトトイフェルでした。

ワルツ「スケートをする人々」
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(管弦楽) 、
グスターボ・ドゥダメル(指揮)
作曲: ワルトトイフェル
(7分37秒)
<Sony Classical SICC2141>
フランスの作曲家ワルトトイフェルの「スケートをする人々」をお送り致します。ワルトトイフェル1837年フランス ストラスブール生まれ、1915年にパリで亡くなっています。彼はフランスのワルツ王と呼ばれました。2017年のウィーンフィルニューイヤーコンサートのライブ録音でどうぞ。

喜歌劇「メリー・ウィドー」から ヴィリアの歌
アンドレア・ロスト(ソプラノ) 、 ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団(管弦楽) 、 マルチェロ・ヴィオッティ(指揮)
作曲: レハール(5分42秒)
<ユニバーサル POCG10196>
ウイーン、ベルリンで活躍したハンガリー系の作曲家フランツ・レハールのオペレッタ「メリー・ウイドー」から恋のときめき、愛の喜びを歌った「ヴィリアの歌」をお送り致します。本当は愛し合っているのに意地を張りあっているハンナとダ二ロ。ハンナは故郷の伝説、森の妖精ヴィリアと若い狩人のロマンティックな物語を歌いあげます。

曲解説(奥田佳道先生解説からの抜粋)


🖊今朝はルーマニア出身の作曲家、ヴァイオリンの名手でパリを拠点に活躍したジョルジュ・エネスコの代表作、ルーマニア狂詩曲第1番をお送り致します。
(♪~)ルーマニアで最も愛されている舞曲「ひばり」のメロデイーが高らかに響いたところを少しお送り致しました。
ルーマニア狂詩曲第1番のクライマックスを築くのがこの舞曲「ひばり」。この部分の前後の作りを含めて後ほどお楽しみになさってください。
ジョルジュ・エネスコ、1881年ルーマニア生まれ、1955年にパリで亡くなった作曲家、ヴァイオリニスト、 指揮者、教育者です。
尚、エネスコはルーマニア語に近い発音ではジョルジェ・エネスクとなります。
幼少の頃からウイーン学友協会付属音楽院でヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世、ロベルト・フックスに学んだ後、パリ音楽院でマスネ、フォーレに師事しています。
一方エネスコは20世紀前半を代表するヴァイオリンの名手で同世代のイザイから無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番バラードを献呈されています。
ルーマニア狂詩曲第1番は第2番と共に1901年から1902年に作曲されました。 エネスコこの時20才か21才。曲は1903年2月にルーマニアの首都ブカレストでエネスコ自身の指揮によって初演されました。
ルーマニアの2拍子系の舞曲、民謡をベースとした名曲でホーラと呼ばれるルーマニアの即興的な声楽、器楽曲のスタイルもたっぷり。
更にゾブラと呼ばれるルーマニアの民族楽器、これはリュートの一種ですがその楽器を模倣した響きも織り込まれました。
オーケストラの編成に民族楽器が入っているわけではありません。曲の冒頭では東ヨーロッパやロマの音楽には欠かせないクラリネットが活躍 します。管弦打楽器みんな主役を演じますが特にヴァイオリンの多彩 な表情、ヴィオラのソロ、フルート、コントラバス、トランペット、ハープ、そして打楽器ではシンバルが見せ場を作ります。
エネスコ作曲ルーマニア狂詩曲第1番イ長調作品11 第1、モントリオール交響楽団 、指揮 シャルル・デュトワ、12分ほどの華麗なオーケストラ曲をお楽しみください。

🖊🖊バルトーク作曲ルーマニア民俗舞曲をヴァイオリンとピアノでお送り致します。
オリジナルは1915年のピアノ曲ですが、 たくさんの編曲で知られています。バルトークはハンガリーの作曲家ですが、彼は若い頃、今のルーマニアやスロバキアの山間の村に足を運び、彼の地の民謡や舞曲を書きとめ、何と録音も行っています。
その時行動を共にしていたのが盟友の作曲家コダーイでした。
バルトーク作曲、セイケイ編曲、ルーマニア民俗舞曲、ヴァイオリン イダ・ヘンデル、 ピアノ ウラディーミル・アシュケナージ、1996年、イダ・ヘンデル最晩年の録音でどうぞ。

🖊エネスコのルーマニア狂詩曲を聴いてみて

冒頭の素朴な曲調から曲が進むにつれて情熱的な音楽が繰り広げられる。
ロマの音楽の中でも代表的な名曲であり、特に後半はいつ聴いても高揚感溢れ心が揺り動かされる。

🖊🖊バルトークのルーマニア民俗舞曲を聴いてみて

本来ならばエネスコだけにしようかと思ったが、今回はバルトークも。
私はとにかくこの曲には思い入れが強く、オリジナルのピアノも弾き、この曲の編曲で合奏指揮もしたことがあるが、こんなにも『人生』が詰まった曲が他にあるのだろうかと思う。
如何なる演奏スタイルで聴いても演奏しても人生の奥深さ、深淵さすら感じてしまう。
世の中に名曲は多々あれどこの曲だけは魂が震えるほどに別格だ。





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