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獣医学部3年生(授業編 前半)

この記事では獣医学部の3年生で習う授業についての話をします。

獣医学部3年生では応用科目を学ぶようになります。
2年生までは生理学や薬理学といった、いわゆる基礎科目と呼ばれる科目がメインでしたが、3年生からは病理学や感染症学など、基礎から発展した内容を学びます。

感染症学

まずは感染症学です。感染症学では主に哺乳類の感染症について勉強します。哺乳類といってもメインになってくるのは牛🐮、馬🐴、豚🐖、ヤギ🐐、羊🐏、犬🐕、猫🐈です。感染症学というくらいなので、これらの動物を対象とした感染症について網羅的に学びます。
感染症の種類はすごくたくさんあり、ウイルスが原因になるものから細菌が原因になるもの、原虫と呼ばれるすごく小さい虫のようなもの(正確には虫ではありません…)が原因になるものなど、さまざまです。動物種ごとに病原体への感染のしやすさも異なるのでそれも踏まえて、感染症名を覚えなければなりません。
全てを覚えるのは不可能ですが、重要ポイントを絞って覚えていけば他の科目にも活かせる知識が身につくので、その点はこの科目を勉強する大きなメリットです!

毒性学

毒性学とは毒について学ぶ科目です。
2年生で習う薬理学は生体にとってメリットのある作用をもつ薬物を中心に学習しますが、毒性学では体にとって有害性のある薬物を中心に学びます。
ただ、一般的に薬として用いられている物質も量を間違えれば毒になりかねないので薬と毒物の線引きは難しいです。

病理学

病理学では病気の動物の組織について学びます。
組織学の病気バージョンのようなものです。
組織学では正常構造について学び、病理学では異常構造について学びます。また、マクロの視点でも、腫瘍ができて腫れていたり、出血が起きて赤くなっていたりというように肉眼での見た目への理解も重要になってきます。
授業内容としては異常な組織の名前や原因、がんの種類などについて学習します。
病気の原因にはウイルスや細菌が原因になっていることも多いので、微生物学や感染症学の復習にもなりますよ。

寄生虫学

寄生虫学では🪱、様々な種類の寄生虫について幅広く学びます。寄生虫にも色々種類がいて、蠕虫や原虫という種類や節足動物などがあります。節足動物はわかると思いますが、蠕虫や原虫は馴染みがないですよね、、、
何か例を挙げるとすれば、蠕虫の一種としてフィラリアがいます。フィラリアは犬を飼っている方なら聞いたことはあると思いますが、心臓の肺動脈に寄生する細長い生き物です。蠕虫の中でも細長いものは線虫と呼びます。そのままですね😃
原虫の例としてはアメーバがあります。アメーバの中には人や動物に対して病原性を示す種類もいて、そういったものが寄生虫学で取り上げられます。
寄生虫というのはニョロニョロした形をしていたりして気持ち悪いですが、学問的には面白いですよ笑

環境衛生学

環境衛生学は私たちを取り巻いている大気や自然などについて学ぶ科目です。他にも、海洋汚染や公害、地球温暖化など、社会で課題になっている環境問題について学習します。
動物からはほど遠いように思えますよね😅
私も環境衛生が獣医学に関わっているというのはあまりよくわかっていませんが、河川の水質調査や大気の汚染調査などを行う獣医さんもいるみたいです。

ここまで、たくさん書いてきましたが、これは私の大学の前期で習った科目です。
書いてて改めて思ったのですが、2年生に比べるとかなり科目数が増えていますね。
後期で習う科目についてはまた別の記事にしようと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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