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獣医学部2年生(実習編 後半)

獣医学部2年生 実習編前半に引き続き、後半です!
私の大学の後期でやった実習を後半として書いていきます!

前期は解剖や生理実習では動物を用いた実験が多かったですが、後期は実験用マウスを使った実験やピペットを使った細々した作業が多かったです。 
科目としては微生物学実習と薬理学実習がありました。
順にそれぞれの実習について記載していきます!

微生物学実習

大まかに分けると細菌を使う実習とウイルスを使う実習があります。細菌を使う実習ではグラム染色という染色法や寒天培地にコロニーを生やすことで細菌の特徴を確認していきます。授業で学ぶことは字面だけやあっても写真だけでしたが、実際に手を動かして自分の目で細菌の性状を確認することでスッと頭の中に入ってきます😁
ウイルスを使う実習では発育鶏卵という胚発生の進んだ鶏の卵にウイルスを接種してウイルスを培養します。ウイルスの実習で1番印象的だったのは胚(鶏の赤ちゃん)をハサミで刻んでバラバラに細かくして培養細胞を作るというものです。(←傍から見たら相当やばいことを書いてます)そうして作った培養細胞にウイルスを打ち込んで培養し、後日きちんと培養できているかを確認します。けっこう頭も使い、作業も必要な大変な実習でしたが、多くのことを学べました。

薬理学実習

薬理学実習では薬の作用を実際に動物に投与することで確認します。
私の大学では腸に作用する薬を用いた実験が多くありました。
腸は動物体内から取り出してきても、しばらくは自発的に収縮と弛緩を周期的に繰り返すので、薬を投与して収縮運動がどうなったかを記録することで薬の作用をみることができます。記録する際には腸に電極を繋いで収縮の様子を線として記録できるシステムを使います。写真は実際に得られたデータです。赤い線が収縮の様子を表しており、アセチルコリンというのは投与した物質です。アセチルコリンを入れたことで収縮が強くなっています。

このような電子機器上に結果をみる実験もあれば肉眼的に結果をみる実験もあります。

鎮痛薬の作用をみる実験では、マウスに鎮痛薬を投与した後に尻尾を挟んだりして嫌がるかどうかを確認します。鎮痛薬の効果が出ていれば、尻尾を挟んでも痛くないので無反応ですが、薬の投与量が少なかったりすると、痛がるそぶりを見せます。

こうして振り返って書いているとなかなかにかわいそうなことをしているなと思います😢
最近では動物福祉の考え方が獣医学の領域にも浸透しつつあるので、もしかしたら今後このような実験はなくなるかもしれません。
ただ、生体を用いることで予想とは違った結果が出た際に原因を考える力を養うことができます。パソコンを用いたシミュレーション実験というのもあったのですが、この薬を入れたらこういう反応が出るというように1対1の対応関係でしかないので、やはり生体を使った実験の意義は大きいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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