自画自参【永遠プロトタイプ】その2[刷り込み]
[R&R carnival]little pig(オリジナルはデイル・ホーキンス)を歌ってウッドベースを弾いている姿とパンパンのオーディエンスの風景に、私はお地蔵さんの様に立ち尽くし、その様を見届けるしかなかった。まだ名も知らないウッドベーシストは、黒のレーヨンのシャツの袖を切り落とした袖なしの腕にtattooがハッキリと刻まれていて、更にウッドベースによじ登り、抱え、クルクルと回し、ブリッジしながらスラッピングして、リードボーカルの存在をかき消すかのようにシャウトしまくるパフォーマンスを披露していた。
これが私が大阪で観た初めてのrockabilly bandになる。しかも、後々わかるのだが、私がそのとき観たベース&ボーカルはたまたまの一曲の場面だった様で、他はリードボーカルがメインのバンドだった。
今となっては、その瞬間が私のrockabillyWorldの[刷り込み]だったんだろうと妙に納得している。
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