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絵になる美しい街並を創造する為の粉本/勝山(かつやま)/岡山県真庭市 /「のれん」が掛けられた街並


 城下町である勝山の町割は太鼓山の南山麓に寺町と武家屋敷を、西山麓の南北に流れる旭川の東側にある出雲街道に沿って町人の町を、配置している。

 今では城や武家屋敷郡が無くなったものの、出雲街道の宿場町として、また岡山から旭川を遡る高瀬舟の最上流の港町として栄えた街並が、「勝山町並み保存地区」として指定され残っている。

 この地区の見所は出雲街道沿いの約700mの街並。 それらを形成する町家の多くは外壁を白壁にし、1階には格子を、2階には虫籠窓か格子窓を設け、屋根には主に黒い釉薬瓦を葺く、この地の伝統的な建築様式で設えられており、景観上特に魅力的なのは酒造家である御前酒辻本店の店舗やなまこ壁をあしらった土蔵、住居等で構成された箇所。 それに加えて旭川に沿った町家の川縁が高瀬舟で賑わった往時の面影を残しており、これも魅力的だ。また近年、建ち並ぶ殆どの町家の玄関先に個性的で色鮮やかな「のれん」が掛けられ、訪れる人々を楽しませている。
 
 この企画は街興しの一環だが、勝山の街並に新たな魅力を表出している。古い街並にアクセントカラーを配色することは賑わいや活気が表出でき、街並景観の向上に繋がることから、取り組みとしては成功している。

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